豪州バラマンディ・フィッシングU
とにかく忍耐、ハードワーク


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'99/3遠征


'99/3/9(火)

〜ボウズは慣れている〜


 朝6時50分出発。ガイドのテリーと朝の挨拶を済ませ車中で本日の日程を聞く。予定していたデイントリーリバーは前夜の大雨で水位が1m上がり超マッディー。しかも天気予報によると今日は40m/sの強風が吹き荒れるとのこと。そんな状態で釣りなんか出来るわけはないので、昨日訪れたマルグレイブリバーを再び攻める事にしたが・・・
 テリー: 「マッディーだからBOUZUかも」 と頼りなげなお言葉。
   : 「私達は日本でボウズに慣れているから気にしないよぉ。魚は釣れなくても、オーストラリアで釣る事自体が楽しいんだぁ。」と会話した。
 マルグレイブリバーも水位が上がっているため、昨日辛うじて、くぐり抜けられた鉄橋は通行不可。今日は国道下の古くてガタガタのボートランプからアプローチし、鉄橋まで川を釣り下る事にした。
国道下のポイント 8KB 7時半からキャスト開始。天気は曇りで水温25℃。ファーストヒットは相棒Iが操るビーフリーズ。しかし釣れた魚はやっぱりターポン(笑)。よっぽどターポンとは相性が良いようで。5分後同じポイントからテリーが本命のバラ63cmをあげた。ルアーは愛用のシーウォッチャー。客より先にバラを釣るなんて失礼・・・!? いやこんな時は、そこにバラが確実にいる事をガイドが証明するためだと良い方向に考えよう!!
 国道の橋の下にある小川の合流点手前にボートを乗り付け岸からポイントを狙う。先にガイドに釣られ、悔しいので気合いを入れてサンダースティックのスーパートウィッチングを繰り返すと、ルアーをひったくるような強い当たり。バラ特有の力強く粘りのあるファイトを楽しみながら53cmをランディングした。

〜痛恨のルアーロスト〜


 同じポイントにまだ数匹いるだろうからと3人で合流点を攻めまくっていた時に、テリーの「Ohhhhh!!」との声。振り返ってみると彼が悔しがっている。どうやらヒットしたのだがラインブレイク。そのうち、ぷかっとルアーが浮いてきた。私と相棒が回収してあげようとキャストを繰り返したが、哀れ3千円のルアーが流れに飲み込まれながら去っていった。テリーは思わず「SANZENYEN〜(3千円)!!」とぼやく。彼の表情から落胆の度合いがありありと判った。お気に入りのルアーをロストした時ほどこたえる事はない。
 ボートに戻り、次のポイントに移動。今度は私にトラブル発生。目の前のウィードに昨日大活躍したハスキージャークを引っかけてラインブレイク。見える場所にあるから後で取ろうと、そのまま放置しておき別のルアーで釣り続けていた。しかし、気が付いた時にはハスキーがどこかに流れて行ってしまった・・・。あ〜悲惨。

 気分転換にティータイム。いつものようにピンクの砂糖がべったり付いた菓子パンとドリンクをいただいてタックル談議。「今、日本で一番入手が困難なルアーはこれだ。」と彼にドッグX-Jrを見せたら、作りの良さにとても驚き関心していた。そこで昨年釣行した時から疑問に思っていた事を聞いてみた。
   : 「どうしてペンシルベイトを使わないんだい?」
 テリー: 「魚に対するアピールが足りない。あまり良い成果が出ない。」
なるほど・・・。トップガイドが言うのだから間違いないのだろう。
 テリーのボックスを見せてもらうと、入っているのは昨年と同様、塗装がハゲ、過去の釣果がありありと分かるキズだらけのルアーばかり。一方、私達の持参したルアーは遠征のために買い揃えたピカピカのルアー。しかも船上で釣具店が開けるほどの量。何だかとても恥ずかしい思いがした。今度来る時は事前にヤスリでキズを付けておこう(笑)。

〜昼メシ前の一仕事〜


 話をしながらテリーが相棒のタックルを試し投げしていると、スーティーグランターをキャッチ。「ようしっ釣るぞ!!」って気合いを入れて始めると相棒がスゴイスプラッシュでスーティーグランターとターポンを連続キャッチ。私も負けてられないとポップXでパチャパチャやり、スーティーを2匹続けてキャッチした。
 その後、ドッグX-Jrにチェンジし小一時間投げまくったが、時折小魚のチェイスがあるだけでノーヒット。こいつはオーストラリアの魚にはあり効果がないようで・・・。その間、相棒はスゴイスプラッシュでスーティー。テリーがビートルナッツでターポンを1匹キャッチした。
 昼食前にバラを釣っておこうと、バラマンディポイントを中心に攻める。オーストラリアにおける”当たり針”サンダースティックのハードトゥィッチ&ショートステイをしていると、グワッっとルアーを押え込み、銀色の魚体をギラッと光らせ反転するバラが見えた。すかさず鋭いアワセを入れ、バラとの戦いが始まる・・・。と思いきや、敢え無くフックオフ。ルアーを引き寄せチェックすると腹のフックがグンニャリ伸ばされていた。
 テリー: 「Oh!日本のフックはYOWA〜I
   : 「Umuuuu・・・I THINK SO.」
 でも、バラがいる事が判ればこっちの物。それ狙え〜て感じで3人してキャストをする。ガツンと来たのはやっぱり私。「絶対釣れると信じて釣る」これがオーストラリアで得たバラを釣るための極意。今度は確実にキャッチしてやると慎重に魚とやり取り。上がってきたのは魚体がとても美しいレギュラーサイズ。手早くリリースして昼食にした。

〜とにかく忍耐、ハードワーク〜


神の魚バラマンディ 6KB 昼食後のファーストヒットは私。そしてルアーはやはりサンダースティック。広く開けたウィードのシャローエリアをボートを流しながら釣っている時に来た。しかし、あえなくバラシ。昨日から数えてこの時点で私は4匹のバラを釣っておりバラシは多数。一方、相棒はノーヒット。相棒も苛立ちを隠せず、ガイドのテリーも焦り始めていた。ガイドは相棒にボートに立つ位置や使うルアー、狙うポイントからリトリーブ方法まで丁寧に指示をする。相棒もその通りに実践するのだが結果が出ない。

 時々あるんです。こういう状況が。この状態が長く続くと気まずい雰囲気が漂ってしまう。この時から、ポイントに入った時は、まず相棒がキャストを始め、暫く攻めてから私がキャストをするようにとガイドから指示が出た。そして昨日釣れたテリーのシークレットポイントの1つである小川の流れ込む岸に上陸。ガイドは相棒に立つ位置や投げる方向まで丁寧に指示。それを受けて彼がキャストを開始。しかし彼のルアーに反応はない。数分間、彼のキャストを見守った後、少し離れたところからポイントめがけ遠投。トウィッチを始めたとたんにギュイィーンとヒット。なんと1投目。恐るべしサンダースティクの威力。そして、やはりガイドが言うとおりポイントにはバラがいるのである。

 相棒に申し訳ないと思いながらも強烈な引きを楽しみ、ランディングすると60cm。やや紫かかった銀色のボディーを持つ、グラマラスなヤツだった。このポイントからは期待した2匹目は出ず、再びボートへ乗船。相棒にバラを釣らせるために、バラマンディポイントに絞り込んで川を下った。午後の部は、1時半過ぎに1本釣ったきりキャストを3時間以上延々と続けるがノーヒット。おまけに風が強くなり操船が難しくなってきており、テリーがぽつりと「HARAD WORK」とつぶやく。

〜歓喜の連続キャッチ〜


相棒2匹連続キャッチ 6KB 結局、増水でくぐれない鉄橋まで川を下ってしまったので、ラストチャンスに掛け、朝釣れた国道下の小川が流れ込むポイントまで30分掛けて川をさかのぼった。午後4時半、船が岸に着いたので相棒に先にポイントへ行かせる。私はテリーがキープしたバラマンディをさばくところを、のんびり見ていると、相棒の「FI〜SH!!」と大きな声。慌ててランディングネットを持って駆け寄るとバラと格闘している相棒がいた。ネットを水中に沈め、落ち着いて魚をすくい上げた。(ここでミスったら一生口をきいてくれないだろう・・・)
 サイズを計ると56cmでまずまずの型。ルアーは彼のお気に入りのアスリートミノー。これで一安心。「私も釣るぞ〜!!」と気合を入れてキャストを始めると、再び相棒の声。先程釣れてから5分も経っていないのに2匹目を同じポイントから引きずり出した。今度はテリーが丁寧にランディング。サイズは先程より小ぶりの48cmだったが彼は2匹連続キャッチで大満足。今日一日のハードワークから解き放たれた瞬間だった。

2日目の釣果結果

TOSHI

相棒I

TERRY

ターポン




バラマンディ




ジャングルパーチ




グランター






[ワンポイントアドバイス]
 暑い中、一日中、立ちっぱなしで釣りをしていると喉が渇く。ガイドはコーラ、レモネードをしきりに薦めてくれるが、普段滅多に炭酸を飲まない私は非常に辛いものがあった。2年目はポカリスエットの粉末を日本から持ち込み、現地でミネラルウォーターを購入。毎日ペットボトルに入れて持参し、喉の渇きを癒した。

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