豪州バラマンディ・フィッシング\
締めはジョンソンリバー

幸運を呼ぶ虹 4KB


幸運を呼ぶ虹が出現


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'04/11遠征

'04/11/26(金)

〜 ヒンチンブルック島断念 〜


マラリープレース 5KB 前夜は料理上手のテリーが作ったチキン料理とピラフで空腹を満たし、食後は彼と夜のヨットハーバーを散歩しながらボート談議。散歩から帰ってシャワーを浴び、ベットに潜り込むと3分もしない内に夢の中・・・よほど疲れていたようだ。朝5時にスッキリ目が覚めたので荷物一切をまとめて車へ積み込み、朝食を食べて6時半に2晩世話になったマラリープレースを後にした。

 天気予報によると、本日も強風が吹き荒れるとのこと。朝の強い陽射しで上昇気流が発生し、海からの強い風が吹き込んでくるのが原因。この風が吹くとヒンチンブルック島周辺では釣りをするような状況ではなくなることが予想されたので渋々断念した。今回の遠征は、ヒンチンブルック島でデカバラを仕留めるのが目標。そのために高い費用を払ってカードウェルの街でコテージを借りたのだが、結局ここでは一度も竿を振ることがでずとても残念だ。

〜 締めはジョンソンリバー 〜


スーティーグランター 5KB 国道を北上しながら、本日攻める場所を検討する。マリーリバーは泥濁りでパス。タリーリバーはまだ少し濁りが残っている感じ。結局、豪州遠征釣行最終日は魚種が豊富でボウズなしのジョンソンリバーに決定した。途中、何台もの迫力ある豪州軍の装甲車とすれ違った。その様子は私達が釣りに没頭している間に何処かで戦争でも勃発したのかと勘ぐるほどだった。

 カードウェルを出発した時は晴れていたのだが、ジョンソンリバーへボートを降ろしたとたんに、猛烈な雨が降ってきた。慌てて橋脚の下に避難し、雨が小降りになるのを暫く待つ。突然の雨に「やっぱりトシはRain Makerだ」とガイドは笑いながらタックルの準備をする。ここまでタイミングが良いと私も認めざるおえないだろう。10分程で雨が止んだので、河口に向ってボートを走らせる。先日の釣行でバラマンディが潜んでいる場所を把握しているので、実績のあるマングローブの根際や水中に隠れているストラクチャー周り、そしてクリークの合流点をチェックする。しかし、いずれの場所もノーバイトで魚の姿すら見られない。河口域に見切りをつけ、ノースジョンソンリバーを溯ってフレッシュウォーターエリアを目指した。

〜 チャラ瀬で連発〜


マングローブジャック 6KB ボートの底を擦るようなチャラ瀬でラージシケーダを投げていると、巨大マングローブジャック(MJ)がルアーを咥えて反転。フッキングも決まったかと思っていたらフックオフ。すぐさまキャストをしなおすと再びバイト。しかしこれもフッキングミス。そんなこんなを4回も繰り返し、さすがにガイドに呆れられた。原因は明白。このルアーはボディ幅の割にはフックが小さいこと、そして口の硬い豪州の魚達にはフックが華奢すぎることである。ガイドが見かねてルアーを手にとり、フックサイズを2〜3番上げてくれた。するとルアーに出た魚が確実に獲れるようになった。ノーミスで立て続けに真っ黒いスーティーグランター(30〜35cm)を5匹キャッチした。

 テリーの得意技である「瀬渡りの術」で巧みにチャラ瀬を乗り切り、緩やかな流れのポイントで午前11時にティータイム。ここで水温を計ると25℃だった。この数日間、各エリアでは水温が30℃前後あったのだが、一気に落ちているようだ。急激な温度低下は魚の活性を落とすことは良く知られているが、こんな時に何処で魚を釣るか・・・。ガイドの選んだ場所は、最も活性の高い魚だけが集まるチャラ瀬だった。流れの早い場所にいる魚は餌を待ち構えているヤル気のある魚ばかり。普通の釣り人はこんな場所では竿を振らないが、プロのガイドが案内するポイントには感心するばかり。

浅瀬ポイント 5KB お茶を飲んで一服した後、釣りを再開。上流のやや水深があるエリアではルアーへ全く反応しないので、再びチャラ瀬に戻ってきた。キャストを始めるとラージシケーダにスーティーグランター(35cm)とMJ(45cm)が躍り出た。強い流れの中でのファイトは非常にテクニカルでスリリング。ドキドキしながら魚をキャッチした。

 後が続かなかったので、チャラ瀬を下って岸へボートを寄せる。ボートから降りて岸際を静かに歩き、陸っぱりで再びチャラ瀬攻めを続けた。魚がいる場所は、川床にゴロゴロある石の中でも最も大きい石の周辺と倒木周り。魚へのプレッシャーを避けるため、しゃがみこんでキャストを繰り返す。手当たり次第に投げれば良いってものではないので、水の流れを良く見ながらルアーを通すルートを考え魚の反応を伺う。しかし、暫く粘ったが魚を手にすることができなかったので、ボートを下流に流しながら岸際を攻める。魚の反応は非常に乏しいのだが、岸寄りのストラクチャー周りで辛うじてラージシケーダでMJ(35cm)とスーティーグランター(40cm)とキャッチした。

〜 スペシャルオーダー 〜


 午前中、ガイドは殆ど竿を振らず操船に徹していたが、昼を過ぎて竿を振り始めた。場所はクリーク入り口のディープエリア。ルアーを投げ始めたとたんにビートルナッツでバラマンディ(50cm)をキャッチ。彼は「この魚は狙って釣った魚ではない」と笑いながら言う。確かにストラクチャーへ付いていた魚ではなかったのだが、チョロッと竿を出してバラマンディを釣ってしまうなんて、やはり私なんかとは格が違う。しきりに感心していると今度はスーティーグランター(25cm)を釣り上げた。

 狭くて水深の浅いクリークを進む。ガイドに負けちゃいられないと発憤してラージシケーダを投げまくった。黒目に赤い縁取りがあるスーティーグランター(タイプU)を釣った後、パタパタと3匹追加(20〜30cm)した。ラージシケーダはフックをサイズアップしてから、魚が出れば確実にキャッチできるようになり、その効果に驚くばかり。ガイドはラージシケーダの威力にいたく感心し、「帰国してから送ってくれ!」とスペシャルオーダーが入るほど。因みに今回のオーダーはこの他に、K-TENアスリートのいずれもフローティングモデル。定番のステーシーver2TDポッパーそしてスティンガーフックST56の4番。オーダーが入ったルアーは、いずれもトップガイドがその実力を認めたルアーだ。遠征には忘れずに持っていきたい。

〜 ここでも外来魚問題 〜


テラピア 6KB クリークを更に進むとシャローに黒っぽい魚が群れになってウロウロしているのを発見。ルアーを投げてみると、何となく反応はするのだがルアーを食いにくる感じがない。魚の名前をガイドに尋ねたらテラピアだと言う。過去の遠征でテラピアを釣った事はなく、豪州遠征では初めて聞く名前。確か豪州にはいないハズなので不思議に思っていると、ガイドが説明をしてくれた。

 彼によると、およそ16年前に入ってきて10年前から目立ち始め、2年前から一気に増殖したとのこと。テラピアが増えたおかげで、在来種であるスーティーグランターがグッと減ってきているらしい。日本のバス問題と同じような外来魚問題が、まさかここでも起きているとは・・・。

 テラピアの話をしているとビートルナッツを投げていた彼のロッドが曲がった。直ぐに胸がほんのりと赤いテラピア(25cm)が竿先にぶら下がった。この魚で釣ったのは4匹目だと言う。写真を撮った後、リリースするのかと思いきや、エラから指を入れてボキッと骨を折って天国へ導いた。ガイドは今までリリースをしていたのだが、急激に増殖し始め在来種を脅かすことが判ったので釣れたら殺すことにしたとのこと。

〜 電撃バリバリ調査 〜


ジャングルパーチ 6KB ラージシケーダでスーティーグランター(35cm)とジャングルパーチ(35cm)追加した後、午後2時に遅めの昼食。ガイドから午後の部はどうしたいかと問いかけがあった。2つの選択肢があり、1つはボウズ覚悟のバラマンディ狙いでピンポイントをラン&ガン。2つ目は、このまま雑多な魚を釣りまくるというもの。この段階で既にスーティーグランターを2ケタ釣っていたので、なんら迷いもなくバラマンディ狙いをリクエストした。

 午前中は、雨が降ったり止んだりと目まぐるしく天気が変わり、カッパの着脱が煩わしかったが午後は回復。しかし、風が出てきたのでボートコントロールが難しそうである。風の影響と客のキャスティング能力に合せて絶妙なボートポジションをキープするのもガイドの腕の見せ所だ。岸際の大きなストラクチャーやクリークの合流点、オーバーハングしたのシェード、ウィードエリアなど実績のあるポイントを足早にチェックしルアーを打ち込んでいく。釣れそうな気はするのだが、魚の反応が極めて薄い。辛うじてガイドがビートルナッツでウィードエリアを攻めて釣ったMJ(30cm)のみだった。

 ボートを下流に進めていくと前方に奇妙なボートを発見した。船首から伸びている2本のアームの先端には、チョウチンアンコウのアンテナみたいな鎖がぶら下がっている。ガイドは困った顔をしながら大きく迂回してボートを追い抜き、その先にあったクリークへ入った。しかし、そこは水が濁っており、少し前にボートが入っていた模様。取り敢えずルアーを打ってみたが反応がないのでギブアップ。本流に戻ると先程の奇妙なボートがまだ浮いており、船上で何やらゴソゴソ作業をしていた。

DPIリサーチ 6KB DANDERと赤文字が大書されているボートに近づき挨拶をする。彼らはディーピーアイと呼ばれる政府機関の水産業調査隊。船首アームの先端から高圧電流を流し、麻痺して浮いてくるバラマンディを捕獲しタグ&リリースをしていたのだ。イケスの中を覗かせてもらうと中型のバラマンディが3匹も入っている。タグ打ちをする作業を拝見しながら暫し情報交換。今日の調査では既に何本かのバラマンディを捕獲したとのこと。ガイドは昨年、2匹のタグ付きバラマンディを釣り上げ報告した経過があると言う。

 高圧電流で麻痺した魚は直ぐに回復するようだが、そんな魚がルアーで釣れるわけはない。釣れないのは魚がいないのではなく、電撃バリバリ調査のためだと一方的に決め付けてこのエリアから退散した。因みに電撃バリバリ調査については
トレードウィンズさんのHPに詳しく書かれているので、興味があれば参照を。

〜 過去最小のMJ 〜


マングローブジャック 6KB ロングAを使って小川の流れ込みポイントを次々にチェックしていく。しかし、ノーバイト。結局、ボートランブまで戻ってきてしまった。時計を見ると午後4時で、残りは1時間ってところ。最後にドカンと一発デカイのを釣って今回の遠征を締めくくりたいので、決して諦めずに粘り強くキャストを繰り返す。太い水路からザバザバと水が流れ込んでいるポイントに陣取りキャストを始めた。ロングAには反応がなかったが、絶対に魚がいるとハズなのでルアーをソリッドテールに交換。トウィッチをした後、ポーズの時間を少し長めにとり、流れにルアーを任せるとコツッとバイト。すかさず巻き上げてフッキング。あっという間に釣り上げた魚はジャングルパーチ(30cm)だった。

 刻々と終了時間が迫っている中、とにかくサイズアップを狙ってキャストを続ける。とても浅くて細いクリークの中へボートを進める。クリーク最奥部に滝つぼのような場所があり、ガイドの指示でスゴイスプラッシュをセット。テンポ良く、ポコッ、ポコッとスプラッシュを出しながらリトリーブをしてくるとシュポッとアタック。フッキングが決まったが全く引き心地がない。葉っぱでも釣ったのかとそのままラインを巻き取ってくると、L字型に固まった僅か7cmのマングローブジャックが上がってきた。これには私も、ガイドも大笑い。デカバラ一発勝負をしていたのに、最後にこのサイズが出るとは・・・。因みにこのMJは彼のボートで釣られた最小サイズらしい。

クリーク 6KB このポイントは1匹のみで終了。狭いクリーク内でUターンを決めて、オープンエリアへ出ようとエンジンを吹かした瞬間、ガツッと強い衝撃が船底から伝わり、船首に立っていた私は反動でボートから落ちそうになった。船の下に大きな岩があり、これにエレキを強くヒットさせたのが原因。エレキを上げて確認するとペラをガードする部品が折れていた。この故障で今回の遠征は終了。午後5時にパックアップしてケアンズに戻った。

 予定にはなかったが、ガイドが私を夕食に招待してくれた。彼のお宅でくつろいでいるとガイド仲間のレス・マーシュが登場。3人で暫く釣り談議。と言ってもレスのOZイングリッシュは殆ど聞き取れない。ガイドのテリーは普段、日本人が聞き取れるジャパニーズイングリッシュを話してくれるが、レスの英語は正しくネイティブOZイングリッシュ。言葉が通じにくいので、レスと私の会話をテリーに通訳してもらうというような状況だった。因みにレスは今日一日、フライ釣師のガイドをやっていたらしい。客はノーフィッシュで、レスが辛うじて1匹釣ったのみ。風が強かったのでトラブルも多く、散々な日だったとぼやいていた。

 料理上手なマリアにパスタを作ってもらい、息子のライアンも加わって一緒に食べる。ライアンは小さな頃から知っているが、毎年会うたびに背が伸び、テリーと肩を並べるほどになった。来年は2mくらいになるんじゃないかと冗談を言い合うほど。食後はケーキ&アイスクリームを山盛りサービスされ、満腹状態でホテルまで送ってもらい6日間の釣行が終わった。「メーターオーバーのバラマンディを釣る」という当初の目標は達成できなかったが、思う存分楽しむことができた。ガイドのテリーに深く感謝し、再会を約束して別れた。

6日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

バラマンディ



スーティーグランター

12


ジャングルパーチ



マングローブジャック



テラピア





前のページへ
オーストラリア遠征目次へ


トップページに戻る。
私へのメッセージは こちら へどうぞ。 

  
Copyright (C) tamatebako