豪州バラマンディ・フィッシングT
バラマンディフィッシング

神の魚バラマンディ&ファースト

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'98/4遠征

'98/4/23(木)

バラマンデイ看板 8KB ケアンズから北へ1時間半。本日攻める川はデイントリーリバー。昨日は、雑多な魚を釣りまくる腕試しだったが、今日は本命のバラマンディ・フィッシングである。「前日、雨が降り川の状況が悪いので数は出ないがバラをやってみるか?」と尋ねられた。「もちろんやりますよ。それが目的でわざわざオーストラリアまで来たんだから!」と決意表明。でも、かなり不安になってしまった。ガイドが厳しいと言うくらいだから、相当コンディションが悪いんだろう・・・。

 8時過ぎに乗船しタックルの準備に取り掛かった時、テリーと私が同時に気が付いた。「ああっ?トップガイドがない!」。ロッドの持ち主は相棒I。哀れアームズスティックは単なる棒になってしまった。ロッドは牽引しているボートの後部ホルダーへ無造作に立てて差し込んであった。時速100キロ近くで突っ走っている移動中に何かが当ったらしい。テリーは「申し訳ない。今まで、こんなことはなかった。」とすまなそうに言う。幸い日本から持ち込んだ道具一式に保険を掛けてあったので、帰国すれば保険が使えるはず。取りあえず予備に持ってきたもう1本を使うことで解決。

 気を取り直し、一気に川を溯る。上流へ行くにしたがい随所に岩や浅瀬が現れ、キングフィッシャー(カワセミ)やビーナスビーキャッチャーなどの鳥達、青く輝く蝶や白い蝶が飛び交う表情豊かな川となった。

ジャングルパーチ 8KB 昨日と同様、使うルアーはテリーが選ぶ。私はハスキージャーク(金黒)、相棒はアスリート(銀)、テリーはカウントダウンラパラ(金黒)。ルアーのアクションは、リトリーブするのではなく一ヶ所で激しくトウィッチングを続ける方法。スズキ釣りはノーアクションのスローリトリーブが基本だが、バラマンディの場合は、兎に角一ヶ所でアクションを続け、何度も同じ場所にルアーを投げて活性を高めて釣るらしい。「寝ているバラを起こすんだ」と言う。しかも「コンディションが良いと同じ場所で何匹も釣れる。」とのこと。半信半疑でキャストを続けると、相棒Iがジャングルパーチ(ジャングルバス)を1匹釣り上げた。

 テリーは川の流れに乗りながらエレキを巧みに操作し、ボートポジションを確保する。「ストラクチャー!」「バックウォーター!」「アンダー・ザッツ・ツリー!」「ウィード!」とテリーが次々に指示するポイントへタイトにキャストする。

 きっちりとポイントに入らないと釣れないが、水面に張り出している木の枝や、水中に沈んでいる倒木を狙うので、どうしてもルアーを引っかけてしまう。テリーが片言の日本語で「おいしいポ〜イント!」と言うところは、確かに釣れそうで大物が潜んでいそう。そんな所でルアーを引っかけると、もうガックリ。ボートを寄せてルアーを回収するので、ポイントなんてグチャグチャ。日頃、野池のフローター・フィッシングでタイトなキャスティングには慣れているつもりだが、ボート上でやるのはやはり難しい。

バラ 最初の1ピキ 13KB 川の雰囲気はとてもいい感じなのだが、午前中は全くの無反応で魚っ気がない。テリーもこの状況に、いささか参ったようで焦りまくっていた。彼は、岸際の水中に沈む小枝の中にカメを見つけたので、我々に釣って見せようとロッドを水中に突っ込み、ミノーでガシャガシャ枝の中をかき混ぜていた時、悲劇は起こった。

 ボキッ!!と嫌な音がして、恐る恐る竿先を水面に出してみると・・・。哀れウン万円はする御自慢のロッドG・Loomisの先端が、ぶら〜んとなっていた。本日2本目のロッド破損。まったくアホなガイドです。たかがカメ1匹をからかってロッドを折るなんて。カメは虐めちゃあいけません。(浦島太郎の話を伝えようと思ったが、語学力が心もとなかったので諦めた。)

 日本から高いお金を払ってわざわざバラマンディを釣りに来た客に1匹も釣らせられないんじぁガイドの面目丸つぶれ。かなりきついプレッシャーを感じていたのではないだろうか。でも案外やっている私たちは、釣れなくても十分楽しんでいるんだけど。

 木陰にボートを突っ込み、ちょっと長めのランチタイム。テリーはデッキにゴロンと寝転び何やら考え込んでいる。午後の作戦を考えていたらしい。一気に川を下り、とっておきの「おいしいポ〜イント!」まで我々を案内した。小川が流れ込む合流点にボートを止め、キャストをしろとの指示。ハスキージャークのスーパートウィッチングをしていると、ガツンと鋭い当たり。何度となくラインが引きずり出され、懸命に突っ込みを耐えてやっと上がってきたのが、銀色に輝くバラマンディ(50cm)だった。ここまでの道のりが長かったこと。もしかしたら1匹も釣らずに帰国するかもという考えが絶えず頭をよぎっていた。

相棒Iと59cm 7KB 1匹釣ってしまえば気分が晴れ晴れ。みんなの雰囲気がガラッと変わり、目がギラギラしてきた。すかさず相棒Iがアスリートで41cmのバラマンディをキャッチ。「これで日本に帰れるなぁ。」なんて言いながらキャスト&トウィッチングを続けると同サイズが私のハスキーに飛び付いてくる。すこしボートを下流に流し新たなポイントを狙うと、相棒Iは同サイズ、テリーはカウントダウンラパラで63cmをキャッチした。

 再び、下流に下り「おいしいポ〜イント!」でキャストを始めた。相棒Iがマリアのザ・ファースト(大)で59cmをキャッチ。続いてテリーがロングA(12cm)で1本。その後、彼は何を思ったかボートからおり、マッディな所を腿まで潜りながら、木の下まで辿り着きキャスティングを開始した。すると出るわ出るわ確実に60アップはあるヤツを4本続けて、同じポイントから引きずり出した。

ウェーディング 7KB 途中何度か、こっちに来いと誘われたが、私はヤバイ虫がいそうだったので拒否。相棒Iが遅れ馳せながらパンツになって立ち込みを始めたが時既に遅し。同じ場所に5匹目はいなかったのである。振り返ってみると、テリーは僅か30分の間でキープサイズを5本立て続けに釣ってしまった。一番楽しんだのは、遠路はるばる日本からやってきた客ではなく、ガイドだったわけである!!!。

 結局この日、私が使ったルアーはハスキージャークファーストTDバイブの3個、カラーは金黒のみ。日本から100個も持っていったのにねぇ。

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