新しい創傷治癒

ここ数年、創傷の治療法が変わってきました。
といっても小児科でそんなに大がかりな治療をすることもありませんし、外科や皮膚科へ行かれる方も多いでしょう。
特別、当院で、というつもりもありません。
ただ、昔だったら毎日通院していたような消毒やガーゼ交換が無意味どころか有害という話に出会うと、
いまだに旧来の治療をしているのがいいのか、疑問に思えてきたのも事実です。
たまたま今年は何例か、消毒しない治療を行う機会があり、赤ちゃんのやけどでは、その治療効果の高さに驚きました。
素材を十分持ち合わせているわけでもなく、出会ったその場で調べ、試行錯誤になってはいますが、昔の治療に戻る気にはなれません。
劇的な効果があった熱傷の回復過程を紹介しますので、ご意見をいただけましたら幸いです。

参考HP 新しい創傷治療  http://www.wound-treatment.jp/

手背の浅達性2度熱傷(一部深達性)
手掌の浅達性2度熱傷

手背の浅達性2度熱傷
ポットを倒して救急を受診しましたが、消毒、ソフラチュールを貼って翌日、皮膚科を受診するように指示されました。
翌日の受診先に迷って電話で相談があり、日曜日でしたが来院していただきました。
手背は水疱が破れて痛々しい。手関節のやや中枢側のみ白くなっており深達性2度、それ以外は浅達性2度熱傷でした。ここをマウスでダブルクリックして、文章を入力してください。
湿潤療法開始後、1週間もすると皮膚がかなり再生します。
一部白いところは深かったところですが、全体に痛々しさは軽減され、触っても痛がりません。
受傷から2週間もすればきれいな皮膚が再生しています。
この間、消毒は一切なし、水道での水洗いとか、生食で洗い流す程度。
もちろんソフラチュールやガーゼも皮膚にあてていません。
手掌の浅達性2度熱傷
初診時
すでに水疱形成後、まる1日経過しています。
新しい創傷治療のHPには、水疱を破るように書いてありますが、
ちょっと勇気がなく、破れたら受診するように言いました。
翌日
前日の受診後、夜には水疱が破れてしまいました。
自宅では水洗いのみしていただき、皮をそのまま残して翌日受診して頂きました。
水疱の皮をごっそり切り取って赤い皮膚がむき出しになりました。
痛々しいですが水道水でざーと洗っておしまい。消毒は一切しませんでした。

そこに キズパワーパッドの大きめサイズを当ててみると、ちょうどよい大きさでした。
写真のようにぴったり貼り付けました。
(貼る前に暖めるように書いてありますが、確かにいきなり貼るとうまくいきません)
これで帰宅し、入浴も制限しません。
はがれるようなことがあれば、購入して貼り直してもらうこととしました。
あとは電話で状況の報告だけ。
5日後
滲出液が多かったり、傷が汚れたら受診して頂くこととして、経過を見ました。
5日間、何事も起きず、キズパワーパッドをはがしてみると、きれいにうすい皮膚が張っています。
さわるとすべすべしており、痛がりません。
すでに皮膚ができあがりつつあることが実感できました。
つっぱった感じもなく、順調な治癒過程と判断しました。
2ヶ月後
遠方の方でしたので、5日目の皮膚の状態以降は、電話での確認だけでした。
とてもきれいに治っているとのことでした。
たまたま風邪をひいて受診されたので、手を見せていただきましたが、ほとんど瘢がわかりません。