(1)美濃羽島・円空彫り 
  山田勝美氏『巨大円空彫りに挑戦」の記録
---開始2003.03.02---完成--2004年10月01(金)

主催・羽島市円空顕彰会(会長・日置一男氏)   後援・羽島市(市制50周年事業) 
材木名・西洋けや木=ブビンガー(直径・1.6m×高さ・6mの巨木 重さ14t)

バックアップ・ひろりん村

企画・撮影 不破  洋

山田勝美氏 『巨大円空彫りに挑戦」 の記録
年 月 日 進行状況紹介
1 2003.03.02 巨木の傍らに立つ、挑戦者・山田勝美さん
2 2003.05.21 巨大円空彫りの下図完成
3 2003.06.04 作業場テント張り工事
4 2003.06.06 安全祈願祭
5 2003.06.18 ちょうな【手斧】始め
6 2003.06.23 顔の輪郭が見えてきました
7 7月 2日(水) お顔を彫る山田さん。お手伝いの協力も
8 7月 4日(金) 額から頭にノミを入れる山田さん
9 7月10日(木) 「護法神」の頭が現れました
10 7月16日(木) 下準備、刃の研ぎ出しに時間がかかります
11 7月25日(木) お顔も終わって、髪の毛にかかりました。
12 7月31日(木) 仕上げにかかった山田勝美さん
13 8月13日(水) お盆休みに入る前にほぼ片面完成しました。
14 8月20日(水) 「護法神」の台座・裏面に刻名
15 8月22日(金) 強力お手伝い隊・「上中町子ども会」が参加 !!
16 8月22日(金) 上中町子ども会のお手伝い
17 8月28日(木) 「護法神」を裏・表に180度回転しました。
18 8月29日(金) 裏側の中心線を出す「墨出し」を行う山田さん。
19 9月 2日(火) 裏面の彫りに入りました。表面の「シラタ」を削りから。
20 9月 5日(金) 一気呵成に裏面の彫りに入リました。
21 9月 8日(月) 裏面の「護法神」肩-目-鼻が出てきました。 
22 9月11日(木) 顔の左右非対称になっているのが、円空彫りの特徴
23 9月17日(水) お顔はほぼ完成。お疲れの山田さん。
24 9月26日(金) 裏面の「御法神」の全体像が彫りあがりました。
25 10月1日(水) 「御法神」の細部に取り掛かりましてた。
26 10月7日(水) いつの間にか、作業現場にも秋風が・・・。
27 10月15日(水) 完成間近。仕上げにかかる山田さん。
28 10月31日(金) ありゃ〜ぁ。御法神が涅槃像になってますぅ。
29 2004年
1月10日(土)
山田さんからのお年賀状
30 1月16日(金) ただ今、涅槃中ですが、12月の年末に、
      防水化粧をしてもらいました。
31 9月24日(日) 「御法神像」の建立場所が
   「新幹線・岐阜羽島駅前」に決まりました!
!
32 9月25日(月) 「新幹線・岐阜羽島駅前」「護法神」設置工事
33 2004年
10月1日(金)
 「御法神像」 祝・完成 祝・建立


@
   
  @ 巨木の傍らに立つ、挑戦者・山田勝美さん
    直径・1.6m×高さ・6mの巨木 重さ14t---2003.03.02撮影

 

  A 巨木の上に立つ、山田勝美さん---2003.03.02撮影     


  B 巨木の上は、まるで象さんの背中?---2003.03.02撮影
C 

  C羽島市制50周年を飾る、巨大円空彫りの下図が出来ました。2003.5.21 撮影

D-1


D-1  作業場テント張り---2003.6.4

D-2

D-2 巨大円空彫りの安全祈願祭-中央は羽島市円空顕彰会長・日置一男氏
(2003.6.6)撮影・羽島円空顕彰会・吉田 登氏


   D-3-巨大円空彫りの安全祈願祭(2003.6.6)撮影・羽島円空顕彰会・吉田 登氏


 D-4-巨大円空彫り鉈いれ式 会長・日置一男氏(2003.6.6)撮影・山田ファン・奥田 重光氏(ビデオより)

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  Eちょうな【手斧】始め(2003.6.18)撮影・羽島円空顕彰会・吉田 登氏

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 Fちょうな【手斧】始めより、一週間(2003.6.23)顔の輪郭が見えてきました。
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  G7月2日(水)-1 ちょうな【手斧】始め(2003.6.18)より 15日目・・・約半月
                 お顔を彫る山田さん。お手伝いの協力もあります。
                (左)ビデオ録画もしていただいている青山さん。

 G7月2日-2 何とかお顔か出てきました。


 G7月2日-3 お顔が出てきてホットする山田さんと羽島市円空顕彰会長・日置一男氏(右)
            (左)本業の大工の仕事の合間を見て、お手伝いする入山さん。

 G7月2日(水)-4 じっと見ておれず、ノミを入れる、羽島市円空顕彰会長・日置一男氏
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 H7月4日(金) ちょうな【手斧】始め(2003.6.18)より 17日目
      額から頭にノミを入れる山田さん。
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I7月10日(木)--2003.6.18より 23日目
       「護法神」の頭が現れました。
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      J7月10日(木)--2003.6.18より 23日目
        「護法神」の手も現れました。なにせ硬いことで知られている
        西洋けや木=ブビンガーはチェーン・ソウもノミも刃が切れな
        くなり、準備、刃の研ぎ出しに時間がかかります。


 K 7月16日(木)--2003.6.18より 29日目、護法神像の、
          大まかな全体像が彫りあがりました。
ノミも刃が切れなくなり、準備、刃の研ぎ出しに時間がかかります。



  Lノミも刃が切れなくなり、ノミの頭冠も飛びました。  日置委員長は時間を見ては、応援に駆けつけられます。。


    M7月16日(木)--2003.6.18より 29日目
     大空からも、珍客が・・・・・・。


 N全国からの集まって、昨年彫られた『円空彫り作品』も、応援に駆けつけて
           陰ながら完成祈っておられます。
O

 OH15.7.25 仕上げにかかって、髪の毛に取り掛かりました。
     彫り始めの2003.6.18より 38日目


Pらほつに変わる『円空型鉈彫り』の護法神独特の髪型です。
H15.7.25 -----彫り始めの2003.6.18より 38日目

Q-1

Q-1 H15.7.31 ほぼお顔もお姿も完成しました。

Q-2

Q-2 仕上げにかかった山田勝美さん---H15.7.31

Q-3

Q-3 お手伝い方も仕上げの化粧に入り、安堵の表情で眺める山田さん。H15.7.31


Q-4 参議院議員の 大野艶子氏も応援に駆けつけられました。
   上・握手して激励する大野氏と笑顔で受ける山田さん。

R-1

R-1 お盆休みに入る前にほぼ片面完成しました。---H15.8.13
    (彫り始めの2003.6.18より 67日目)

R-2

R-2 台座は「鱗彫り」模様になっています。---H15.8.13

R-3

R-3  お顔の顎の部分。円空彫りらしく、ノミの跡を残してあります。---H15.8.13

R-4

R-4  西洋欅(けやき)と呼ばれるだけあって、木目の風合いは『欅』に見えます。
     硬さも、飛びぬけて硬く、鑿(のみ)の研ぎ出しは毎日欠かせません。

S

S-1  「護法神」の台座・裏面に 羽島市制五十周年記念 平成十五年
   寄贈・日置一男  彫刻・山田勝美」と刻名されました。--H15.8.20

S-2

S-2 上の拡大。

S-3

S-3 上中町子ども会のお手伝いに作業説明をする山田さん。(撮影・吉田 登氏-H15.8.22)

S-4

S-4 「上中町子ども会」唐は、親子・世話人大勢の方のお世話になりました。感謝、感謝。
    (撮影・吉田 登氏-H15.8.22)
S-5

S-5 『私にできるかなぁ〜』・・・でもうれしそうに参加する小-1の女の子。

(21)-1

(21)-1 「護法神」を裏・表に180度回転しました。このため、クレーン
      車で屋根覆いを持ち上げ、作業をしやすくしました。(H15.8.28)

(21)-2

(21)-2  裏・表に180度回転した「護法神」

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(21)-3 デジカメ記録の岩田氏(左)と施主・日置会長(H15.8.28)

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(21)-4 「護法神」を裏・表に180度回転作業に協力した、春日井氏(左) 

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(21)-5 屋根工事と「護法神」を裏・表に180度回転を記録した、岩田氏

(21)-6

(21)-6  「護法神」の設計絵図をかぶせて、次の構想を練ります。(H15.8.28)

(22)-1

(22)-1 裏側の中心線を出す「墨出し」を行う山田さん。---(H15.8.29)

(22)-2

(22)-2 表面凹凸で、木肌が黒いため、入れた「墨」が
     見にくく、苦労する山田さん。---(H15.8.29)

(23)-1

(23)-1 裏面の彫りに入りました。まず、表面の「シラタ」を削り、「赤身」が出たら彫りかた始めです。(H15.9.2)

(23)-2

(23)-2 一回目の経験から、刻みは手早く進んでいます。顎と肩と胸の部分が見えてきました。
      だが、本当にシンドイ仕事はこうした「下仕事」なのです。砂のように見えるのは、チェーン・ソウの木屑(H15.9.2)

(24)-1

(24)-1一気呵成に裏面の彫りに入リました。  (H15.9.5)

(24)-2

(24)-2  目鼻が出てきました。9月とはいえ、34℃の炎熱下での仕事は、疲れます。 (H15.9.5)

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(25)-1 肩-目-鼻が出てきました。 (H15.9.8)

(25)-2

(25)-2 正面は現在下を向いて、背面の「護法神」の出来上がりをお待ちです。 (H15.9.8)

(25)-3

(25)-3  彫刻中の「護法神」の隣では、暑さを凌いで麦藁帽子
      を被ってにこやかに、見守って見えます。   (H15.9.8)

(26)-1

(26)-1 今日も暑い日でした。作業場は東を向き、「御法神」は南に頭を向けていますから、
     午前中はまともに陽に当たり日焼けもします。午後は35℃を越えたところでの作業です。(H15.9.11)

(26)-2

(26)-2  『オャッ?目と鼻と口が歪んで居るヨ』と指摘したら、『御本体もちゃんと 
       左右非対称になっているのが、円空彫りの特徴』と山田さんにと教えられました。(H15.9.11)

  (26)-3 見本にしている「御法神」レプリカ。
       確かにお顔は「左右非対称」(H15.9.11)

(26)-4

(26)-4 山田さんの解説では、『円空は鼻筋だけは中心線
     を採っている』とのこと。金尺を入れたら納得です。
     顔は「左右非対称」でも、鼻筋が中心線だと錯覚で
     不思議と、バランスが崩れては見えません。(H15.9.11)
(26)-5

(26)-5 今回は、仕事が速いです。一気に髪の毛まで彫れて居ます。(H15.9.11)

(26)-6

(26)-6 今回は裏側ですが、木材がほぼ円形のため
彫りやすいとの事。目鼻立ちも裏面よりクッキリしています。(H15.9.11)

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(27)-1 本日も暑い日です。午前中お顔を仕上げて、お疲れの山田さん。(H15.9.17)

(27)-2

(27)-2  『ホント、暑いですねェ〜お昼寝も大切ですヨ』と仏様たち。(H15.9.17)

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(27)-3 堂々とした目鼻立ちです。 (H15.9.17)

(27)-4

(27)-4  ウン? 仏様ではありません。お休み中の山田さん。『何処か、似ているような?』(H15.9.17)

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(28)-1  ほぼ出来上がった「御法神」全体像。(H15.9.26)

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(28)-2  ドエライ(ものすごい)お顔です。(H15.9.26)

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(28)-3 近寄ると、とんでもないスンゴイ迫力。(H15.9.26)

(28)-4

(28)-4 「ドーン」とド迫力。横綱朝青龍の横顔に似ているような?(H15.9.26)


(28)-5

(28)-5  『暑い最中にご苦労さんでした。これからが仕上げですなぁ』(H15.9.26)

(28)-6

(28)-6  『暑さ寒さも彼岸まで・・・ようやりゃ〜た』(H15.9.26)

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(28)-7  裏面を彫り上げてホッと一息入れる山田さん。(H15.9.26)

(29)-1

(29)-1 お顔を良く見ると、鼻の下に3本縦彫りがあります。新しい「御法神」の解釈です。(H15.10.01)

(29)-2

(29)-2 若い青年には、仕事の手を止めて懇切丁寧に「円空彫り」の特徴を説明します。(H15.10.01)

(29)-3

(29)-3 今日の仕事は「御法神」の髪の毛のまとめ方です。見本はあっても無いに等しい仕事です。(H15.10.01)

(29)-4

(29)-4 迷ったときは『円空さんならどうしたであろうか?』と黙考するそうです。(H15.10.01)
     
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(29)-5   円空になりきって彫っておられる感じです。(H15.10.01)

(29)-6

(29)-6  西洋けや木=ブビンガーは硬いです。山田さんの腕にかかれば
       軽々と彫れているようですが・・・。素人には中々難しい。(H15.10.01)

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(30)-1 いつの間にか、作業現場にも秋風が・・・。(H15.10.07)

(30)-2

(30)-2 ハッと気が付いたら、作業場の前の空き地にも、秋が来ていました。(H15.10.07)

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(30)-3 「平成の円空彫り」の看板も出来ています。(H15.10.07)

(30)-4

(30)-4 ダイナミックに息づきはじめた「御法神」(H15.10.07)

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(30)-5 鱗彫りのお化粧も始まりました。(H15.10.07)

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(30)-6  暇を見て道具の研ぎをする山田さん。(H15.10.07)

(30)-7

(30)-7 「御法神」の頭部の仕上げには、独創の工夫がしてあります。(H15.10.07)

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(30)-8 作業の合間をぬって、高校生に円空彫りを教えに行って見えます。松のトボリの材料。(H15.10.07)

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(30)-9 松のトボリは鮭の切り身のように、松の油で、赤みを帯びています。(H15.10.07)

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(30)-10 チョツトの間を見ては、松のトボリで一寸足らずの仏様が、出来上がって行きます。(H15.10.07)

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(31)-1 完成間近。仕上げにかかる山田さん。(H15.10.15)

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(31)-2 さすがに、完成に近づき、安堵の表情を浮かべる山田さん。(H15.10.15)

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(31)-3 仕上げてもらって、笑みをたたえる「御法神」(H15.10.15)

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(31)-4 鱗彫りも大胆、且つ、彫りが深いです。(H15.10.15)

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(31)-5 『何時立たせてくれるのかな?』
     これからは、羽島の地区は稲の取り入れに忙しくなります。
     『立たせるのは、取り入れが終わってから・・・』と山田さん。(H15.10.15)

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(32)-1 ありゃ〜ぁ。御法神が涅槃像になってますぅ。(H15.10.31)

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(32)-2 あんりゃ、ま ホントだ。御法神が寝てはる !! (H15.10.31)

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(32)-3 背中合わせの御法神。だいぶ肉厚が違います。(H15.10.31)

(32)-4

(32)-4 こちらは後から彫られた御法神。(H15.10.31)

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(32)-5 先に彫られた御法神。(H15.10.31)

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(32)-6 後から彫られた御法神。後は、起こしてもらうのを寝て待つだけです。(H15.10.31)


(33)-1

(33)-1  平成16年、明けましておめでとう御座います。(山田勝美)(H16.01.10)

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(33)-2  『年賀状・欠礼いたしました方、こちらでご勘弁下さい』とは、山田勝美さんの弁。(H16.01.10)

(34)-1

(34)-1 ただ今、涅槃中ですが、12月の年末に、羽島高校の生徒さんに
手伝ってもらって、防水化粧をしてもらいました。(H16.01.16)

(34)-2

(34)-2  後は立ち上げを待つだけの「御法神像」を笑顔で待つている仏様たち。(H16.01.16)

(34)-3

(34)-3 涅槃中を見守る、現代円空彫りの仏様たち。(H16.01.16)


(35)-1 ついに、「御法神像」の建立場所が決まりました!!

(35)-1  新幹線・岐阜羽島駅前です。「御法神像」台座。(H16.09.24)


(35)-2  新幹線・岐阜羽島駅前に設置された「御法神像」台座。(H16.09.24)


(35)-3  「御法神像」台座と設置工事の予告板 (H16.09.24)
(35)-4

(35)-4  「御法神像」の設置工事は2004.9.25 深夜に行われました。


(35)-5 設置工事は巨大なクレーンを使って慎重に行われました。 (H16.09.26)


(35)-6  関係者が固唾を呑んで見守る見守る中、設置工事は粛々と行われ
      深夜に無事台座に取り付けられました。工事関係者の皆様、ご苦労様でした。
      寸分狂わぬプロの技を見せて頂き、目頭が熱くなりました。(H16.09.26)


(35)-7  「御法神像」は2004.10.1の除幕式まで、
       ひとまず幕 の中に収められました。(H16.09.26)

(36)-1  「御法神像」 祝・完成 祝・建立


除幕式は2004.10.1(金)午前8時50分に新幹線・岐阜羽島駅前行われました。


(36)-1  「御法神像」 祝・完成 祝・建立
       新幹線・岐阜羽島駅前は 北側 を向いているため、逆光になります。


(36)-2 こちら正面像(南面) 都合よく『円空生誕の地』の看板があります。


(36)-3 台座2m+本体6m---計8mで聳え立っています。
      総重量・14トン 


(36)-4 「御法神像」は両面に彫られています。


(36)-5 2003年03月02日にこの山田勝美氏『巨大円空彫りに挑戦」の記録
     が始まりました。
      2004年10月01日に除幕式があり、岐阜県の正面玄関口で、
     皆様の御安寧を祈られる「御法神像」にお会いいただけます。

       山田勝美さんが彫刻され、市内の多くの子ども達がノミを振る
     い、多くの献身的な市民の協力があり、殊の外、円空顕彰会 会
     長・日置一男氏の数々のご尽力によって、つつがなく作業は終了
     いたしました。この間、1年7ヶ月。本当に関係者の皆様ご苦労様
     でした。  感謝・合掌。


                   終わり

                   企画・撮影 不破  洋