豪州バラマンディ・フィッシング[ 
青い目のバラマンディ

青い目のバラ 5KB


突然変異?青い目のバラマンディをキャッチ


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'03/9遠征

'03/9/22(月)

〜 初めてづくしの遠征 〜


成田空港 5KB 9月21日、台風15号が本州南海上を前線に沿って北東方面に進み、このまま行くと紀伊半島へ上陸する可能性が高い。この影響で昨晩から風雨が続いており、ケアンズ空港へ無事に降り立つまでは気が許せない状態だ。思い返せば今回の遠征はギリギリの選択を度々迫られた。

 4ヶ月以上前から豪州遠征同行者の募集をしてきたが、同行者が見つからず大苦戦。最終的にはメール交換しただけでお互い顔も知らないシドニー在住のRYUさんと現地集合することで決着。5日間釣行のうち2日間のみ同行頂けることとなった。また、旅行代理店トレードウィンズには、自宅から車で2時間程度で到着できる利便性の高い名古屋空港の利用を強く要望していたが、出発2日前まで粘っても往復チケットが確保できない状態だった。

 結局、代理店の担当者Y氏の尽力により成田空港発着チケットを確保。ロッドを入れたバズーカと、荷物を減らすため前日に急遽購入した小振りのスーツケースを両手に持ち、背中にザックを背負ってヨロヨロしながら自宅を出発。新幹線と成田エキスプレスを乗り継いで空港へ向う。不慣れな列車の乗り換えや、初めて利用する空港内で何度も迷いながらやっと出国ロビーに到着。名古屋空港ならなんの苦労もなく飛行機に乗れるだろう。出国ロビーに到着した時点で心身ともに疲れてしまい、早く豪州の地に足を下ろしたい気持ちで一杯だった。

〜 ヒンチンブルック・リベンジ 〜


 土砂降りの中、午後8時40分にQF-060便が飛び立つ。機内食を摂った後、お楽しみの映画「X-MENU」が上映されたが、座った席はモニターの横で極めて見にくくガッカリ。持ち込んだ釣り雑誌を読んでいたが、いつのまにか爆睡してしまい気が付けば到着真近かだった。午前5時、ケアンズ空港に見事なソフトランディング。これまで経験した中で最も衝撃が少なく、いつ着陸をしたのか判らないくらい上手な着陸だったので感動。パイロットのテクニックはこうも違うのか・・・。

 入国手続きも無事に済み、空港ロビーで無料提供していたパンとジュースを頂戴し朝食代りとしながら、5日間お世話になるガイドのテリーホールマンの到着を待つ。午前6時過ぎ、にこやかに姿を現したガイドとお互いの再会を喜びながら挨拶を交わし空港を出た。外気温は22℃。少し外気が冷たく感じる。日産サファリの進路を南にとり、ヒンチンブルック島への玄関口であるカードウェルへ向う。前年12月の遠征では、「ヒンチンブルック島でデカバラ大爆釣」を夢見ていたのだが、ウワサに聞いていたほどでもなく肩透かしをくった感じなので、納得できず今回リベンジを計画したのだ。

カードウェル到着 4KB サトウキビの淡いピンク色をしたススキの穂のような花を横目で見ながら、最近の状況をアレコレ聞き取る。この時期の釣行は初めてだが、前回の遠征と同様にスーパードライで小川は干上がり、フレッシュウォーターのエリアは壊滅状態とのこと。世界的な異常気象の影響がモロに出ているみたいだ。私が来る前に2日間新婚カップルのガイドをしたそうだが、初日に2匹のバラとスーティーグランターとGTをポツポツ。2日目は丸一日やってスーティーグランター1匹のみという貧果だったらしい。初っ端からテンションが下がる話を聞いてしまったが、昨日は昨日、今日は今日と割り切って初日に挑むことにした。

 白煙を上げて操業しているサトウキビ工場を通り過ぎ、暫く走って午前8時半にカードウェルへ到着。滞在するコテージに荷物を置き、釣りの準備を整えてボートランプに向う。しかし、春休みが始まりボートランプは釣り客で大混雑。山火事があったユーカリ林の中を30分ほど車を走らせ別のボートランプ「フィッシャーズクリーク・ボートランプ」へ移動した。ボートランプと言っても船を降ろせるだけの傾斜がある場所。ヤマハ4ストロークエンジン40とミンコタエレキ74lbsを装備した、やや小型のエコムンディを手早く台車から降ろし、サンドフライが沢山いそうな水路を下る。

 記念すべき遠征1本目は本土側水路の河口部でDDパニッシュを使って釣ったコチ(60cm)。続いて、ストラクチャーの中にDDパニッシュをブチ込んでゴールドスポット・エスチュアリーコッドを2匹引きずり出す。そしてボートを流しながら水中の倒木周りを丁寧に探って43cmのバラマンディをキャッチ。ほかにも魚がいそうなので、再び倒木を攻めていると50cmUPのバラマンディがバイト。しかし、ファイト中にフックアウト。ルアーをステーシーver2に換えるとエスチュアリーコッドが食ってきたが、これもフックオフ。この間、ガイドはDDパニッシュで55cmのバラマンディをキャッチしており、遠征初日の滑り出しは満点を付けたいくらい絶好調だった。

〜 質実剛健の優等生ルアー 〜


バラマンディ 5KB 本日の干潮は昼過ぎ。急速に潮が引き見る見る干潟が現われてくる。干潟には曲がりくねったガーター(小さな水路)が残り、ここをロングAで攻める。時々、デカバラがガーターの中に潜んでいるので、丁寧に探るようにガイドから指示が飛ぶ。残念ながらバラマンディは不在だったが、度々バラクーダがルアーを追いかけてきた。

 ヒンチンブルック島へ渡り、干潮で島の西側に現われた干潟周辺を攻める。ここでは、ロングAで40〜45cmのバラクーダを2匹釣り上げた。バラクーダを釣るのは実はメチャ簡単。いれば必ずルアーに反応してくるような魚で、ストラクチャーをタイトに狙わなくても、ハードなトウィッチを延々繰り返さなくても、いきなりガツンとルアーに食ついてくる。私が「ノーテクニック・フィッシュ」と名付けたほどイージーに釣れる魚だ。

 バラクーダを釣りにワザワザ日本から来ているワケではないので、バラマンディを釣り上げることに神経を集中する。ロングAを派手な着水音を立ててガーターへブチ込む。トウィッチを始めたとたんに水柱が立ち、ルアーが弾き飛ばされた。魚は50cm弱のバラマンディ。私の操るロングAがよほど気に障ったのだろうか・・・。さて、日本でのバス釣りでは「魚を驚かせないように、着水音を出来るだけ静かにさせたソフトプレゼンテーションを心掛けるように」なんて、まことしやかにメディアを通じて情報が流れているが、豪州のバラマンディ釣りではこの逆。ポイントを直撃するキャストをして着水音で魚に気が付かせ、力強いトウィッチで興奮させて、ポーズで食わすという繰り返しだ。

 バラマンディを釣るには浮力の強いジャークベイトによるハードトウィッチがキモ。バラはバラでもバラクーダとバラマンディでは全く攻め方が異なる。因みに、ソルト用フックを装着してもフローティングでハードトウィッチに対応できる国産ルアーでは極めて限られており、ガイドに言わせるとマレオがイイ線いっていると言う。しかしこのルアーは高価にも関らず、高温に弱く、豪州で使用すると著しく変形することがある。その点、豪州バラ釣り実績No1ルアーと言われるロングA(15A キンクロ:通称ゴールドボーマー)は、質実剛健な作りで1,000円以下で買える優等生だ。今回は、馴染みの釣具店を通じカルティバの発売直前ソルト用太軸フックST56(サンプル品)を入手し、ロングAに装着したところ極めて好感触を得た。

〜 青い目のバラマンディ 〜


青い目のバラ 4KB 12時半におやつタイムで小休止後、再びキャストを再開。マングローブの根際を丹念にロングAで狙っていると、ガツッとバラマンディがヒット。ボート際でガバガバと派手に暴れたがサイズが小さかった(45cm)ので、一気にゴボウ抜き。ガッチリと刺さったフックを外そうとして近寄った時、目の色が青色を帯びていることに気がついた。目を覗き込むと角度によっては緑色にも見える。「ヒンチンブルックでは青色の目をしたバラマンディが釣れた」という情報を事前に入手していたが、ついにその魚を手にする事ができた。

 ガイドは青い目をしたこの魚を「Not Natural」と言って、忌み嫌っている。養殖場から逃げ出した魚とも聞くが、養魚時代に食べたエサ(配合飼料)が影響するのか? それとも突然変異なのか?答えは今のところ不明。因みにバラマンディの目は全て赤いルビー色をしているわけではなく、金色や銀色に見える魚も多いので魚を釣った際には確認してみると良いだろう。

 〜 ガイドの実力 〜


テリー&バラ 5KB 午後はガイドの釣りの腕前を見せ付けられる結果となった。彼は操船を行いながら、私の動きに注意しつつ自らも竿を振っている。私よりも遥かにキャスト回数は少ないのだが、悔しいことにコンスタントに魚を釣るのである。炎天下で魚の反応が渋い中でも、私は半日やって、ロングAでバラマンディ(35〜50cm)を2匹、45cmUPのコッドを1匹、GT(35cm)を1匹、シュガーディープでバラクーダ(60cm)を1匹、シュガーミノーでGT(25cm)を1匹、ステーシーver2でGT(25〜40cm)を2匹、バラクーダ(45cm)を1匹 釣ったのだが、ガイドはここぞというポイントでキッチリと魚を引きずり出している。

 バックシートで竿を振る彼は、当然私が叩いた後を釣るのだが、魚は私のルアーには反応せず、彼のルアーに反応するのである。因みに彼はTDシャッドショートビルでコッド(35cm)、GT(35cm)、レッドフィンでコッド(35cm)、ロングAでGT(40cm)、コッド(30cm)を各1匹、TDソルトシャッドでGT(35〜40cm)、40cmUPのバラクーダを各2匹、ジグヘッドワームでGT(35cm)1匹釣り上げた。客とガイドの関係なのでライバル視をする必要は全くないのだが、何故か釣果でガイドに負けたくないという気持ちがワラワラと湧いてくるから不思議だ。

ボートランプ 5KB 午後5時半にタックルを片づけ帰路に向う。本土側の込み入った水路を走り、ボートランプを目指すが何故か水路が行き止まり。「おやっ?」と思って振り返えるとガイドが首を傾げている。どうやら途中で入る水路を間違えたようなので、狭い水路の中で華麗にUターンを決めて分岐点まで戻り、別の水路に入り直す。

 しかし、この水路も途中で先細りになり大ハズレ。来た時と帰る時では潮位が全く異なるので風景が変わる。しかもマングローブが鬱蒼と茂るクリークなので目印もない。徐々に日が傾き周囲が薄暗くなってくる中、何度か狭い水路を行ったり来たりして、ようやくボートランプまで辿り着くことができた。複雑な水路で迷子になり、客にハラハラ・ドキドキさせるのもガイドの演出の内かな(笑)。

1日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

バラマンディ



GT



バラクーダ



マゴチ



エスチュアリーコッド
  ゴールドスポット
  ブラックスポット





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