豪州バラマンディ・フィッシング]
ブッシュツーリング&フィッシング

サラトガ&ポップMAX 6KB


ポップMAXに飛び出たサラトガ


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'05/5遠征

'05/5/26(木)

 〜 OZガイの手料理 〜


シェフのバリー 6KB 昨晩はOZビーフのステーキにマッシュポテト、ボイルした豆とニンジンをたらふく食べて、食後にはバニラクリームをたっぷり掛けたアプリコットを堪能。そして、グレック特製のアルコール度数が非常に高いロケット燃料みたいな酒をいただき夜9時半に寝袋へ潜り込んだ。今朝は6時半に起床。焚き火で焼いたトーストとベーコン&スクランブルエッグを食べた。朝・昼・晩、三度の食事はテントサイトで食べるのだが、毎回テーブルに並ぶメニューが異なる。

 豪州におけるBBQ(バーベキュー)では、家の主が包丁を持って家族や客人に御馳走する習慣があると聞く。3人のOZ達の様子を見ていると、大量に買い込んでクーラーボックスに詰め込んできた食材を取り出し、手慣れた感じで手早く包丁をふるっている。その動きに無駄はなく、短時間で美味しい料理が次々と作り出される。毎日、旨い物を腹一杯食っているので、帰国時には体重が相当増えていることだろう。

 食後、スコップとトイレットペーパーを持って茂みにしゃがみこむ。用を足している最中に、腕時計をしていないことに気がついた。昨晩飲んだグレックのロケット燃料がいけなかったのか、どこで時計を外したのか全く記憶がない。20年近く使用しているアナログの腕時計だったので紛失するのは非常に惜しいのだが、テント周辺や簡易シャワー付近を捜しても見当たらずギブアップした。

 〜 魚は何処にいる? 〜


グレック&バリー 8KB 3日間行動を伴にしたスタッフA氏とは朝食後にお別れ。地図もなく、道なき道をGPSに頼りながら一人で帰るのは、とても心細いことだろう。これまでのお礼に、トップで炸裂したバブルクランクをプレゼントし、遠征最終日に再び会うことを約束して別れた。バリーとグレックはライフル銃を持ってハンティングへ出発。私は身支度を整え、テリーの操船で対岸近くにあるロックエリアに向った。このロックエリアは昨日と一昨日の両日、開始僅か2投目でデカバラを仕留めたポイント。今日も3度目のチャンスを期待して真っ先にルアーを撃ち込む。しかし、全く反応がないため、下流に向って船を流し始めた。

 昨日から水温が1℃下がって25℃。雨は降っていないのだが、白っぽい濁りが入ってきている。虫が極めて少なくキャンプをするには丁度良い気候なのだが、バラマンディやサラトガを釣るには水温が低いようだ。こちらの時期は日本の秋にあたり、冬に向って毎日徐々に気温が低下してくる頃。魚達は深場に集まり始めるため、居場所さえ判れば良い釣りができるのだが、判らなければ空振りになる危うい時期である。

 いかにもバラマンディが潜んでいそうな水中に沈む倒木周辺を丁寧に探る。使うルアーは既に生産中止となったロングリップのT.Dシャッド。ボディサイズの割には浮力が高いため、太軸フックに交換しても充分使え、トウィッチでキレの良いアクションを演出することができる。T.DポッパーT.Dミノーも同じなのだが、何故、ダイワ社は釣れるルアーを次々と生産中止にしてしまうのだろうか・・・?結局、期待していたバラマンディは出ず、35cmのナマズがポロッと1匹釣れただけ。私が狙っている魚達は一体何処に潜んでいるのだろう。

 〜 侮れない中国製ルアー 〜


スペシャルチューニング 5KB 川の流れに乗りながら、次々と現われるストラクチャーを丹念に探っていく。テリーはフックを交換してシンキングになったハードコアで50cmのバラマンディをキャッチ。私はT.Dシャッドで同サイズのバラマンディとグランター(25cm)をキャッチした。因みに私が釣ったバラマンディは不思議なことにストラクチャーへ付いておらず、どうしてこんな所で釣れたか判らないような場所でルアーに飛び付いてきた。テリーに度々、「反応がなくても途中で諦めず、ボート際まで気を許すな」と言われるが、まさか川の真中で食ってくるとは思わなかった。

 豪州製ウッドルアーのティルサンで今遠征初のターポン(30cm)をキャッチ。ターポンのファイトは派手で、イルカの曲芸のように水面を割って空中に何度もジャンプする。この魚は群れで移動するので、1匹釣れば周囲に無数の魚がいるハズなのだが、魚っ気が感じられない。「こりゃホントに厳しいな」と思っていると、テリーはボックスの中からゴソゴソと不格好なルアーを取り出した。取り出したルアーは、日本の釣具店店頭のワゴンセールで見掛けるプロデューサールアー。腹側にはサスペンドットを何枚も張りチューニングしてある。これをトローリングで水深3.5m前後にあるストラクチャーを狙い撃つとのこと。このルアーのラトル音はジャラジャラと良い音がするのだが、いかんせん作りが荒く中国製ルアーの代表選手みたいなものだ。

テリー&バラ 6KB 魚探を見ながら水中に隠れているストラクチャーをチェックしながらルアーを流す。ヒットしたのは彼が時々シャクリを入れながら引いていたプロデューサールアーだった。サイズは小振りだったが狙いどおりのバラマンディ(55cm)を釣り上げ、魚をガッチリと掴んで私の方に見せつけニンマリと笑った。ノーマルのままではバランスが悪いので泳ぎ安定しないが、プロの手でチューニングすると必殺ルアーに変身。見た目は悪いが、中国製ルアーは侮れないかもしれない。

 どうやら魚がいないのではなく、食っ気がないだけの模様。彼がプロデューサールアーで小さなナマズを追加したが、後が続かず午前の部を終了。こんな時は粘っても釣果は伸びないので、グレッグとバリーが待つ野営地へ戻り、ローストビーフと野菜をたっぷり挟んだサンドウィッチを頬張りながら、午後のプランを練り直した。

〜 ブッシュツーリング 〜


 午後2時から午後の部を開始。午前中はボートでミッチェルリバーを攻めたのだが、午後は途中まで車で移動し、ブッシュの中を歩いてポイントまで行き、岸釣りをすることになった。狙う魚はサラトガとバラマンディ。やっと念願のサラトガに逢えそうなので、車を降りてから、クソ暑い中でも文句も言わずブッシュを掻き分け釣り場まで黙々と突き進む。所々で人が通れる幅くらいの歩きやすい道が出来ている。実はこれらの道は人が歩いて出来たのではなく、ワラビーや野ブタが行き来してできた獣道だった。

 前述したが、牧場と言っても緑に溢れ柔らかい草が生えているような場所ではなく、茶色く枯れた草木が茂っているような所。こんな牧場で放牧されて育った牛の肉は、やはり脂肪分が少なく固めの肉になりがちなのは当たり前だろう。ブッシュの中には踏みつけると良い香りが漂うハーブや刺の生えている草木が色々生えていた。もしかしたらハーブも一緒に食べているのかもしれない。因みに、子供の頃、服にくっつけて遊んだオナモミがある。聞けばこれも外来雑草とのこと。ワラビーや野ブタなどの動物にくっついて生息域がどんどん広がっているようだ。

 20分程歩くと、私が普段釣りをする樹木に覆われた野池とそっくりな場所に出た。テリーはこの場所をクリークとかラグーンとか呼んでいたが、ここは河川の支流がせき止められてできた三日月湖のような所。雨季になれば本流と再び繋がるらしいが、乾季の間は完全に隔離されている。年によっては干上がってしまう事もあるようだが、こんな場所には居残ったサラトガやバラマンディがベイトをたらふく食って巨大に育っているらしい。

〜 ついに出たサラトガ 〜


サラトガ68cm 7KB ウィードが生えている水中を偏光サングラスで覗いていると、私の目の前を悠々とサラトガ(アロワナ)が泳いでいた。今まで水族館やペットショップでしかその姿を見た事がなかったのでとても感動。ルアーをキャストもせず眺めていると、少し離れた場所で竿を振っていたテリーから、「直ぐにルアーを投げろ」と激が飛ぶ。慌ててキャストをしたが私のルアーには見向きもせず、テリーの方へ泳ぎ去る。その数分後、派手な捕食音がして大きな魚が水面で暴れまくっている音が聞こえてきた。慌ててテリーの所へ駆け付けると、丁度、ポップMAXをバックリと咥えたサラトガ(68cm)を水中から引きずり上げるところだった。

 見る角度によって光の加減で体色が微妙に変化する美しい魚体をじっくり眺める。水面付近にいるエサを効率的に捕食するために、目は頭の上につき、下顎がしゃくれ上がっている。顎の先には2本のチョビヒゲが垂れており、何となく愛くるしい顔つきだ。「これはオレの魚だぁ〜!」と私は主張したが、テリーは「釣った者勝ちだぞ」とニンマリと笑う。初めて間近で見るサラトガの口の中を覗き込んだり、口の硬さを確かめたりしながら写真を撮影してリリース。魚は悠々と水中に消えていった。

〜 巨大な外道 〜


バラマンディ71cm 6KB 池の周りにある無数の獣道を歩きながら、樹木の間からキャストができるスペースを探してルアーを水面に送り込む。ホント、我が家の近所にある野池とそっくりなシチュエーションに時々、ここがオーストラリアである事を忘れてしまう。しかし、「ブッシュの中には猛毒のヘビ、ラグーンの中にはワニがいて危険だ」とテリーから度々注意を促された。

 バスを釣っている気分でトリプルインパクト85をジョボジョボ引いていると、バスのバイトとは比べものにならないほどの捕食音と伴に水柱が立った。限られた足場で猛烈なパワーでファイトする魚をいなしながら徐々に引き寄せる。相手はサラトガだと思い込んでいたのだが、浮いてきたのは銀色に輝く幅広ボディーのバラマンディ(71cm)。フルキャストしなくても対岸にルアーが届くくらいの小さな野池で、池原ダムにいるような超特大バスを釣るようなものだから、そりゃもう凄いファイト。しかし、狙いのサラトガではなく少々意気消沈。70cmオーバーのバラマンディでも、今の私にとっては外道だったりする。

 テリーがポップMAXで巨大なテッポウウオを釣った後、トリプルインパクト105でサラトガを掛けたがフックオフ。「サラトガは口が硬いのでフッキングが難しい」と聞いてはいたが、プロの釣師でもバラすくらい釣り上げるのが難しいのだろうか・・・。暑い中、汗をタラタラ流しながら、サラトガを求めてある時は樹上から、またある時は僅かな樹木の間から身を捩りながらキャストをする。3本フックのロングAとWペラに改造したベビートーピードで特大テッポウウオを2匹キャッチ。この間、テリーは私が散々叩いたエリアでトリプルインパクト105を使い、サラトガと思われるビックバイトを2回。

 日没が迫ってきた。暗くなると道に迷って野営地まで辿り着けなくなる恐れがあるため早めに引き上げた。夕食はミートソースのパスタをたらふく食べ、食後はこれまで撮影したデジカメとビデオの鑑賞会を開催。そして明日からの釣行に向けて地図を見ながら作戦を練る。私の希望はまだ手にしていないサラトガを釣ること。「ノーフィッシュでも良いからサラトガ狙いをしたい」と主張し、明日の行き先を決定した。

釣果結果

TOSHI

TERRY

バラマンディ



ナマズ



コールグランター



テッポウウオ



ターポン



サラトガ





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