豪州バラマンディ・フィッシング[
デントリー川の女王魚

TOSHI&RYU 6KB

TOSHI & RYUでGTのWヒット


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'03/9遠征

'03/9/25(木)

〜 RYUさんと合流


RYU&TERRY 5KB 朝6時過ぎ、常宿アウトリガーホテルのロビーで、今日から2日間一緒に釣りをするRYUさんと合流した。彼はシドニーに留学中の愛知県人。これまでメールを数回やり取りをしていたが、お互い顔を合わせるのは今日が始めて。挨拶を交わし今日も引き続きお世話になるガイドのテリーの到着を待つ。予定どおり6時半にガイドが到着し、RYUさんと挨拶を交わす。前日、何度も練習しておいたのだが、豪州人にとってRYUさんの本名は発音しにくい様子。私と同様に愛称で呼んでもらうことにした。

 バラマンディ釣りが初めてのRYUさんが確実に魚を釣るために、私達が向ったのはデントリーリバー。1時間半ほど掛かるロングドライブの間、彼にヒンチンブルック島周辺での3日間の釣果状況を伝えたり、これからチャレンジするバラマンディの釣り方をレクチャー。彼からは、シドニーでの釣りの様子などを教えてもらった。久しぶりに聞く日本語は良いものだったが、それ以上に自分が喋りたい事を自由に言える事に嬉しくなる。この3日間、カタコトの英語で苦労しながら話しをしていたので、必然的に会話のテンションは上がった。

 午前8時にボートランプへ到着し、手早くボートを降ろして乗船。そして、ガイドによる恒例のタックルチェックが始まる。RYUさんが持ってきたロッド、リール、ラインは事前の打合せをしてあったので合格点。そしてロッド1本分の長いショックリーダーを結び、ドラグはユルユルの設定に変更。ルアーは使えそうな物だけをチョイスして、「後は片づけておけ」と指示が出る。ボートランプ近くのファーストポイントで緊張の第1投も無事に済み、RYUさんはテンポ良く竿を振り始めた。長いショックリーダーを結んでいるので飛距離が伸びないのは仕方ないが、キャストからリトリーブまでの一連の動作をガイドと拝見し一安心した。もし、ヘナチョコキャストだったら2日間の釣行は非常に厳しいものになるだろう・・・。

 彼のデントリーリバーにおける記念すべき最初の獲物はマングローブの枝葉。「そう簡単に魚は釣れるわけない」と笑っていると、早々にGTのチェイス。しかしアタックには至らなかった。このポイントでは3人が竿を振っても、魚の姿を見られたのはRYUさんのルアーを追いかけた1回だけ。上流に移動しバラマンディとGTが釣れるクリーク合流点のシャローを攻めることにした。

〜 デントリー川の女王魚 〜


クイーンフィッシュ 5KB マングローブの幼木が生えている浅瀬へボートを進めると前方にボイルが起きた。すかさず私はスゴイスプラッシュを取り出し、キャスト&高速リトリーブをする。GTだと思っていたボイルの犯人はクイーンフィッシュ。魚は激しくスゴイスプラッシュに襲い掛かり反転。フッキングがガッチリ決まり、力強い引きを十分楽しんだ後に無事ランディングした。魚のサイズは40cmUP。サイズは物足りなかったが、豪州遠征8回目にして初めてクイーンフィッシュを釣る事ができ、感動はひとしおだった。

 他にも魚がいるので、キャストを重ねていると今度はRYUさんにヒット。40cmUPのクイーンフィッシュをポップXでキャッチ。続いて、私と彼のルアーへ同時に35cmUPのGTがヒットした。これで客2人のボウズがなくなり、バックシートから「ボウズなぁ〜い」とお決まりのフレーズが聞こえてきた。肩の荷が軽くなったのか、ガイドは本気で竿を振り始めた。あっという間にロングAでバラマンディ(60cm)を掛け、魚のやりとりに慣れてもらうためにロッドをRYUさんへ手渡す。きっと、このようなテリーの心遣いがNo1ガイドと言われる理由だろう。

 RYUさんが持ってきたポップXの純正フックは豪州では使い物にならず太軸フックに変更。すると表層系のルアーからシンキングルアーへと変身。端から見ていると非常に使いにくそうだったが、クイーンフィッシュを1匹追加した。ガイドの話によると、河口近くでの釣りで、時としてメーター級のクイーンフィッシュがヒットするらしい。柔なバスタックルでこんな魚を掛けるとリールからラインを全て引きずり出されてグッドバイだったり、1時間もファイトした挙げ句にフックを伸ばされてグッドバイってなこともあるようだ。

〜 日本人客特有の動作〜


RYU&TOSHI 5KB 午前11時前に木陰で菓子パンを食べながら休憩をとった後、更に魚を求めて上流へ移動する。クリークに入り、ガイドが豪州製ウッドルアーのクーラーバングでGT(35cm)をキャッチ。そして「バラマンディポイント」とガイドが指し示したストラクチャー周りを私とRYUさんで攻め立て、RYUさんのシャッドラップにバラマンディ(40cm)がヒット。彼は慎重にやり取りをしてボート際まで寄せ、ロッドで8の字を描いて魚をいなしている。

 ここで、すかさずガイドが「彼はいったい何をしているんだ!?」とチェックが入った。家の近所の管理釣り場でも度々見かける行為なのだが、魚を弱らせるつもりなのかランディング直前にロッドで8の字を描く釣り人がいる。この動作は、折角、口に掛かったフックを激しく左右に振ったり、刺さっている針穴を大きくしてしまったりして、バラす原因になっている。魚とのファイトは引き寄せてくる前に十分やっておけば良いのであって、ランディング直前では全くやる必要のない動作だ。

 ガイドから指摘される日本人客特有の動作はこの他に、魚がヒットした瞬間に大きくアワセを入れたり、ジャンプやエラ洗いをしようとする魚を押さえようとロッドを水中に突っ込むこと。これらの動作のマイナス面を考えず、テレビやビデオ、釣り場などで見たのを意識的、若しくは無意識で真似しているようだ。自分自身もそうなのだが、一旦、頭の中に刷り込まれてしまうと、無意識に体が反応してしまうところがとても情けない。これまで何度、ガイドから御指摘を受けたことか・・・。

〜 観光ボートは大嫌い 〜


 今回の釣行では、デントリーの自然溢れる熱帯雨林を観察をする観光ボートが行ったり来たりしており、攻めたいポイントがことごとく潰さた。狭いクリーク内はスクリューでかき回され泥濁り状態。秘密のバラマンディポイントへ向うと、前方に観光ボートが浮かんでいたりすることもあった。ガイドによると9月下旬の2週間はスクールホリデー(春休み)とのこと。どおりで、いつも以上に観光客が沢山乗ったボートが多いわけだ。船上ではマイクを使って「今、彼らはバラマンディを釣ってま〜す」なんて紹介されているようで、皆がこちらへ一斉に目を向ける。ボートとすれ違う度に気を使って手を振ったりするので、なんだかとても落着かなかった。観光ボートなんて大嫌いだぁ〜!

 正午を過ぎたところで、観光ボート攻撃を避けて一気に河口域まで下る。ポイントへ到着して草々にRYUさんのロングAとガイドのクーラーバングに同時ヒット。ガッチリとルアーを咥え、デッキでバタバタ暴れた魚はバラクーダだった。あまりにもあっさり釣れたので、このテンポで爆釣かと思いきやパタッとアタリが遠のき、延々1時間以上魚を求めて河口域をさまよう。

フィンガーマーク 4KB 炎天下の中、沈黙を破ったのはRYUさん。クリーク入り口のサンドバー近くでキッカーイーターを使い35cmのマゴチをキャッチ。これで彼はめでたく5種目を達成した。魚っ気がない中で同行者にマゴチが釣れたことはとても嬉しかったが、その魚がキッカーイーターで釣れたことに私は驚いた。

 このキッカーイーター、発売当時は雑誌などで度々紹介されたので相当釣れるのかと買ってみたが、使ってみると思いのほか釣れず、とっくにボックスの中から消えてしまったルアーだ。同じような思いをした諸氏も多いようで、近隣の釣具店には膨大な数の中古品が店頭に並んでいる。釣り人の技量や、使うシチュエーションで釣果にフレがあるルアーは、定番商品になるのが相当難しいことを物語っている。毎年、膨大な数の新商品が発売されるが、本当に良く釣れるルアーというのはほんの一握りだろう。

 RYUさんがマゴチを釣った直ぐ後、塗装がボロボロに剥げてきた私のステーシーver2にフィンガーマーク(45cm)が激しくアタックしてきた。このクリークにはルアーに反応する魚がいるようなので静かにボートを進めながらマングローブの根際を丁寧に攻めていく。ガイドが指し示したストラクテャーにドンピシャでキャストが決まり、強めのトウィッチを入れるとバラマンディがバイト。しかし、フッキングが不十分ですぐさまロスト。魚はいるようなので3人が次々とストラクチャーにルアーを打ち込んだが反応はなくギブアップ。午後2時を過ぎ、木陰で遅い昼食となった。

〜 サンドフライの猛攻 〜


 昼食後も河口周辺のクリークを攻めたが、私がロングAでGT(30cm)を追加したのみ。このままではヤバイっていうことで再び上流へ向ってボートを進める。ガイドが岸際で休んでいたクロコダイルを発見。「ワニがいる場所には必ずバラマンディがいる。バラマンディがいるところにはワニがいる」と話には聞いているが、ワニを目の前にして竿を振るのはちょっと気が進まない。

バラマンディ 5KB 気が付けば肌の露出している部分が、サンドフライの攻撃で赤くプツプツなっている。長袖シャツと長ズボン、首にはタオルを巻き、帽子とゴーグル、防蚊と日焼け防止効果があるメッシュグローブまで装着し、日本国内で最も防虫効果があると思われる虫除けスプレーを多用していたにも関らず、ゴーグルと帽子の隙間や長袖の僅かな開口部、ズボンと靴の境目などの隙間を集中的に狙われてしまった。河口域のクリークで過ごした時間が長かったので、仕方がないかもしれないが一度刺されると1週間も痒みが残り、刺された跡が1ヶ月以上残るやっかいもの。魚がガンガン釣れている時には全く気にならないのだが、刺されたことが気になり始めると非常に痒くなってくる。

 午後は極めてプアーな釣りが続く。実績のあるポイントにベストな潮位のタイミングで訪れてもノーバイト。結局、午前中にバラマンディの反応があった上流まで舞い戻り、キャスト&トウィッチを続ける。シャッドラップでGT(35cm)を釣った後、55cmのバラマンディをキャッチ。魚がいる場所を見つけたので3人で徹底的に攻め立てているとガイドがシャッドラップで60cmを釣り上げた。どうやらトウィッチの後の長めのポーズに魚が反応するようだ。このタイミングが判ってから、立て続けに私とRYUさんのルアーにバラマンディがバイト。しかし、いずれも釣り上げることはできずにタイムアウト。

 午後5時に船を上げ、帰途につく。いつものように途中でガソリンを補給しながらタックルショップで豪州製ルアーを買い漁った。午後7時にホテルへ到着。キープしたバラマンディを持ち帰って食べるRYUさんと別れ、ナイトマーケットとウールワースで食事&ショッピング。午後9時過ぎにかゆみ止めをタップリと塗ってからベットに潜り込んだ。

4日目の釣果結果

TOSHI

RYU

TERRY

バラマンディ




GT




バラクーダ




マゴチ




フィンガーマーク




クイーンフィッシュ






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