豪州バラマンディ・フィッシング]
やっと本番!?

バラマンディ70cm 4KB


13cmミノーを丸呑み70cm級バラマンディ


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'05/5遠征

'05/5/25(水)

〜 真夜中の物音〜


陽気なグレック 7KB 前夜は午後10時半に消灯。夜中にテント近くのブッシュの方でガサガサ・ゴソゴソと物音して目が覚めた。ワラビーなのか、野豚なのか、それとも野犬なのか正体が判らないだけあって気味が悪い。しばらく、じっと耳を澄ませていたが害はなさそうなのでウトウトと眠り掛けたところ、突然、「○×△#%&*#S&%・・・!」と訳の判らない大きなうめき声が聞こえてきた。

 声の主はグレッグだった。昨晩、飲みながら延々とアホ話をしていたが、まだ喋り足りずに寝言まで言っている様子。「オーストラリア人の寝言は英語なんだ!」と、とても感動してしまったが、良く考えると当たり前のことに気がつき、お馬鹿な自分に笑いが込み上げる。もしかして、私も英語で寝言を言うようになれば、オーストラリア人の仲間入りか!?

 午前6時半に起床。シリアルのウィードビックスとパンピーと呼ぶホットケーキみたいなパン生地を焼いて食べながら紅茶で流し込む。食後はスコップとトイレットペーパーを持って用を足しに行くと、昨日、爆弾を投下した場所が掘り返され、きれいに爆弾がなくなっていた。人間の排出物は未消化の物が多く栄養に富んでいるハズなので野生動物にとってはきっと御馳走だったに違いない。しかも彼らが食べた事がないアジアン・テイストの和食(笑)。しゃがんで用を足している最中は、おかわりを期待している動物たちに、こっそり見られているようで何だか落着かなかった。

〜 再び奇跡の2投目 〜


バラマンディ60cm 5KB 午前8時にテリー、スタッフA氏の3人で出船。昨夕、僅か2投目で良型バラマンディが釣れた対岸のロックエリアに一直線で向う。ポイントに到着後、マリアのプリンセスミノーをキャストすること2投目、再び私の竿が曲がった。ウソのようなホントの話。期待はしていたが、まさか本当にヒットするとは・・・。元気の良いバラマンディのスーパーファイトを存分に味わってランディング。鰭ピンで肉付きの良いこの魚は60cmだった。

 さて、今回のヒットルアーであるプリンセスミノーは、雅子妃殿下ご成婚の年に発売された記念すべきルアー。しかし、人気は全く出ず、もう何年も前に近隣釣具店の店頭から姿を消している。発売当時は全く眼中になかったのだが、以前、釣具店の中古コーナーで新品同様なのに300円で売っていたのでリアクションバイトした物だった。必要に迫られて購入したルアーではなかったため、一度も使うことなく部屋の片隅で埃まみれになっていたが、遠征出発の前夜に何となく気になってボックスの中に突っ込んできた経過がある。

コールグランター 5KB 他にもバラマンディが潜んでいる可能性が高いので、3人で徹底的にロックエリアを叩いたが反応なし。ボートを流しながら次々と現われる倒木やレイダウン、オーバーハング下など期待を込めてキャストを繰り返していると、スタッフA氏が異様に長細い口を持つ30cm程度のロングトーン(アリゲーターフィッシュ)をキャッチ。テリーは豪州製ウッドルアー・クーラーバングで35cmのバラマンディを釣り上げた。ボートは魚の密度が高いエリアに入ったようで、3人の竿が次々と曲がり始めた。

 デカバラを追加しようと、延々と投げていたプリンセスミノーに、期待を大きく裏切るグランター(30cm)がヒット。何だかいつものヤツとは雰囲気が違うかなと思っていたところに、テリーが「ケアンズ近郊にいるヤツとは少し違う、コールグランター(Coal Grunter)だ」と教えてくれた。続いて、30cmもある巨大テッポウウオと45cmのバラマンディを追加。日本の魚や釣師達には相手にされなかったが、豪州の魚はこのルアーをとても好きみたいだ。

〜 やっと本番!? 〜


テリー&スタッフA 6KB 沈黙していたテリーのルアーにヒット。全く跳ねず、下へ下へとロッドを引き込むだけの魚相手にテリーは慎重に対処している。「もしかしたら巨大バラマンディかもしれない」とマジメに言うので、じっと動向を伺う。徐々に浮いてきた魚を見ると・・・何と灰色をした淡水に生息するサメだった。しかもステーシーver2をしっかり口に咥えている。激しくボート脇で暴れるサメの対応に苦慮していると痛恨のラインブレイク。

 スタッフA氏はハルコ+4mを使い、ストラクチャーや川底をコツコツと探って50cmUPのバラマンディをキャッチ。今日は魚のタナが深いかもしれないと、深めに潜るルアーを試してみたが無反応。毎回、単発に終わるバラマンディに違和感を感じつつ、攻めるエリア大きく変更。船底を擦りそうな浅瀬を渡り、トップウォーターゲームを楽しむことにした。先ずはスタッフA氏が3Dポッパーでコールグランターをキャッチ。一方、私はWスウィッシャーに改良したトーピードを使い鋭いジャークでジョボッ、ジョボッとやっているとバラマンディが激しくバイト。しかし、フッキングには至らず悔しい思いをした。2度目のチャンスを期待して投げ続けていると、30cm程のグランターがルアーを咥えた。

 このエリアではテリーが豪州製シャッドでナマズ(35cm)を2匹と、シマノのポッパー タイトエンドでグランター(30cm)を1匹キャッチ。スタッフA氏はシュガーディープでナマズ(25cm)を1匹追加。一方、私はちょっと大きめなアスリートを使って倒木周りやオーバーハング下を攻め、グランター(20cm)を1匹、テッポウウオ(25cm)を2匹追加した。体長の半分以上もあるルアーに良く反応する魚が出てきたので、「やっと、豪州遠征の本番に突入したか!」と胸が高まった。

〜 滝壷フィッシング 〜


滝つぼポイント 6KB 川を下って行くと徐々に水の流れる音が大きくなってきた。岸にボートを接岸させ陸っぱりの準備。少し歩くと目の前に滝壷が現われた。音の正体はこの滝だった。複雑に流れがよれている滝壷の中で、壁際の底から水が沸き上がっているポイントにロングAが差し掛かった時、下からバラマンディが突然現われルアーを吸い込んだ。サイズは小さかったが流れが激しく、思いの外、苦戦した。足場が高かったため、頃合いを見計らって一気にゴボウ抜き。硬く引き締まった美しい体をしていた魚は僅かに30cmだったが、とても楽しむことができた。

 絶景ポイントで竿を振って気分は良かったが、後が続かなかったのでボートに乗り込み野営地へ戻り昼食。トマトと肉をたっぷり挟んだサンドウィッチをパクついて、午後の釣行に向けて作戦を練る。メインで使っていたコンバットスティックICSC-58MHに装着しているアンタレスARのメカノイズが激しくなり、使っていて不快感を感じるくらいになったため、今回の遠征用に購入した中古のラグゼカマーコンクエスト100を組み込んだセカンドタックルを準備した。アンタレスARは遠征に向けてメーカーへメンテナンスに出してあったのだが、キャスト時に遠心ブレーキ辺りからの「キキキキーッ」という異音がし、リトリーブ時には「シャカシャカシャカ」と音がする。これ以上酷使したらマジでヤバそうな感じがしたのでタックルチェンジした。

〜 シューティングゲーム 〜


ガン・シューティング 6KB 釣りを再開する前に、グレッグ達がガン・シューティングを教えてくれるというので、拳銃(キングコブラ357)の握り方から構え方、標的の狙い方まで丁寧に御教授頂いた。標的は遠く離れた場所に置いた3個の空きカン。優しく絞り込むように引き金を引き、左から順に撃っていく。結果は3発とも大当たり。先生方はまさか全部当たるとは思っていなかったようで、みんなビックリ。しかし、私の印象としては、シューティングよりストラクチャーへ打ち込むルアーキャスティングの方が遥かに難しいのではないかと思った。

 次に、長くてデカイ銃弾にチェンジ。「今度のヤツは凄いから注意しろ」と言いながら、テリーが丸めたティッシュを差し出し、耳の穴に入れるようにジェスチャーをする。先程と同じように身構え、引き金を絞り込んだ瞬間、もの凄い音が耳をつんざき、強い反動が腕にきた。的の空き缶には当たったが嬉しさは1/10。銃を撃つことに何も面白さを見出せない私はとっとと拳銃を返して終了。それにしても、こんな危ない物を持ち歩くことが許されているなんて、なんと物騒な国なんだろう。「1つのキャンプエリアに1組のグループしか入れない」というオーナーの考え方も、トラブル防止のためなのかもしれない。

 〜 銀ピカのデカバラ 〜


バラマンディ70cm 4KB 午後2時過ぎに午後の部がスタート。水温は26℃しかなくバラマンディの適水温よりも低い。ミッチェルリバーは釣り人が少なく手付かずのポイントが沢山あり、巨大なバラマンディがウジャウジャ生息しているハズだが、私達のルアーに中々反応しないのはこれが大きな理由の1つだろう。午後2時過ぎのスタートは、気温と水温が充分上がる頃を見計らっての作戦か・・・。開始5分、私の操るプリンセスミノーに激しいバイトがあった。ラクゼカマーをギュンギュン曲げ、コンクエスト100からラインを引きずり出す。激しいエラ洗いに耐えつつ徐々に引き寄せた魚は、「これぞバラマンディ」って感じの真っ赤な目をしたグラマラスな70cmだった。

 炎天下の中、食い渋っている魚を何とか反応させようと3人で懸命にキャストを重ねアタリルアーを探す。価格の割には動きが良いシーバスハンターVピーナッツUDRに1バイトずつあったが、魚の顔は一度も見ずに1時間が経過した。活性が低い中、やっと釣ったのはテリー。豪州のメーカーであるリーディーズのタイパンシャッドで小さなナマズを1匹。続いて、トローリングをやって35cmのバラマンディをキャッチした。後が続かないので上流を目指す。赤と緑のコントラストが色鮮やかなオウム:キングパロット達の飛ぶ姿を眺めながら、船底を擦るくらいの浅瀬をのぼる。岸際ではワラビー達が物珍しそうにこちらをじっと見つめている。ボートでゆっくり近づくと、何頭ものワラビーが一斉にビョンビョンと跳ねてブッシュの中に身を隠した。

スタッフA&69cm 5KB 樹木が覆い被さっている岸際に淵を発見。ここには魚が必ずいるハズだと気合を入れてキャストを開始するとテールダンサーにナマズ(30cm)が食ってきた。岸沿いにボートを進めながらキャストを繰り返しているとテリーがリーディーズシャッドDKでナマズとグランターをキャッチ。私はK-TENで小ナマズを釣った後、岸近くのブッシュに狙いを定めてキャスト。トウィッチを始めた直後にバラマンディが横っ飛びでルアーに襲い掛かってきた。この時はバイトのシーンが丸見え。ブッシュの中に逃げ込もうとする魚を強引に制して魚を引きずり出す。激しくジャンプを繰り返した魚は銀ピカの70cmだった。

 スタッフA氏はナマズを1匹。そして、待望のバラマンディ(69cm)をキャッチした。彼が使っていたのはノーザンジャークベイト。フロントフックが金属クリップに度々引っ掛かり非常に操作性が悪く、ジャークベイトという名が付いていてもジャークした際にイマイチ切れのない泳ぎしかしないので、私はこのルアーを敬遠しているが、使い手が違うと魚は釣れるようだ。

 単発に釣れるデカバラに驚きながら、次のチャンスを狙っていると突然岸際で派手なボイルが起こった。「何だ何だ!?」と注目すると下半分が食い千切られ頭だけになったバラマンディが浮いてきた。この魚はつい先程、スタッフA氏が釣り上げたバラマンディ。多分、リリース直後で弱っていた時にサメに襲われたのだろう。デカイ魚をバックリと食い千切るサメがボートの下を泳いでいることを改めて認識し、さすがに少しビビった。

 〜 夕マヅメはチャンス 〜


 午後5時を回り、日が傾いてきた。すると急に魚の活性が高まってきた。スタッフA氏がナマズの入れ食いモードに突入し、立て続けにノーザンジャークベイトで30cmほどのサイズを3匹、リーズルアーで1匹釣り上げた。テリーはDDパニッシュで1匹、ロングAでテッポウウオとナマズを1匹ずつキャッチ。一方、私はルアーを少し沈めればナマズが釣れることは判っていたが、ヒレ先の刺に毒のある危険なナマズに興味はなく、表層を攻める。バブルクランクを試しに引くと、これが大当たり。物陰から次々とテッポウウオやグランターが現われ、狂ったようにルアーへアタックを繰り返した。

 何度もバイトがあるのにフッキングが決まらず悔しい思いをしたが、辛うじて30cm程度のテッポウウオとグランターをキャッチ。魚は好反応を示すのだが、余りにもフッキングが悪いのでラージシケーダに交換すると何故かナマズが躍り出た。水面下を攻めていた他の2人も私のトップ炸裂状況を見て、ルアーを表層系にチェンジ。しかし、スタッフA氏が3Dポッパーでグランターを2匹釣ったところで反応が止まり、本日は納竿となった。

釣果結果

TOSHI

スタッフA

TERRY

バラマンディ




ナマズ




コールグランター




テッポウウオ




アリゲーターフィッシュ




サメ






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