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擬似餌の玉手箱トップ>FishingReport>2007年6月


 天気:晴れ後曇り、時々雨 水温:27.0℃ pH:不明
 釣果:1匹(スズキ)

 日中は今年4月に新設されたばかりの「猛暑日」を県内初で記録。気温は平年より4〜7℃も高く、佐久間や天竜で35℃以上、県内各地でも軒並み30℃を越え6月というのに猛暑となった。太平洋高気圧に広く覆われた上に、フェーン現象も加わったのが原因。こんな日に昼間っから竿を出していたのでは体を悪くしてしまう。今シーズン初運転のエアコンが効いた部屋で、たっぷり昼寝をして晩飯後からの活動となった。

 釣り場に到着し、トラウトプラッギングスピンから解き放ったのはミッドワート。前回の釣行でキビレがバイトしたお気に入りのルアーだ。足元までキッチリとリトリーブをして反応を伺うがノーバイト。続いて大きめなコトコト音が魅力的なSR500ビッグバドを投入したが、こちらにも反応はない。次にボックスの中をガサガサやって取り出したのがバスハンター。スローに引いてくると竿先近くでいきなりロッドが激しく絞り込まれた。直後に水面が割れてエラ洗い。柔らかめな竿先が何度もエラ洗いを繰り返す魚に追従してくれる。開始15分で足元に横たわった魚は、バスやナマズじゃない銀ピカのスズキ(55cm)だった。

 2匹目を期待してキャストを繰り返したが後が続かず場所を移動。2ヶ所目はカラ振りで3ヶ所目に望みをかける。開始数投目で、またしてもミッドワートにスズキがヒット。水深が浅いため、魚は上に逃げるしかなくスリリングなファイトを楽しめる。しかし今回は、私よりも魚の方が上手で、激しく水面で頭を振りルアーを吹き飛ばして逃げていった。食いっ気がある魚がいれば勝負は早い。1ヶ所で粘るのではなく、30分ペースで何ヶ所もチェックした方が釣果は上がるハズ。その後もラン&ガンを続けて魚を探す。辿り着いたのは某水門エリア。バスハンターを放り込むと着水同時の爆裂バイト。フッキングには至らなかったので即座にルアーを回収し、同じポイントに撃ち込むと再度爆裂バイト。魚の正体は多分ナマズ。この2バイトでナマズはルアーへの関心がなくなったのか、その後は沈黙した。

 気分転換にドラム120を取り出し、狙う場所を変えて「ぼよよぉ〜ん」とやんわりと投げる。スローに引いてくると岸際で2連発爆烈バイト。フックが3本も装着されているのにフッキングに持ち込めないという情けなさ・・・。このルアーは、もう少し浮力が押さえられていたらフッキング率が上がるのではないだろうか。雨がバラバラと振ってくる中、我慢してキャストを繰り返していた時、背後の雑草にルアーを引っ掛けて大バックラッシュ。短時間には修復出来そうもなくギブアップした。

 車に乗り込み別のエリアへと移動。タックルをステラ3000ソルティープラッガーに持ち替え、誰もいない釣り場でウェーディング開始。岸際には無数のベイトが帯状に群れている。ベイトは6cmまでに育ち、段々とズングリムックリのボラっぽくなってきた。これだけベイトがいれば捕食魚が何処かにいるハズ。ローリングベイトで広範囲に探りを入れたが、鯉かボラのスレ掛かりが2回あっただけで沈黙。時計を見るといつしか日付が変わっており、集中力も途切れてきたので納竿とした。


 天気:曇り後晴れ、時々雨 水温:24.5℃ pH:不明
 釣果:1匹(ナマズ)

  橋の上から川の様子を伺っていると、エサ釣りのジイさんが登場。聞けばセイゴ狙いとのこと。「釣れる時はエサなんて何でもよいが、釣れない時は何を試しても釣れない。数を釣るにはエサを動かし、誘いを入れる事が大切だ。」と言う。以前は毛鉤でもセイゴを狙ってみたが釣果はイマイチだったとのこと。私もフライのマラブーや豪州製フェザーテールジグを使ってみたり試行錯誤を繰り返している。世代は違えども、1匹釣るためにアレコレ考え試している人がいることを嬉しく思う。ジイさんと別れた後に、本日のメインと考えていた釣り場へと移動しウェーディングを開始した。急流の中でローリングベイトを泳がせているとガツッとバイト。しかし、残念ながらフッキングには至らなかった。後が続かないのでアチコチと移動しながら魚を探す。過去に実績のあるポイントをつぶさにチェックするが魚の反応はない。

 再び流れの強いエリアに戻り、以前購入したまま出番がなかったX68ベイキャットを試す。瀬の落ち込みを狙っているとヒット。魚は流れの中を泳ぎまくりフックを振り払って逃げていった。実はこのルアー、購入する時にフローティングなのかシンキングなのか判らず困惑。釣り場の状況からフローティングが欲しかったのだが、釣り具店主と伴にグダグダ書いてある箱の能書きを読んでも、また高価なカタログを調べても判らない。「何も書いていないからフローティングだと思いますよ」と言う店主の言葉を頼りに購入し、実際にフィールドで試したらシンキングだった・・・という極めて印象の悪いルアー。浮くか沈むかという最も基本的な性能を何故表示しないのか甚だ疑問。物作りへのこだわりを全面に押し出しているメーカーなのだが、客(使い手)のことを考えていないのが玉にキズ。消費者不在の物作りの行く末は、きっと先細りに違いない。

 その後はワンチャンスもなく場所を移動。先日の釣行でロストしたMリグ仕様のラパラCD5を回収に行く。良く目立つRHカラーなので直ぐに見つかると思っていたのだが、水が濁っていて発見できず断念。周囲にはカキガラが散在しており、これでリーダーがスパッと切れたに違いない。少しずつ移動しながらキャストを重ねる。岸際にはクラゲが数匹打ち上げられ、いつもと違う印象を受ける。完璧に海水エリアだと思うのだが、巨鯉の群れが目の前を悠々と泳いでいる。夜釣りでルアーを引っ手繰るような強い引きをする犯人は、90cmオーバーのスズキではなくコイツらに違いない。

 余りの暑さでギブアップし、涼を求めて某コンビニに入り”ハロハロ”を食べる。気分が一新したところで次なるエリアへ車を走らせた。タックルをスピニングからベイトタックル(アンタレスver2トラウトプラッギングスピン)に持ち替え、ピンポイント狙いのテクニカルステージへ突入。2ヶ所をチェックしてノーバイト。望みをかけた3ヶ所目では、ロングAX68ベイキャットの後にシャローラビットSR500を投入すると一発でナマズ(60cm)が出た。その後、3ヶ所チェックしたがノーバイト。くじけそうだったが、最後のポイントでミッドワートに激しいバイト。引き方がナマズではなかったので慎重に対処する。40cmオーバーのバスかスズキか・・・とドキドキしながら魚を浮かせると、精悍な顔をしたキビレ。しかもサイズはこのエリアでは最大級の40cm確定サイズ。足場が高いのでブッシュを掻き分け水際まで近づこうとした時にフックオフした。

 突然、雨が激しく振ってきたので車に非難し、そのまま次のエリアへ移動。大潮の満潮からのスタートだけあって、魚の居場所を絞り切れずに苦戦する。至近距離はアスリートサイケジーンB-太、広範囲に探るためローリングベイトアイラス・スプーンヨレヨレを試す。コツリともアタリがないので集中力が欠如。最後に取り出した歴戦のレンジバイブが痛恨の根掛かりでロストしてギブアップ。気が付けば釣り始めてから12時間以上が経過。さすがにヘロヘロになってきたので納竿とした。


 天気:曇り 水温:21.5℃ pH:不明
 釣果:1匹(フグ)

 昼過ぎの満潮時からの釣行。小潮なので潮位変化にメリハリがなく苦戦が強いられるハズ。短時間にテンポ良く探りを入れ、車検整備が済んでリフレッシュした愛車の機動力を使って広範囲のエリアを釣り歩くことにした。1ヶ所目は流れがほとんどなく、ベイトはスクールしているのだが何かに追われる様子もなくのんびり泳いでいた。30分で見切って次の場所に急ぐ。2ヶ所目は大きめな水門がある場所。濁った水が水門から放出され、丁度良い感じの流れができている。水中をじっと注視していると、時折40cm前後の魚がギラリギラリと反転しているのが見えた。どうやら水流に翻弄されている小魚を狙っている魚がいる様子。アスリートラパラCDを流れの中に放り込み、反応を伺うが見向きもされなかった。その後、水中に隠れていたストラクチャーにルアーを引っ掛け、悪戦苦闘して回収。この時、リーダーに浅いキズが入ったが太目のリーダー(30lb)を使っていたので、今日一杯の釣行なら大丈夫だろうと判断・・・しかし、これが後にルアーロストへ繋がったのは間違いない。

 水門ポイントを1時間で切り上げ、次の場所へと移動。ここは、前日の雨の影響を受け全体的に白っぽく濁って見える。少しずつ移動しながらキャストを重ね魚を探す。シャローエリアにベイトの群れはあるのだが、ルアーへの反応がないためギブアップ。4ヶ所目に選んだ場所は川が大きくベントするインサイド側。手早く魚の有無を探るためローリングベイトを投げまくる。時折、鯉が顔を出すがルアーに反応する魚はいないので、1時間もしない内にチェック完了。夕マヅメのワンチャンスに希望を託し、車に乗り込み大きく移動した。

 竿を振っている人がいたので挨拶をしながら様子を聞く。最近ルアー釣りを始めたばかりのエサ釣り主体のおっちゃんだったが、「アソコで90cmが釣れた」とか、「向こう側で先週釣れたようだ・・・」とか、本人が釣ったわけでじゃないのに色んな話を良く知っている。どうやら、釣り場や近隣の釣具店で何も考えずに安易にペラペラと釣り場の情報を流している人がいるらしい。携帯電話やパソコンの急激な普及と共に、自らが魚を探すのではなくツールを使って情報を釣り上げ、小さなポイントに何人もが押し寄せるという構図が出来上がっている中、このような人の存在は非常に辛いものがある。

 岸際にベイトはいるがボイルが起きないので、狙いを流心に絞る。全体的にシャローエリアなので、あわよくばキビレやコチも狙おうとMリグ仕様にしたラパラCD5を放り投げていると数投目で根掛かり。ウェーディングできるような水深だったが、釣り場を荒らしたくなかったため岸際で軽く竿をしゃくっているとプンッとラインブレイク。ラインを手繰り寄せてみるとリーダーが斜めに切れていた。水門ポイントで傷ついたリーダーを交換しなかったのが失態の原因。ラインが切れる前に水の中に入ってルアーを回収すれば良かったことも併せて反省した。

 気を取り直し、B-太を結んでキャストを再開すると数分後に待望のヒット。魚を掛けた時のロッドポジションが苦手な右斜め前だったので、「ヤバいな」と思いつつも魚のファイトに追従していると不安適中。60cm程の魚体がエラ洗いをした際に、フックオフとなった。魚を散々探し回って掛けた末の1匹だったので、この失敗はザクッと心に響く。次なるチャンスを求めて移動しながらキャストを続ける。1時間半が経過し、腹ペコでギブアップ寸前のところで竿を持つ手に違和感が伝わった。「ゴミでも拾ったか?」と素早くリーリングをしてルアーを回収するとピンポン球のような物体がフックにブラ下がっていた。ライトで照らすとヒレが付いている。正体はなんと、直径5cm程の真ん丸に膨らんだ可愛らしいフグだった。

 後が続かないので、一旦釣り場から引き揚げラーメン屋に飛び込み空腹を満たした。一服してから再び釣り場に足を運び、ワンチャンスを期待しのストラクチャー狙いを徹底。根掛かり覚悟でローリングベイトを使い始めると早々にヒットした。ラインを引き出す程のファイトをしたが直ぐにフックオフ。その後も2バイトあったがフッキングには持ち込めず、釣り場は沈黙。真夜中まで懸命に竿を振ったが、思いは通じず納竿となった。


 天気:曇り 水温:25.5℃ pH:不明
 釣果:1匹(コチ)

 南から強めの風が吹き上がる。岸際には汚らしい茶色のアワが溜まっており、水の汚れが非常に気になるところ。夕マヅメ狙いでキャストを開始した。ベイトの群れが刺してくると、小さなボイルが散発的に起きる。ベイトも小さいが、これを狙っているフィッシュイーターも小さい様子。ボイルが起きるポイントの周辺にローリングベイトB-太サスケアスリートレンジバイブなど今シーズンに実績を上げているルアーを次々に投入するが反応はない。

 シャローエリアに集まってきたベイトの後ろには必ず本命が潜んでいるハズ。ここで取り出したのはぶっ飛びのアイラス・スプーン。フルキャスト後にロッドポジションを高めに構え、スプーンが回転せずフラフラと泳ぐスピードでリトリーブをする。何度か繰り返していると、岸際5m程のところでガツッとヒット。ファイトがスズキとは明らかに違うので、慎重に魚を引きずり上げる。岸で首を左右に激しく振ってバタバタと暴れるのはコチ(40cm)。狙って釣ったのではなく、「釣れちゃった」って感じが強かったが文句なしの1匹だ。

 マス系の釣り以外でスプーンを使う人は少ないが、ルアー釣りの原点と言われるだけあって魚種を選ばず良く釣れる。子供の頃は、お金がないので激安の赤白スプーンダンサークルセイダーを使って雷魚やナマズ、ウグイを釣っていたことを思い出す。細身で流れに強いABUトビーや悪魔の顔のイラストが描かれているダーデブル、ウィードガード付きのジョンソンスプライトは忘れがたい逸品。スプーンはサイズが小さくても飛距離を稼げ、形状を選べば表層からボトム付近まで探れるのでもっと注目しても良いルアーだろう。

 次なる1匹を求めてキャストを重ねるが反応はない。上げ潮で水位がみるみる上昇。これに伴ってベイトの群れは上流へ向ってどんどん上がって行ってしまった様子。シャローエリアからベイトがいなくなり周囲は沈黙。全く釣れる気配がなくなったので、早目の納竿とした。


 天気:晴れ 水温:不明 pH:不明
 釣果:1匹(鯉)

 朝からカラリと晴れ上がる。天気予報では30℃を越える予想で、一気に夏へ突入した感じ。釣り場に到着し川面を眺めると、水質が悪く全体的にドロッとした感じ。手長エビ釣りのおっちゃんと話をしながら暫くキャストを続けていると、50cm程のやる気のない雷魚がぼおぉ〜と流れてきた。全く釣れそうもないので次の場所へ急ぐ。巨魚との戦いを夢見て、痛んできたリーダーシステムを組み直しポイントへ立ちキャストを再開。次第に南風が強まり水面が波立つ中、広範囲に探りを入れる。見事なほどノー感じな状況に呆れていると、ヌラヌラとシマヘビが目の前を泳ぎ去る。「こりゃ駄目だぁ〜」とこのエリアからも脱出した。

 3ヶ所目はヤブ漕ぎをして釣り場に降り立つ。周囲には誰も釣り人がおらずエリアを独占できて嬉しいのだが、ルアーに反応する魚の方も皆無。諦め気分でローリングベイトを引いていると、明らかに鯉のスレ掛かりと判る反応。ここで竿を煽るとフッキングしてしまうので無視していると、他の鯉にガツッとフックアップ。直後に魚は一気に走り出し、ドラグが鳴ったままライン放出が止まらない。数分間のパワフルなファイトに翻弄されつつ、徐々に巨鯉を引き寄せる。岸際に横たわった鯉は80cm。ルアーは最もスリリングなファイトを堪能できる尾鰭の上部にサクッと引っ掛かっていた。

 巨鯉との格闘でポイントを潰したので、次なる場所へ車を走らせる。途中、自動販売機でコーラを買ってガブ飲み。炭酸系のドリンクを一気に飲むのは豪州遠征の時ぐらいだが、偶に飲むとホント旨いねぇ。子供の頃、「コーラを飲むと骨が溶ける」という話が広まったが、アレはなんだったのだろうか・・・?一息ついてウェーディング開始。ここも魚っ気が全くなくて1時間程でギブアップ。今日はいったいどうなっているのか、何処もかしこも魚がいない。最後の望みをかけて大場所へ突入。開始10分でローリングベイトにまさかの3連発バイト。3回目にフックセットできたのだが、ファイト中にすっぽ抜けた。ガックリしているところに某ステッカーを貼った軽自動車でやってきたお兄ちゃんが、ジャバジャバと賑やかに水を蹴散らし入ってきた。

 身につけている装備はいっちょ前なのだが、「魚にプレッシャーを与えないように釣り場には静かに入る」という基本を理解していない様子。魚を釣りに来たのではなく、「水遊びをしにきたの?」と聞きたい衝動にかられたがグッと我慢。ウェーディングで移動する場合は、膝を上げて歩くのではなくスリ足が原則。これにより魚へプレッシャーを掛けず静かに移動できるだけでなく、つまずいて転んだり、毒針を持ったエイを踏んづける危険も遥かに少なくなる。

 最近、釣りのマナーについて愚痴っぽくなりがちな点を反省しながら、更なるチャンスを期待してキャストを重ねる。しかし、魚っ気はパタリと途絶え長い沈黙が続いた。何処かでボイルは起きないかと周囲に視線を投げていると、水面を音もなく泳ぐ1mオーバーのアオダイショウを発見。1日で2度も泳ぐヘビを目撃したのは初めて。「きっと良いことがあるんじゃないか」と期待に胸を膨らませたが、なんのドラマも起きず2時間程でギブアップとなった。

 魚をバラしたのが悔しかったので、晩飯を食ってから再び釣行。先行者が4名ほどいたが、丁度良いタイミングでポイントに入ることができた。シャローにはベイトが群れており、散発的に小さなボイルもあるのだが、いくら狙っても奴等はルアーに反応しない。イソップ童話の「酸っぱいブドウ」的な発想で、「小さなベイトを捕食する魚とルアーに反応する魚は別物」と自分に言い聞かせ、完全に無視して流心を黙々と探る。気がつけは時計は真夜中を示していた。「これ以上粘っても無理だぁ〜」と独り呟き納竿とした。


 天気:雨 水温:22.0℃ pH:不明
 釣果:2匹(スズキ)

 ペルー沖に発生したラニーニャの影響なのか梅雨入りが遅れていたが、朝から天気予報どおりの雨。今年は平年より6日遅れで本日梅雨入りした。カッパを着込んで釣り場に立ち、キャストを開始したが反応はない。流れが緩やかで魚っ気がないので、30分程で切り上げて次の場所へと移動。ウェーディングして少しずつ移動しながら魚を探す。スタートから1時間が経過、集中力が切れてきた頃に竿を持つ手に違和感を感じた。ローリングベイトがビニール袋を引っ掛けたような感触だったので、軽く竿を煽ると流心で水面が炸裂。良型のスズキが派手なエラ洗いをしてルアーを吹き飛ばして逃げていった。ロッドポジションを確認すると、やはり右斜め前に構えている。どうもこのポジションはバラシが多いようだ。

 2度目のチャンスを期待して周囲を隈なく探る。普段、水深が浅くて干潮時はチャラ瀬になっているのだが、降雨により水量が十分確保され激しい流れとなっているエリアに陣取りキャストを始めた。強い流れを攻略しようと、ボックスの中からアレコレとルアーを取り出し試すがイマイチ泳ぎが安定しない。フックにラインが絡まったコモモ・スリムを回収しようと高速リトリーブで水面を滑らせてくると、突然水面に水柱が立った。今日は早い流れの中にスズキが潜んでいる様子。今朝、ボックスに突っ込んできたアスリートSP9を取り出し、流れに任せながら泳がせると激しく竿が引き込まれた。流心から徐々に魚(52cm)を引き出し、ボガグリップで下顎を掴んでホッと一息つく。

 他にも魚が流れの中に潜んでいるようなのでアスリートSP9を投げまくる。狙いどおり激流の中で再びバイト。魚は激しく抵抗しながら一気に下流へ下る。魚に主導権を持たせ好き勝手にさせるとフックオフする可能性もあるので、緩めていたドラグを少し締込んで半ば強引に引き寄せた。数分後、浅瀬まで誘導し無事にキャッチ。サイズは堂々の73cmだった。その後、急激に水位が上昇し身の危険を感じたので、潔くこの場から撤退。急流の中、足を滑らせ危うく流される場面もあったが、とっさに踏ん張ってギリギリセーフ。横殴りの雨の中、次なる場所へ移動したがこちらは全く魚っ気がなく30分程で切り上げた。

 天気:雷雨後曇り 水温:20.0℃ pH:不明
 釣果:1匹(スズキ)

 朝まで雷雨。金曜日の振り始めから今朝まで各地で雨量が100mmを超えていた。各種警報が出ていたが、昼になったらピーカンの天気。釣り場に到着すると、当然のごとく水量が多くドロ濁り。取り敢えず足場を確保してキャストを始めると、昨日、私の目の前で1本釣り上げたおっちゃんがやってきた。釣り上げたスズキは予定どおり食卓に上がり家族の胃袋を満たしたようだが、スズキの方の胃袋はカラッポだったとのこと。強い陽射しの中、汗だくになりながらキャストを繰り返す。サスケアスリートF12にガツッとバイトがあったがフッキングには至らず、1時間程で釣り場を移動。

 狙っている夕マヅメまではまだ時間があったが、濁っているのでチャンスはあるだろうと大本命のポイントへ乗り込んだ。強い南風で水面は波立ち、岸際には無数のベイトが集まっている。これだけベイトがいれば近くに絶対スズキが潜んでいるハズ。粘り強くキャストを繰り返していると、ジーン110に反応。ルアーをガップリと咥え濁流の中で激しく抵抗したのは、ファイトの割に小さかった銀ピカの55cm。因みにこのジーン110は、今朝立ち寄った釣具店の特売コーナーから掘り出してきた埃が被っていたヤツ。ジーンを始め、Ko130Sシュガーミノースリムなど細身系ルアーは余り人気がなくて、近隣の釣具店では隅に追いやられていることが多い。使う側からすると、「頼りない」「飛びそうもない」「釣れそうもない」という理由から手が伸びないのだが、細身ルアーが確実にはまる時があるので1本持っていると良いだろう。

 周囲を隈なく探った後に、届かなかった遠方をローリングベイトで狙い撃つ。広範囲にキャストを繰り返しているとゴミとは明らかに違うコツッというアタリが手元に伝わった。すかさず同じコースをルアーが通るようにキャストをし、竿さばきで巧みに誘導すると狙いどおりにヒット。流れの中に入り込み激しく抵抗する魚を徐々に引き寄せ岸にズリ上げる。フッキングの状態を確認すると、上唇の薄皮に後部フックが1本刺さっていただけ。しかも針穴が大きくなっており、今にもフックが抜け落ちそうな状態だった。腹がぷっくりと膨れており、コンディションが良い魚は63cm。その後、ローリングベイトに2回のバイトがあったが、フッキングには至らず午後8時半頃に納竿した。


 天気:曇り後雷雨 水温:19.0℃ pH:不明
 釣果:1匹(スズキ)

 朝まで続いた雷雨が去ったので昼飯を食べてから出動した。当たり前だが水位は高く、濁りがキツイ。しかし、どんなに濁っていても食いっ気がある魚はいるハズで、ワンチャンスに掛けてキャストを開始した。魚がいれば直ぐに反応が得られるのだが、フックに掛かるのはゴミばかり。雑草の類なら許せるが、"使用済みのゴム製品"だったりすると気絶しそうになる。キャストの度にフックからゴミを取るのは面倒この上もないが、グッと堪えてワンチャンスに賭ける。暫くキャストを続けていると釣り人がやってきた。風貌からして、いかにも「エサ釣りのおっちゃん」って感じだったのだが、竿先にぶら下がっているのは12〜15cmのボリュームがあるミノー。おっちゃんは高い足場からルアーを放り投げ、流れに任せてゆっくりとリトリーブを始めた。

 1時間ほど竿を振っていると、突然、流心で水面が割れた。スズキが食ったのは私のルアーではなく、おっちゃんの方。流れの中で魚を掛けたので中々上がってこない。おっちゃんは魚を徐々に足元へ引き寄せ、器用に磯タモを使って掬い上げてキャッチ。フライになって彼の胃の中に収まる予定の魚は60cm程度だった。「1匹釣れば十分だよ」と言いながら魚を持って帰ったおっちゃんを横目で見ながら、キャスト&リトリーブに集中。暫くすると空が急に暗くなり、激しい雷雨となった。雨の中での釣りは慣れているので、余り苦にならないのだが雷だけはヤバイ。雷の直撃を受けることなく、釣りができる場所・・・橋の下に緊急避難した。「30分もすれば雨雲が移動するだろう」と予想していたのだが、一向に回復しないので頃合いを見計らって車へ避難。

 車中で天候回復を待っていても時間がもったいないので、次の場所へ移動。タイミング良く、雷雲が通り過ぎ雨が小降りになった。早めに勝負をつけたかったのでローリングベイトを取り出し、テンポ良く探りを入れる。間もなくコツン、コツンと2回、アタリらしき感触が手元に伝わってきた。魚がいるようなので、注意深く探っているとガツッとバイト。素早くステラ3000のハンドルをグリグリッと回してフックセット完了。ローリングベイトを咥えながら、5〜6cmのベイトを吐き出したスズキは53cmだった。

 他にも魚がいるハズなので、リリース後も期待を込めてキャストを続けた。その後、B-太で痛恨のバラシ。北からの突風に激しく叩き付けられるような状況の中でローリングベイトに2バイト。何とかしてもう1本を追加したかったので、アレコレとルアーをローテーションしているとレンジバイブにガツッとヒット。魚は予想以上に大きく、スレ掛かりだったのか何もできないままラインを一気に引きずり出されてフックオフとなった。魚の群れが入っているのを肌に感じるほどだったが、目の前が真っ白く見えなくなるほどの大雨になったので、身の危険を感じて納竿。帰宅後に知ったのだが、局地的に雷を伴った激しい雨が降り、JR東海の雨量計が規制値の時間雨量50mmを超え、上下線とも磐田〜袋井間でストップしていたらしい。釣りに無理は禁物なのである。


 天気:晴れ後曇り 水温:不明 pH:不明
 釣果:0匹

 仕事が早く終わったので、晩飯も食わずに釣り場へ向った。釣り場で準備をしているとToteraさん御一行も登場。前日のボイル劇があまりにも刺激的だったので、今宵は持参するルアーも一新。兎に角、ボイル対策でアレコレ持ってきた。釣り場に立った時には既にボイルは終盤を迎えている感じ。ボイルの位置がどんどん上流へと移動してゆくのが明らかに判る。しかし、全ての魚が移動してしまうのではなく、私が立っているすぐ近くでも散発的にイナっ子が吹き飛ぶくらいの激しいボイルが起きる。

 ベイトサイズに合わせてチョイスした、ティニートーピードタイニートーピードサミー65TDペンシルから始まって豪州製フェザーテールジグラパラフローティング及びラパラCD各サイズほかモロモロのルアーを投入するがコツリともアタリはない。明らかにスズキ達は、ルアーを見切っており反応しない様子。勿論、反射食いを狙ってローリングベイトレンジバイブの”ジャカジャカ巻き”も試したが不発。そして開始から45分でボイルが終焉。岸際には何万匹ものベイトがいるようで、私が動くと帯状に波立つほど。美味しい食べ物が沢山ある中で、如何にニセモノの擬似餌を食べさせるか答えが見つからない。ガックリとうな垂れながら帰路についた。


 天気:晴れ後曇り 水温:20.8℃ pH:不明
 釣果:2匹(ナマズ、ウグイ)

 本日の釣行は、潮位を考えて日が高く昇ってからのスタート。1ヶ所目は爆発力はあるのだがタイミングが難しく、時合が極めて短いポイント。30分程、キャストを繰り返し様子を伺ったが反応はなく、足早に次の場所へ移動した。静かに少しずつ移動しながら広範囲に魚を探す。キッチリ1時間竿を振ったがコツリともアタリがないので、昼食を摂りながら釣り場を休める。

 昼食後は気分転換のつもりで、拾ったマスクミノーを投げてみる。「なんだかイマイチなルアーだなぁ」と思っていた矢先に根掛かり。水深がある場所でスロー引きをしていたので、引っ掛かった場所はかなり深く回収不能。フックを折ってでも回収しようと努力したが、ラインが劣化していた部分で残念ながらブレイクとなった。その後、暫く魚の反応を探ったがノーバイトで、この場所を脱出。

 3ヶ所目の釣り場では、年季の入った小船のエンジンを整備をしていたジイちゃんと雑談をする。河川敷きにロープでボートを係留していることは違法行為であり、趣味にしているウナギ獲りも県条例違反。本人は違法行為をしている意識が極めて低いのでお話にならないが、どうやら悪い人じゃない様子。ジイちゃんは毎日、川の様子を見ているので、ここ数日間のマダカ(スズキ)の話はとても参考になった。「イナっ子をバシャバシャやって食べているヤツは釣れない」とか、「今朝は60〜70cmのヤツが3匹、小魚を追って跳ねていた」「いつもの時期ならエビで良く釣れるが、今年はまだエビが出てこない」「拾った赤い頭のルアーは良く釣れる」などと話は尽きない。雑談の後、暫く竿を振ったが魚からの反応はなく、次の場所へ移動した。

 水面を眺めながらキャストをしていると、時折波紋が起こるスポットがあることに気がついた。B−太を投げ込みスローに引いてくるとガッツリとバイト。力強いファイトにドラグを鳴らせながら対応する。徐々に魚を引き寄せて水面に浮かばせると、65cmもあるナマズだった。次なる獲物を探して岸伝いに移動すると先行者が竿を振っている。挨拶しながら様子を尋ねると、丁度、私がナマズと格闘していた頃に60cmぐらいのスズキを1匹釣ったらしい。彼の邪魔をしないように気を配りながら、下流の方で竿を振らせてもらう。暫く魚の反応を伺っていると、彼が携帯電話で釣果報告をしたようで3人やってきた。私は「こりゃたまらん」って感じで、その場から退散。魚が泳いでいったハズの上流へ移動しキャストを繰り返したが、ワンチャンスもなかった。

 夕マヅメの一発勝負で大場所へ足を向ける。車から降りて、先行していたToteraさんの方を見ると岸際近くでボイルしている。即座に準備して、上流側に入らせてもらう。2人の周囲では、竿先が届くような近距離で爆裂ボイルが繰り広げられた。身を乗り出してイナっ子をガバガバと捕食しているスズキのサイズは推定50〜60cm。しかし、時々、ドデカイ捕食音を立てながらベイトを追いかける80cmクラスのヤツもいる。魚は確実に目の前、しかも手が届きそうな所にいるので、何としても釣りたい。焦りながら持参したルアーを次から次へと投入したがコツリともアタリはない・・・。

 無神経にザブザブとウェーディングしてきた新たな釣り人が切っ掛けになったのか、ボイルはピタッと止まってしまった。ボイルしていた時間は30分にも満たない。岸際には無数のイナっ子が帯状になって蠢いているのだが、先程までの狂宴は幻だったかのよう。沖に潜んでいるであろう魚を狙うために取り出したのがアイラス・スプーン。コイツは肉厚で重く、ブッ飛び系のスプーン。ブンブン投げまくっているとコツッとバイト。巻き合せで確実にフッキング完了。必死に力強く抵抗する魚を引き寄せてくるが、本命とはなんだか違う。ナマズかと思っていたが、魚体は銀色に輝いていた。岸際に引き寄せ顔を確認するとデップリと太った巨大ウグイ。本日はこれにて終了となった。


 天気:晴れ 水温:25.0℃ pH:不明
 釣果:0〜1匹(ナマズ)

 休日出勤が終わってから、釣り場に急行するとT.Mさんが既に竿を振っていた。様子を聞くとノーバイトとのこと。ここに来る前に竿を出していた場所でも反応がなかったらしい。魚は必ず何処かに潜んでいるハズなので、魚を探す意味もあって彼とはかなりの距離を置いてキャストを開始した。距離といえば・・・釣り人の距離感については、この頃、特に思うことがある。釣りの経験が浅い人達ほど一ヶ所に固まって竿を振る傾向が強いのではないか。スズキ釣りに限らず、野池のバス釣りでも同じ光景を度々目撃。釣り人によって明らかに距離感が違う気がする。1ヶ所に集まって釣っている人達を見た時は、ボールにうわっと全員が集まって懸命に足を振り上げている幼稚園児のサッカー試合が思い浮かぶ。

 激戦区ならいざ知らず、ガラリと広いエリアにおいて、何でそんなに近づいて一ヶ所で釣りをするのか甚だ疑問。釣り友同士で話をしながら竿を振るのなら理解もできるが、全く知らない人が突然真横に来てキャストを始めようとする行為には驚くばかり。一振りで40〜50mぐらいルアーが飛ぶので、少なくとも同じ分くらいは離れるべきではないのか。魚は釣り人の気配を感じて遠ざかるし、広範囲にキャストをして魚を探す事も間々ならない。隣の人のルアーが吹っ飛んでくるかも知れないし、へなちょこキャストを繰り返す人が横にいると相手の動きが気になって釣りに集中できないだろう。離れて釣っている方が、お互いストレスも少ないし、魚と出会えるチャンスは確実に増えるハズだ。くっつきそうなくらい肩を並べて仲良くするのは、某パチンコ店のTVコマーシャルだけで十分。(笑)

 私が釣りを始めて10分もしない内にT.Mさんの竿が曲がった。その様子を見守っていたが、本命のスズキではなさそう。流心で彼のサスケSS-95を咥えたのはナマズ君だった。本日の釣行は、潮位が上がって釣りが出来なくなるまでの1時間ポッキリ勝負。水面からチェックを始め、ルアーを目まぐるしく交換して狙う水深を徐々に下げていったが反応はない。もう暫く粘っていたかったが、みるみる水位が上がってきたので魚の感触を味わう前に納竿となった。


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