豪州バラマンディ・フィッシング]
ケアンズに向けて爆走



陽気なオージー3人衆

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'05/5遠征

'05/5/29(日)〜30(月)

 〜 野営地撤収〜


テントで朝食 7KB 午前6時、パンパンに膨らんでいたエアークッションの空気が一気に抜かれペチャンコに。「なんだぁ〜!?」と寝袋から身を出して起き上がると、思いの外、悪戯好きなバリーから「グッドモーニング!!」の声が掛かった。テリーとも挨拶を交わしたが、彼は今イチ元気がない。昨晩は「ロケット燃料」のおかげて、日頃お酒を飲まない私はヨロヨロ、バタッと寝てしまったのだが、オージー3人衆は真夜中まで騒いでいた模様。調子に乗ったグレッグが酒を飲みすぎて悪酔いしたようで一晩中、テリーがベビーシッター役を務めていたようだ。ベットから3回も落ちた体の大きなグレッグをその都度、抱え上げて寝かしつけるのは、さぞや大変な事だったに違いない。彼は「次回はグレッグを連れて来ないぞ」と何度もぼやいていた。

 朝食を手早く済ませ、テントを撤収。テリーのニッサンパトロールとバリーのランクルに皆で協力して荷物を積み込む。ラフロードを突っ走っても積み荷が暴れないように、隙間には緩衝材を噛ませたりロープできつく縛り上げてパッキングを完了。午前9時過ぎにケアンズへ向けて出発した。因みにテリーの車は、リアガラスの全面をウレタンマットで被って石の跳ね上げによるガラス破損防止をしてあるのだが、フロントガラスは稲妻のような派手なクラックが入っている。帰り道で車とスレ違う際に石が飛んできたら木っ端微塵に砕けそうな感じだ。一方、バリーの車は日本では見かけないトラックタイプのランクル。荷台の下には巨大な燃料タンクを抱えており、満タンにすればノンストップで1,000km以上を軽く走れるのではないか。ちょっと郊外に出れば原野が広がり、ガソリンスタンドなんて一切ないような豪州ではこんな車が必要なのだろう。

 〜 豪州の自然を再確認〜


アリ塚 7KB 潅木を避けて道なき道をクネクネ走り、胸の部分がピンク色をしているオウムの群れを追いかけていると牧場内を通るラフロードに出た。所々の木陰で牛達がまとまって休憩しているが、日本とは違って形態が全く異なる何種類もの牛が混ざっている。白いの、茶色いの、角があるヤツ、こぶがあるヤツ、皮がダブダブしてるヤツなど、これの牛が皆、「オージービーフ」という一括りになっちゃうのは、何だか違和感を感じるが実際はどうなっているのだろうか?

 時折、テリーが指差すのはケネディーツリーというゲーリーのファットイカを立てたような大木。バオバブの木に似ているのだが、もう少しスリム。太古の昔から現代まで生き残っている希少な樹木らしい。オーストラリアは古い大陸で、独自の進化を遂げたり、昔のままの動植物や豊富にいると聞く。この他、日本では見ることができない巨大なアリ塚も結構な頻度で見ることが出来る。釣りばかりではなく、周囲の自然に目を向ける余裕があれば遠征を何倍も楽しむ事ができるだろう。

 ある程度、整地されたオフロードに出ると、気も緩んで何度も睡魔に襲われた。運転しているテリーには申し訳なかったのだが、暫し爆睡。長距離を運転しなれている彼も、さすがに眠くなるようで小川の流れる場所では車を止めて、景色を眺めて腰を伸ばしたり、顔を洗ったりする。正午過ぎ、初日に休憩したラグーン近くで先行していたバリーとグレッグ組に合流し、路肩に車を停めて立ったままサンドウィッチと紅茶を頂いて手早くランチを済ませた。

 〜 トラブル発生!!


パンク修理 5KB 古代に珊瑚礁が隆起してできた奇怪な岩山を横目で見ながら、未身舗装道路を東に向ってひたすら走る。暫くすると舗装道路が目の前に現われてきた。出発の時には、このエリアはまだ舗装されていなかったが、ここ数日の間でアスファルトが敷かれたようだ。このペースで行けば午後6時くらいにはケアンズへ到着できそうだと思っていた矢先、おかしな事に気がついた。舗装された道路を走っているにもかかわらず、オフロードを走っているような振動を感じるのだ。バックミラーで牽引しているカーゴを確認するが問題がなさそう。しかし、明らかに異常な振動なので路肩に車を停車した。

 カーゴ本体と連結部やタイヤには異常がなく、先ずは一安心。パトロールのタイヤを入念にチェックすると、左後輪の路面接地部がボコッと盛り上がり、何かが突き刺さった跡があった。刺さったキズあとは深く、大きなブロックパターンを突き破っている様子。耳を近づけると「シュウ、シュウ〜」と音がしていた。異常振動の原因がパンクと判り、タイヤ交換をすることにした。背面に背負っている予備タイヤを外し、車をジャッキアップ。続いてタイヤを交換してジャッキを降ろして作業完了。所用時間は12分、豪州ではパンクが度々あるので、テリーの作業は無駄がなく手慣れている。ふと、
何年か前にデントリーリバーの帰りにパンクでタイヤ交換をしたことを思い出した。

 〜 ケアンズに向けて爆走 〜


テリー&バリー 4KB タイヤ交換作業中、オーストラリアの名物でもある数十mもある巨大な3連のロードトレインが、轟音とともに砂煙を巻き上げながら私達の横を通過する。通過直後には砂粒の嵐。じっと息を潜め砂埃がおさまるのを待ち、エンジンをスタートさせた。とにかく東に向ってひた走る。チラゴーで私達の遅れを心配して待っていたバリー達と再び合流し、雑談をしながら小休止をする。その後、大理石を切り出している荒れた山を横目で見て、午後4時過ぎにアルマデンを通過。ユーカリの森を抜ける快適な舗装道路を走り抜け、午後6時半にペットフォードまで辿り着いた。

 今まで乾燥した大地が延々続いていたが、山脈を越えると一気に雰囲気が変わる。まさに熱帯雨林気候って感じで、豊かな緑が眼に迫ってくる。マンゴー畑、トマト畑、サトウキビ畑、アボガド畑など日本とは比べ物にならないほどの広大な畑が広がり、コンピュータで自動制御された巨大な潅水装置が少しずつ移動しながら水を撒いている。テリーが子供の頃、住んでいたディンデューラ、ロデオが盛んなマリーバを通過、スカイレールの駅を横目で見ながら、つづら折りの山道を下ると眼下にケアンズ市街の夜景が広がった。

 グレッグの自宅へ立ち寄り、奥さんと愛犬チャーリーブラウンに挨拶した後、遠征最後の夜を過ごすCCサンロッジホテルへ午後6時半に到着。午前9時過ぎにミッチェルリバーの野営地を出発したので、約9時間にわたるロングドライブだった。 世話になったテリーとバリーに再会を約束して別れ、ホテルの部屋で日本から持参したお湯を入れるだけでOKの山菜御飯とカップヌードルで晩飯を済ます。食後はブラブラとケアンズ市街を歩き、ナイトマーケット内にある土産物屋をのぞいたりして久しぶりに都会の賑やかさを味わった。



 〜 そして日本へ 〜


オーストラリア航空 4KB 職場や友人達への土産を買うため、朝8時から開店するスーパーマーケットのウールワースへ向かった。ナイトマーケットや土産専門店で購入するより、ウールワースの方が遥かに安く購入出来るからだ。ティムタムやビーフジャーキー、Tシャツ等を手早くチョイスしてホテルに戻り、スーツケースに詰め込んでパッキング終了。遠征前半の3日間お世話になったトレードウィンズのスタッフA氏に空港まで送ってもらい、チェックインを済ませた。

 フライトまでは時間があったので、スタッフA氏と今回の遠征について暫し歓談した。仕事の関係で一足先にミッチェルリバーから携帯GPSを頼りに帰ったA氏だが、命に関るビックトラブルがあったとのこと。帰る途中、ブッシュの中で右後輪がパンクしたのを知らずに長時間走り、異常に気がついた時にはタイヤがドーナツ状にバーストし、ホイールから外れて空回りしていたらしい。まるでテレビで観るパリ・ダカールラリーのワンシーンの様な出来事。今回の遠征のために新品タイヤを履いたのに、僅か数日で1本 A$240のタイヤ失ったのは相当ショックだったに違いない。携帯電話が通じず、車も通らないような原野で、運悪く2本がバーストしていたらどうなった事だろう。

 昼12時半、時間どおりにオーストラリア航空AO7959便が日本に向けて飛び立った。眼下には青く輝くグレートバリアリーフが広がる。この景色を見るのも10回を数えたが、いつ見てもその美しさに目を奪われる。再びこの地を訪れ、陽気なオージー達と竿が振れる事を願いながら、段々遠ざかる珊瑚礁を見つめた。

Greg message
Tosh , Champion Barra fisherman , Expert shooter and also "Good feller" . You should come to Australia to live . You true "AUSSIE BLOKE"

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