豪州バラマンディ・フィッシング[
マリー川で多魚種バトル

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擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'03/9遠征

'03/9/24(水)

〜 マリーリバーへ 〜


ヒンチンブルック看板 5KB 朝5時起床。連日の激しいトウィッチと魚とのファイトがたたって、左腕や手のひらがむくんでおり熱っぽい。毎回、遠征の2ヶ月前くらいからダンベルを使って手首や腕の筋肉を鍛えたりしているのだが、今回はサボってしまったのでこの有様だ。遠征3日目が始まるというのに、なんともまぁ情けない。

 コテージからヒンチンブルック島の方を眺めると海が茶色く見える。前日の強風ですっかり濁ってしまったようだ。天気予報によると午後は強い風が吹く良そうなので、ヒンチンブルックでの釣行はパスしてケアンズに戻る途中にある河川を攻めることにする。

 30分程、国道を突っ走り、右折。パイナップル畑の中を通るラフロードを砂埃を舞い上げて進みマリーリバーに到着。切り立ってスリッピーで危険なボートランプから注意深くボートを降ろした。朝の風は冷たく感じ、とても心地よい。ボートを下流に進めながら快適なクルージング。樹上を見上げると鷹の巣があり、2羽のヒナが首を伸ばして親鳥を待っている。9月に遠征するのは始めてだが、夏場の雨季(12〜4月)に比べ、体は遥かに楽な気がする。

〜 多魚種バトル 〜


フィンガーマーク 4KB 午前7時過ぎから、スタートフィッシング。先ずは河口域でロングAのトローリングに挑戦。過去の遠征でも度々、トローリングを行っているが、シャローで使うロングAのトローリングは初めてだ。引き始めて5分。突然、コンバットスティックICSC-58MHが強く引き込まれた。バラマンディだったら直ぐにジャンプをするが激しく下に突っ込んだり、一気に走ったりしている。正体の判らない相手とファイトの末、やっと浮いてきた魚は50cmUPのマゴチだった。

 2匹目を狙ってトローリングを続けたが反応がないので、場所を変えてステーシーver2を引く。クリーク入り口のやや深くなっているエリアで再び竿が強く引き込まれた。先程釣ったマゴチよりは引きが弱いので強引に引き寄せてくると42cmのフィンガーマークだった。もう一度同じ所を流すため大きくUターンして同じコースをとる。すると先程と同じポイントで再びヒット。今度は少しサイズダウンした38cmのフィンガーマーク。

ウルフヘリング 5KB ステーシーver2のキャスティングでマングローブの根際を丹念に狙っていく。コツリと小さいアタリがあったので、すかさず巻き合せてフッキング。さしたる引きごたえもなく、クルクルとハンドルを回して魚を引き寄せた。ボートに上げたイワシのような魚は、口に鋭い歯を持つ始めて見る顔つき。「なんじゃこりゃ〜!?」とガイドへ魚を差し出すと、ウルフヘリングとのこと。最初はガイドの発音が聞き取れず何度も聞き直した挙げ句、スペルを聞いてやっと名前が理解できた。日本語に訳すると「オオカミの牙を持ったニシン」ってところか。豪州にはルアーに反応する歯や刺を持った魚が沢山いるようだ。きっと水中では壮絶な生存競争が繰り広げられているに違いない。

 オーバーハング下に30cm程度の黒っぽい魚が数匹、行ったり来たりしているのを発見した。スーティーグランターのようだが、ソルトウォーターなのでグランターではなさそう。ガイドに聞くとチヌ(ブリーム)だと言う。ロッドの先にぶら下がっているのはサンダースティック。魚の大きさに比べルアーが大きいかとも思ったが、交換するのも面倒なのでそのままポイントへ打ち込み、トウィッチをすると魚が反応した。数回投げていると、その内の1匹がルアーにバイト。キャッチしたチヌ(25cm)は銀色に美しく輝いていた。ガイドもDDパニッシュでチヌを1匹追加。その後、私がサンダースティックで40cmのバラマンディを1匹釣って10時半におやつタイムとなった。

〜 偏光サングラスの性能差 〜


テリー&おやつ 5KB 恒例のピンク砂糖がベッタリとトッピングされたパンを頬張りながら、これからの作戦を練る。朝から様々な魚を釣ったので、バラマンディ主体で狙って行こうと方針を決め、マングローブの根際に横たわる倒木を私がサンダースティック、ガイドがロングAを使い、効率よく攻めながらボートを進める。

 テリーは年間200日以上、船に乗りガイド業を営んでいるため、何処にどんなストラクチャーがあるか、殆どが頭の中にインプットされているようである。その日の干潮と満潮の時間と干満差をおさえ、現在の潮位を考慮し、ターゲットが潜むポイントに最適なアプローチができるように行程を組んでいる。

 おやつの後、私達が向った所は、ウィードパッチが点在するシャローエリア。このウィードパッチの中にバラマンディが潜んでいる。水が濁っており私のゴーグルタイプの偏光サングラスを通すと、ウィードパッチが微かに見える程度。しかし、ガイドにはウィードがはっきりと見えるらしい。毎日、自然の中で遠くを見ているので彼の視力は勿論良いのだが、偏光サングラスの能力にもよるようだ。彼はこれまで様々なレンズを試したそうだが、豪州では余り取り扱われていないワインカラーが彼の目には最もマッチするらしい。「バラマンディ狙いのストラクチャーフィッシングでは偏光サングラスが必需品」と機会ある毎にアチコチで話をしてきたが、レンズの優劣を改めて認識し、帰国後にストラクチャーフィッシングにマッチしたサングラスを作る決心をした。

 ガイドの指示どおりに、ウィードパッチを攻める。サンダースティックを着水後、一拍おいてから激しくトウィッチさせると水面が爆発。ここで竿を煽ってフッキングさせるとルアーがスッポ抜けるので、グッと堪えて魚が反転しロッドに重みが掛かってから巻き合せ。激しいバイトの割には小さかった45cmのバラマンディを皮切りに、45cmUPを2匹と35cmの小バラを1匹、ライブリーペッパージャークに換えて45cmのマゴチを1匹キャッチ。一方、ガイドはロングAでバラマンディを2匹(53cm、63cm)、マングローブジャック(35cm)を1匹キャッチしてこのポイントを後にした。

〜 豪州遠征用のロッド 〜


テリーランチ 7KB 正午を過ぎると陽射しが一段と強まり、魚はマングローブ林の中やストラクチャーにタイトに着き始める。しかも、風が強くなってきたことによりポイントへのルアーアプローチが甘くなり魚を手にすることが難しくなってきた。午後1時過ぎ、気持ちを切り替えるため、木陰でのんびりと昼食を摂った。

 朝から腫れぎみだった左腕が、情けないことにパンパンになりトウィッチをするのが辛くなったきた。今回の遠征でメインに使っていたコンバットスティックICSC-58MHのグリップは私の手のひらには太すぎ、腕への負担が大きいようだ。ピンポイント打ちには少々長く扱いにくいが、予備に持ってきた往年のダイコーのロッド アームズスティックASC-66Mに持ち換えることにした。

 因みに最近のバスロッドはどれもガイドが極小径化され50lbクラスのリーダーを結ぶ豪州の釣りでは使い物にならない場合が多い。しかし、一昔前のロッドならガイド径は大きく、パキパキの高弾性ブランクではないためバラシも少ないメリットがある。豪州遠征には中古市場を探して4,000〜5,000円で買える大口径SiCガイド付きの旧型ロッドで十分だろう。

〜 カニ籠トラップ 〜


 一服してからは河口近くにあるクリークの岸際を攻めることにしたが、所々にロープが結ばれたポリタンやペットボトルが浮いている。これらは皆、カニ獲り漁師が仕掛けたカニ籠のトラップ。高級食材であるマットクラブを獲るために小川の流れ込みやガーターなどに仕掛けてある。しかし、これらの場所はバラマンディ釣りにおいては重要なポイント。クリーク内のアチコチにカニ籠が設置されているので、まともな釣りができない状況だった。おまけに時折、壊れたカニ籠が捨てられており、これにルアーを引っ掛けたりして非常に腹立たしい。

マリーリバーボートランプ 5KB カニ籠やロープに引っかけないように注意しながらシャッドラップのトウィッチを繰り返す。60cmのバラマンディ、バラクーダ、コッド、GTを各1匹ずつテンポ良くキャッチ。一方、ガイドは豪州製ウッドルアーであるクーラーバングで60cmのバラマンディを筆頭に3匹と40cm前後のGTを2匹をキャッチした。同じポイントを狙っているのに、ガイドはバラマンディを確実に釣り上げ、私は雑多な魚を釣る傾向があるようだ。その時々でバラマンディが反応しやすいルアーアクションがあるハズだが、それをイチ早く見つけられるかどうかが釣果を左右する。プロとノンプロの違いがハッキリでるのがとても悔しく思った。

 今宵はケアンズまで帰るので、少し早めの午後4時半に納竿予定。最後に1匹釣ってから帰ろうと気合を入れて竿を振り、私がシャッドラップで50cmのバラマンディをキャッチして納竿となった。

3日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

バラマンディ



GT



マングローブジャック



バラクーダ



マゴチ



フィンガーマーク



チヌ



ウルフヘリング



エスチュアリーコッド 





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