豪州バラマンディ・フィッシング Y
記録的なカラ雨季

トシ&テリーWヒット 5KB
小バラのWヒット!!
アスリートミノーシュガーミノー

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'02/2遠征

'02/3/20(水)

〜嫌な予感〜


バーガーショッブ 5KB 3/19、出発数時間前まで、双子の甥っ子達が我が家に遊びに来ていて、もうゴチャゴチャ状態。幼稚園に通う彼らは何にでも興味を示し、出発準備をセッセとしている私に次々と質問の攻撃を繰り出す。「何処行くの?」「何しに行くの?」「どうやって行くの?」云々。そして最後にトドメの一言「御土産ね〜!!」。「よしよし判った判った」と返事をして攻撃をかわす。
 そうこうしていると、遠征の同行者である相棒Iが、遠路遥遥、下田市から車を運転して到着。途中、釣具店の中古コーナーに立ち寄り、シマノのスコーピオンとウエダのロッド(SBB58B)を買ってきたとのこと。調子を確かめる時間もなく、早々に荷物を私の車に詰め込み、名古屋空港へと向った。
 東名高速道路へ上がる直前、私の携帯がピロピロと鳴る。一瞬、嫌な予感が心をよぎったが、案の定、職場から仕事の件で問い合せ。この電話一本で一気にテンションが下がり、出だしから何だか躓いてしまった感じがした。

〜記録的なカラ雨季!?〜


 3月20日の午前6時過ぎ、私達が乗ったカンタスは無事ケアンズ国際空港へ到着。旅行代理店の現地スタッフと合流し、ホテルまでの車中で今シーズンの状況を聞いた。今シーズンはエルニーニョの影響をモロに受け、雨季なのに雨が全く降らず、来るはずのストームが来ないため水不足になっているらしい。釣果については、心が躍るような話は一つも聞けなかった。

メッキ 4KB 釣りの準備を整え、ホテルのロビーでガイドを待っていると、すっかりお馴染みになったガイドのテリーホールマンが、相変わらずの裸足で登場。挨拶を手短に済ませ、ケアンズの北120km、1時間半のところにあるデイントリー川へ向った。車中では、最近の状況を根掘り葉掘り聞き出す。気温は40〜42℃にもなった時があり、非常に暑かったとのこと。小川は枯れ上がり、淡水域が減り、バラマンディがスポーニングしないような状況にまでなっているらしい。原因はやはりエルニーニョ。日本も少なからず影響を受けているが、赤道に近いこちらの方が遥かに被害を受けているようだ。期待で膨らんでいた胸がゴム風船のように音を立てて萎んでいく・・・。

 デイントリー川手前の小さな街、モスマンに入ったとたんに雨が降り出した。ガイドは「トシはやっぱり雨マグネットだ」と笑う。過去の遠征では毎回雨に降られ散々な思いをしており、私がケアンズに来ると必ず雨が降るというジンクスがある。今回もずっと晴天が続いていたにもかかわらず、私達が釣り場に近づくと突然雨が振り始めた。この様子にテリーは「マジック!」だの「ミラクル!」だのと言っているが、雨雲を引き寄せるパワーは我ながら驚いてしまう。私が来た事により水不足は解消できるか!?

〜「ボウズなぁ〜い」〜


TORU 4KB 途中、ガソリンスタンドと併設されたバーガーショップで朝食を購入し、午前8時半にボートランプから出艇。先ずは河口を目指し一気に下る。名古屋空港から一晩で約5,900km移動し、次の朝には異国の地で竿を振るという不思議な感覚を噛み締めながらキャストを開始した。遠征一発目は私の操るシュガーミノー(大)に出た40cmのマゴチ。これでボウズがないと一安心。そして、ガイドがロングAでバラマンディ(35cm)をキャッチ。その後は、パタッと丸1時間アタリが遠のき、やっと釣れたのが35cmのメッキ。こいつはサンダースティックの激しいトウィッチに躍り出た。

 河口域は風が強く、波が船へダバダバと打ちつけ揺れるため、複雑に絡み合ったマングローブの根際へのキャストは困難を極める。唯一、魚を釣っていない相棒Iのプレッシャーが高まる中、彼はサンダースティックを使い見事にバラマンディ(35cm)をキャッチした。野池で釣れるバスと同じサイズだが、生意気にも派手なジャンプを私達に披露。ガイドが声高々に「ボウズなぁ〜い!!」と宣言。エルニーニョのおかげでコンディションが悪いだけでなく、遠征期間中は潮の干満が乏しいため、ガイドからは「何でこんな時に来たんだ。もっとイイ時に来い!」とまで言われていた2人は、小さいながらも取り敢えず遠征の目的であるバラマンディを釣り上げ、自然に笑顔がこぼれた。

フェザーブリーム 5KB 午前11時、相棒Iがシュガーミノーで背鰭の端が糸状になっているヒイラギのような魚を釣り上げた。豪州では様々な魚が釣れるが、今回キャッチした魚の名前はフェザーブリーム。餌釣りでは釣れるらしいが、ルアーで釣れるのは珍しいようだ。魚の食いが渋い中、珍魚を釣ったところでティータイム。いつものごとく、ピンクの砂糖がべったり付いた菓子パンを頬張りながらルアー談議に花が咲く。今回は日本から持ってきたゼンマイ仕掛けのSPシャッドをガイドに見せたら、これが大ウケ。ゼンマイ仕掛けのルアーは豪州では売っておらず、彼は始めて見たと言う。
 決して子供のオモチャではないことを説明し、そのアクションを見せた瞬間、彼はこのルアーが持つ能力の凄さを把握したらしい。クリーク内で情報交換をした豪州人の釣り人にも見せびらかすほど、とても気に入っていたようなので、遠征最終日にお礼を込めてプレゼントすることにした。

〜バラマンディ・アタック〜


 おやつの後は川を溯り、ワイヤー式カーフェリー乗り場のやや上流にある小川が流れ込むポイントに陣取った。このポイントは前回の遠征時、苦渋を舐めた場所。同行のMASAさんとテリーが1ヶ所から次々と6匹のバラを引きずり出す中、私の操るルアーにはコツリともアタリがなく、お慈悲で借りたガイドのアタリ針を使い最後の打ち止めの1匹を釣り上げた、忘れることができない因縁のスポットである。気合を入れてシュガーディープを使いキャスト&トウィッチを始めると40cmのバラがヒット。ほかにも居るだろうと3人で絨毯爆撃を行ったが後が続かず、更なる上流を目指してエンジンを吹かす。

Wヒット 川が大きく曲がっている所の岸際に3m程のワニを発見。ワニがいる所はエサになる魚が沢山いると聞いているが、相棒と一緒にキャストを始めたとたんに通説どおりにヒット。しかも2人同時。竿をギュインギュインと絞り込む魚の姿は中々見えず、ドキドキしながらファイトを楽しんだが、私のSH60SPと相棒のプレデターを咥えていたのは40cmのGT(メッキ)。完全に淡水域である川の上流までGTが上ってきていることには驚かされた。

 ボート脇を1mはゆうに越える巨大ウナギや大きなワニが泳ぎ去る中、ガイドの示す「オイシイポイント」にルアーを打ち込んで行く。岸際全てがポイントのように思えてしまうのだが、「オイシイポイント」には水中に倒木が隠れていたり、小さな川が密かに流れ込んでいたりと何かしら他と違う変化がある。
 ポイントに打ち込んだ相棒のルアーに、一瞬ギラッと銀色に輝く魚が翻った。ルアーにはアタックしなかったが魚の姿が見えたので、3人で徹底的にそのポイントを攻める。ヒットしたのは私のシュガーディープとガイドのアスリート。最初に魚を見つけた者が、必ずしも釣れない所が悲しいところ。今回このポイントでは45cmのバラマンディ2匹で打ち止めだったが、過去には7〜8匹を立て続けに釣った事もあったらしい。

〜強風の中で〜


小バラ 6KB 午後3時近くになって遅い昼食を摂る。最初に選んだ場所は突如ヤブ蚊の大群に襲われ緊急避難。強い陽射しを避け、風通しの良いところで手早くサンドウィッチをパクつく。午後は風が一層強まったため、ガイドは操船のために随分神経を使ったようで、珍しく横になって休息していた。
 30分程休憩した後は、再びバラマンディポイントを徹底的に叩いていった。昼食後、最初に釣ったのは相棒I。新製品で実績が全くないビーフリーズロングビルを試しバラマンディ(40cm)をキャッチ。その後は、ポイントを転々と移動しながら私がシュガーディープでジャングルパーチ、ガイドがロングA(15A)を使い可愛らしいマングローブジャックを釣り上げた。

 午後5時近くなり、最後の勝負を掛けるため、午前中バラマンディを釣ったポイントまで一気に戻る。キャストを重ねたが再び竿が曲がることはなく午後5時半に納竿。本日の釣果を確認しあいながらケアンズ市街へ戻る途中、お馴染みのガソリンスタンド&タックルショップ「ブランスフォード」に立ち寄り豪州製ルアーを物色した。立ち寄るのは5分の約束が、つい長居をしてしまい慌てて車に乗り込む。ガイドにご馳走になったアイスキャンディーを食べながら、午後7時半にホテルへ戻った。

1日目の釣果結果

TOSHI

TORU

TERRY

バラマンディ




コチ




GT




ジャングルパーチ




マングローブジャック




フェザーブリーム






次のページへ
オーストラリア遠征目次へ


トップページに戻る。
私へのメッセージは こちら へどうぞ。 

  
Copyright (C) tamatebako