豪州バラマンディ・フィッシングX
トップウォーターゲーム

ポッパー 6KB
濁った時は小型のポッパーが強い

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'01/3遠征

'01/3/15(木)

〜やっぱりアメ・マグネットだ〜


グランター&SKポップ 4KB  朝、6時半出発。天気予報によると、北部のデイントリーの降水量は85mmでケアンズ南部は35mm。雨の少ない方が良いだろうと考え南に進路をとる。時折猛烈な雨が降る中、オンボロの白いサファリはエアコンが効かず、頻繁に窓を開けたり閉めたりしながら車内の温度を調整する。
 おまけに、余りの雨の激しさに私の座っている助手席の足元では雨漏りが始まりズボンのすそを濡らした。「わぁ、何だか濡れてる!!」と驚いていると、「やっぱりトシはアメ・マグネットだ」とガイドのテリーは笑う。思わず「オイオイ、そうじゃないだろう!!」って思わず日本語で突込みを入れてしまった。

 2m以上に育ったサトウキビ畑やタロイモ畑、バナナ畑を横目で見ながら、厚い雲で覆われている前方を見詰め、テリーと一緒に両手の人差し指と中指でクロスを作り、雨が上がるようにと願をかける。バビンダはオーストラリアで最も雨が多い地域で年間降水量は7m前後らしいが、彼はこの激しい雨の様子から「今日一日で年間降水量7mのうち1m分降るぞ」と冗談交じりに言う。今はそれぐらい激しい雨が降っている。

 マグレブリバー、ラッセルリバー、ジョンストーンリバーの濁り具合をチェックしながら1時間半掛けリバプールクリークまで足を伸ばした。しかし、川を見ると酷いドロ濁りだったので、すかさずUターン。20分掛けてサウスジョンストーンリバーへ戻るハメになった。

〜トップウォーターゲーム〜


マサ&ターポン 5KB サウスジョンストーンリバーの本流はやはり濁りがきつく、とても釣りにならない状態だったがボートを降ろし上流に向かって突き進む。途中、赤壁の岩が崩れたところでハードコアSH60SPを使いスーティーグランター(31cm)をキャッチ。強い流れの中に住む魚なので、サイズの割にファイトは中々のものだった。この頃、雨は小降りになり、降ったり止んだりを繰り返す。その都度カッパを脱いだり着たりと、とても面倒くさい。

 トマトジュースの様な真っ赤な色をしている本流に見切りを付け、濁りが少ないにボートを進めた。ガイドの説明によると、この場所はクリークではなく、本流がオバーフローしてできた小川で、水が少ない時には干上がってしまう場所らしい。彼の指示に従い、ルアーをポッパーに変えトップウォーターゲームを開始した。

 待望の豪州遠征初バラマンディはこの小川で出た。サイズは僅かに36cm。余りにも小さいので拍子抜けしてしまい、写真もとらずにすぐさまリリースした。ちなみにヒットルアーはスゴイスプラッシュ。続いてテリーも同サイズのバラをスゴイスプラッシュで釣り上げた。このままサイズアップを狙いたかったが、後が続かなかった。

 バラマンディが釣れたポイントとは反対側の倒れた竹の周辺では、ターポンがトップに面白いくらいにカポカポと出た。しかし魚が小さいためフッキングさせるのは中々難しい。何度となくフッキングミスを繰り返しながらも3人で5匹の小型ターポンをキャッチ。その他にスーティーグランターを4匹釣り上げトップウォーターゲームを楽しむことができた。ちなみにヒットルアーはスゴイスプラッシュイエローマジックSKポップ。ケアンズ近郊でトップウォーターゲームを楽しむなら、この3つのルアーを持っていくだけでOK!!

〜ティータイム&昼食〜


おやつはいつもの甘いパン 5KB  11時過ぎにティータイム。甘いパンと日本から持参した紅茶で一息つく。ガイドはコーラ、レモネード、ビール、コーヒー、氷水、お湯を毎回用意してくれているが、日頃、コーヒーや炭酸飲料を飲まない私にとっては、一日中それを飲むのは中々辛い物がある。3回目の遠征からは日東紅茶のティーパックと粉末スポーツドリンクのエネルゲンを自前で用意することにしている。

 お茶の後は、各種ポッパーでスーティーグランターを追加し午後2時に遅い昼食を取った。即席サンドウィッチを食べながら、ルアーやタックル談議をする。キャストをしている最中は黙々と釣っているので、この一時が豪州でのテクニックをNo1ガツドと呼ばれるテリーから学ぶよいチャンスだ。
 「水が濁った時はミノーよりも小型のポッパーが強い」と言うガイドは、ポップRスゴイスプラッシュ(毛なし)、ベビーポッパーを使っている。なお、ポッパーはチュピチュピタイプより、しっかりとしたポップ音を出せ、水飛沫を前に飛ばせるフロントカップを持っている物が良いようだ。また、後部フックは時としてフッキングの邪魔になる場合があるので無くてもOKとのこと。

午後4時からは河口近くまで下り、クリークでトローリングの開始。魚探で水深とストラクチャーを確認しながら、実績のあるポイントを数往復する。ここでは、ディープシェーカー75Fを使いテリーがメッキ(25cm)、MASAさんがマングローブジャック(33cm)を釣り上げた。途中、彼ら2人ともバラマンディらしき魚を掛けたが、姿を見る前にフックオフ。MASAさんのフックには銀色の鱗が1枚刺さっていた。

〜ドラク調整のヒント〜


ボートランプ 6KB その後は釣果に恵まれず、竿がグイッと曲がることもないまま午後5時過ぎに納竿。帰りの車中では、ドラグのセッティングと魚とのやり取りについて疑問に感じている事をガイドに聞いてみた。彼のタックルチェックを受けると必ずドラグは緩めに再設定されるが、ストラクチャー付近で魚がヒットした時はどう対処するんだと・・・。

 これには、2通りの対処方法があるらしい。1つ目は「走らせるだけ走らせる」というもの。「ストラクチャーに潜り込んでも、いつか魚は疲れるので、大人しくなってからゆっくり取り込めば良い。それに運が良いと、向こうから出てくる事もある。」と言う。実際、前年4月に釣行したMASAさんはバラマンディを掛けた直後にマングローブ林へ潜られたが、そのままラインを送り込んでいたら全く別の場所から魚が出現し、魚のところまでボートを移動して無事ランディング。ルアーを外した後に、ズルズルズルとラインを回収したという経験を持っている。

 2つ目は親指のサミング(ベイトリールの場合)とロッドワークで魚をコントロールする方法。これにはやはり熟度が必要で、魚が走っている時にサミングを強くするとラインブレイクや口切れを起こす。また、マングローブの根や倒木が複雑に入り組んだところで、ロッドワークにより魚の向きを変えたり、テンションをかけたりするのは相当難しいハズだ。

 ドラグをガチガチに締めて、「魚が掛かったら一気に強引に引きずり出す」という考え方もあり、ガイドによってはテリーとは全く逆の考えを持っている事もある。その事を彼に伝えると、「その方法は魚をバラす可能性が高く、お勧めできない」とテリーは言う。何れしろ、ストラクチャーが多いところでフックアップした魚を確実に捕るためには、沢山の経験が必要となることは否定できない。

 ちなみにMASAさんはテリーのドラグチェックを受けてズルズル状態。トウィッチングをするたびにスピニングのスプールがギュルッ、ギュルッと鳴るぐらい。きっと硬めのロッドとPEラインの組み合わせだからだろう。私の方は、ナイロンライン(20lb)で柔らか目のベイトロッドを使っているので、ドラグはやや硬めに設定していた。

2日目の釣果結果

TOSHI

MASA

TERRY

スーティーグランター




GT




マングローブジャック




バラマンディ




ターポン





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