豪州バラマンディ・フィッシング Z
ラスト1時間

GT 5KB

遠征の締めくくりはデントリー川

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'02/12遠征

'02/12/22(日)

〜 特製バラボート 〜


ボートランプ 5KB 遠征最終日、空はすっきりと晴れ渡った。今日もお世話になるガイド テリーとのお約束ピックアップタイムは6時15分。遅刻すると「ぎじたま」の釣行記に悪く書かれるのを十分知っているので、ガイドはいつも約束の時間までにホテル前へキッチリと来ているのだが今日は珍しく姿を現さない。ハードな4日連続のガイド仕事で少々お疲れなのか?「まぁ、たまには遅れることもあるだろう」と道路の先を眺めていると、結構なスピードでボートを牽引した日産パトロールがホテル前に滑り込んできた。

 しきりに謝るので遅れた理由を聞くと、何故か時計のアラームが鳴らず起きたのが朝6時。慌てて着替えて車を走らせ、ホテルに到着したのが6時20分。どうやらこれは彼の過去最短レコードタイムらしい。5分や10分の遅れ程度なら後でいかようにも挽回可能。進路を北にとり安全運転でデントリーリバーへ向うことにした。ふと、牽引しているボートを見ると、昨日まで使っていた5mの幅広ボートに比べ一回り小さい4.4mのエコムンディT。川を溯るには小回りの効くこのボートが一番良いとのこと。魚を求めて鬱蒼としたジャングルの細くて浅い水路を分け入ることができる。小型ながら直進安定性も良く、不沈構造であるこのバラボートはテリーと彼の友人によるスペシャルメイドだ。

〜 テクニカルポイント〜


45cmバラ 4KB 8時少し前にボートランプへ到着。ボケッとしているとサンドフライの猛攻にあうので、テキパキと動いてボートを水面に浮かべる。第1ポイントはボートランプのすぐそば。水中にはマングローブの根がスパイク状に伸びているのが微かに見える。ガイドから「スパイクに引っ掛けるな!」との指示が飛ぶが、狙うポイントはスパイク帯の向こう側にある小さな流れ込み。ルアーを通せは引っ掛かるのが当たり前の超テクニカルポイントだ。

 ルアーはシュガーディープをチョイス。引っ掛けないように注意深くキャスト&トウィッチを繰り返していると相棒にヒット。ギュイ〜ンとドラグから一気にラインが引きずり出され、スパイクに絡まってバラマンディはフックオフ。なす術もないとは、まさにこんな場合を言うのだろう。他にも魚が潜んでいる可能性が高いのでキャストを続ける。次にヒットしたのは私の方。直前にロストしたのを見ているので、ヒット後は一気に引きずり出す勝負にでた。スパイクにラインが擦れているのが手に伝わってくるが、50lbのリーダーと25lbのファイヤーラインを信じて引きずり出す。手にした魚は小ぶりなバラマンディ(45cm)。これぐらいのサイズだったから釣り上げることができたと考えるべきだろうか。

 魚を掛けても捕れる可能性が低いポイントだが、そんな場所だから攻める人も少なく魚が残っている。もう1本追加を期待してキャスト&トウィッチを続けていると、私のシャガーディープがサクッとスパイクに突き刺さった。何とかしてルアーが外れないかと懸命にもがいたが、どうにもならずギブアップ。仕方がないのでルアーの救出にボートを乗り入れ、ポイントを荒らしてジ・エンド。

〜 デントリー川のGTフィーバー 〜


GTフィーバー 6KB 上流に少し溯ったところにあるクリークの合流点でボイルが起きている。この場所は潮が引くと陸になってしまうシャローエリア。ポツポツとマングローブの幼木が生えているので、これに引っ掛けないように注意しながらキャストを開始。私のロングAにガツンガツンとGTがアタックするがいずれもフッキングミス。サンダースティックにチェンジしてようやく30cmUPのGTを1本。相棒はシュガーディープサンダースティックZクローで30cm程のGTをゲット。おまけにサンダースティックでバラクーダを追加した。

 一方、ガイドのテリーは客を差し置いて、5回もジャンプをした元気の良いバラマンディ(45cm)をキャッチした後、アイルマグネットSBで50cmのGT、リップの角度が従来のタイプとは違うロングAのニューモデルで小型のGTを釣り上げた。私達がキャストをする合間を抜ってバックシートからバシュッとキャストをして、ヒョイヒョイと魚を釣るテクニックにはホント驚かされるばかりだ。

 ボイルが収まり、魚が何処かに消え失せたので、更に上流へと船を進める。いつもなら、これからジャングルクルーズのお楽しみ。鬱蒼とした狭い水路の中をボートに身を伏せながら進み、ピンポイントへキャストをするという非常にマニアックな釣りが展開されるハズなのだが、水量が極めて少なく途中まで行って断念。木陰でランチを摂った後は、川の流れに任せて下っていく。

 午前中にGTフィーバーがあったエリアで再びボイルが起こっている。逃げ回っている魚は先程よりやや大きいサイズのボラ達。このサイズの魚を追いかけるのだから、さぞや大きな魚がいるだろうと船上もテンションが一気に上がる。3人で次々とキャストを繰り返したが、釣れたのはSKポップを早引きしていた私。小さなフックをガッチリと咥えていたのは50cmに少し足りないGTだった。

〜 似て非なる魚 〜


フィンガーマーク 4KB 下る途中で朝イチで小型のバラマンディを釣った小さな流れ込みのあるテクニカルポイントの様子を見た。潮が引き水位が低下しているので、ストラクチャーの状態が丸見え。その場所はまるで生け花に使う剣山のようにマングローブの根が泥の中から立ち上がっている。こんな場所で、よくまぁルアーを使ったものだと我ながら感心するほどの凄さだった。

 私がGTを釣ってから、だれも魚を見ない時間がクソ熱い中2時間も続いた。強い陽射しのおかげで、魚はキャスティングでは攻めることができないディープエリアかマングローブの中に入ってしまったようだ。こんな時に魚を手にするには、一定の水深を広範囲に探れるトローリングしか方法がない。私はステーシーver2、相棒はワゴンセールで売れ残っていた蛍光イエロー&グリーンのお下劣な色をしたロングAディープをセットし岸近くをひたすら流した。これで1本ぐらい獲れるかと思っていたが無反応。本流に見切りをつけ、小さなクリークへ入り超低速でトローリングを続けるがこちらも無反応。

 ガイドから「ピックアップ!」の号令が下り、私と相棒がルアーを巻き上げていると、相棒のロングAディープに突然バイト。浮いてきた魚はバラマンディやGTではなく、マングローブジャックのような感じ。釣り上げた魚を見ると親指を押し付けたような黒いマークが付いている。昨日釣ったモーゼスパーチかと思ったら、コイツが正真正銘のフィンガーマーク(35cm)とのこと。フィンガーマークは1m近くまで育ち、クイーンズランドで記録されたワールドレコードは10kgを超す大物。フィンガーマークの別名がラージスケール・シーパーチであるのに対し、モーゼスパーチはフィンガーマーク・ブリームであることから、「やっぱ似たようなもんじゃん!」って感じだが、やっぱり別物か。

〜 ラスト1時間 〜


 相棒がフィンガーマークを釣ってからも活性は高まらず刻々と時間だけが過ぎ、残り僅か1時間程度となった。どんな悪条件でも客に魚を釣らせることで有名なガイドのテリーですら「魚を見つけることができない」と何度も嘆くほどのタフコンディション。魚を釣る度に書き込んでいる私の手帳を見ると、午後は私がGTを1本と相棒が釣ったフィンガーマーク1本のみ。このままで遠征が終わってしまうのは納得できないと、最後の1分まで諦めずに竿を振る覚悟でキャスト&リトリーブを繰り返えす。

 釣れそうな気配がムンムン漂う下流域の水路では、モスキートとサンドフライの猛攻にあいながら竿を振り続けたが、小さなテッポウウオを目撃しただけでノーバイト。しきりに何度も謝るガイドに、こちらも申し訳ないと思いつつ諦めずに精一杯やることはやった。しかし、強い陽射しや強風、潮周りや魚の反応の悪さはどうすることもできず、テンションがめい一杯下がった状態で午後5時過ぎに納竿となった。しかし、期待していたほど釣れなくても、デントリーはとても素敵なところ。緑が溢れ、自然が迫ってくる感じで、圧倒的に酸素濃度が高いんじゃないかと思うくらいだ。「遊びに行くなら何処が良いか?」と誰かに訪ねられたら、「自然を満喫するならデントリー」と即答するだろう。

 ケアンズ市街に入る手前でガソリンを補給しながら、お決まりのブランズフォードタックルショップに立ち寄る。私の写真が掲載されているガイドブックの売れ行きは相変わらず好調とのこと。ここでは、釣り友と自分自身の御土産に豪州製ルアーを買い込んで、魚が釣れなかったストレスを発散。ガイドに1個A$2もするアイスバーをご馳走になりホテルへ向う。今回の遠征では、合計65匹の魚が釣れ、その内、バラマンディは12匹。少々物足りなかったので、ガイドとの別れ際に再会を約束して固く握手を交わした。

Terry's message
Toshi & Toru , Thank you for understanding about the bad weather condition . Strong Wind , Rain , Poor Tides . But you didn't give up . you ara my best memory customers .

5日目の釣果結果

TOSHI

TORU

TERRY

GT




バラマンディ




バラクーダ




フィンガーマーク






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