オーストラリア国旗 2KB

バラマンディ・フィッシング]Z
トラブルは、まだまだ続く!?

デントリーリバー河口 4KB
年々、マングローブ林が減少


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'10/12遠征


'10/12/22(水)〜23(木)

〜 豪州製ヤクルトにビックリ 〜


ケアンズ 5KB 前夜、寝る前にアイスクリームや紅茶をたっぷり頂いたので、夜中に2度もトイレで起きてしまった。おまけに顔の周りを飛ぶ蚊を追い払っていたので、何となく熟睡できなかった感じ。にもかかわらず午前5時には目が覚めてしまい、やることがないのでゴソゴソと帰国に向けて荷造りを始めた。スーツケースの片側は釣具関係、もう片方はお土産のチョコレート類が山盛り詰まっている。税関でスーツケースを開ければ、職員がちょっと驚くかもしれない。テリーに体重計を借りて重量を量ってみると、制限重量を約1kgオーバーした20.9kg。過去の経験から、これぐらいだったら超過料金は請求されないハズ。もし指摘されたら、機内持ち込みをするデイバッグにお土産を1kg程取り出して突っ込む事にしよう。

 荷造りが一段落したので、オーストラリア最後の朝食を食べる。ミルクたっぷりのシリアルと熱帯性果実を代表するバナナ、マンゴー、ポポーの味を楽しみながら、果汁100%アップルジュースとヤクルトを飲む。このヤクルトは近所のウールワースで見つけ、乱れた腸内環境を取り戻すために購入した物。まさか日本から遠く離れたオーストラリアでコイツを飲めるとは思っていなかった。当然、日本から輸入しているかと思いきや、パッケージを読むとメイド・イン・オーストラリア。これにはビックリした。

 感動しながらヤクルトを飲んでいる私に、テリーが「ヤクルトとは何だ!?」と質問された時、日本では毎日飲んでいるにも関わらず説明できずに「ヤクルトはヤクルトだぁ」と言い切った私は情けなかった。帰国後、職場にいつも来てくれる若くて綺麗なヤクルトお姉さんにこの話をすると、「ヤクルトは世界33カ国で飲まれているんですよ〜。飲まれている本数の合計は日本より多いんですよ〜」とサラサラッと説明してくれた。ヤクルトは社員教育がしっかりしているようだ。

〜 ゲストのためのリフォーム 〜


テリー宅 4KB 私が転がり込んでいたテリーのお宅は、大幅なリフォームの真っ最中だった。昨年までに家の周囲や作業舎の整備を完了。今年は、ゲストルームを作るため増改築をしている。どうやらプロの大工さんがリフォームをやっているのではなく、テリーが本業の合間にコツコツとやっている様子。キッチンの場所を大きく移動し、トイレも彼が移設したらしい。新たにベットルームを増築しているようだが、これでは工事完了がいつになるのか全く判らない。「次にトシが来る時には完成しているぞ」と言ってるが、本当に大丈夫なのだろうか。

 いつのまにか23歳になった末っ子のライアンが近所に家を購入し、これで子供達全員が独立した。ライアンについては、まだ補助輪つきの自転車を乗り回している頃から知っているので、家を買った話を聞いた時は冗談かと思った。どうやら日本とは住宅事情が全く異なるようだ。テリーとマリアは子育てが一段落したので、これを切っ掛けにライフスタイルを少し変えるようだ。ゲストルームを作ってもらえれば、私をはじめテリーの顧客は遠慮なく滞在することが出来るハズ。彼も朝早く起床して時間に遅れないように客の滞在ホテルに駆けつける必要もなくなるだろう。

 午前9時半にお世話になったテリー宅を後にする。空港に行く途中、ケアンズ市内の熱帯雨林植物園を散策した。ここはテリーが良い所だと言うので機会があれば一度訪れたいと思っていた所。オーストラリア国内外の奇妙キテレツな熱帯性植物が所狭しと植えられており、度々足を止めて見入ってしまった。とても見応えのある植物園なのに、見学無料ってのが嬉しい。ケアンズを訪れた人には、是非足を運んでもらいたい場所だった。

〜 アマゾンかパプアか 〜


植物園 6KB 次回遠征の計画を話しながら空港に向う。テリーは、ドラグをチューンアップさせたカルカッタコンクエスト300/400を持ってアマゾンかパプアニューギニアに行こうと提案してきた。日本からだとアマゾンは地球の裏側。子供の頃から、アマゾンは憧れの場所。昔読んだ「オーパ」の世界が未だ残っており魅力満点なのだ。しかし、怪魚達を狙って竿を振る釣行日数よりも、移動に費やす日数の方が明らかに多くなりそう。現実的にはニューギニアの方だろうか。パプアンバスの引きはバラマンディなど目ではないらしい。先駆的な日本人の方々も既に竿を振っており、ツアーも始まってはいるが、未だ現地ガイドが全くあてにならない状況にあるようだ。

 アレコレと話していると、いつの間にか空港に到着。しかし、そこは国内線ターミナルビルだった。思わず、「ゴールドコーストに行くわけじゃないぞ!!」と突っ込みを入れる。国際線ターミナルビルに車を回してもらい、お別れの挨拶をする。彼に感謝の気持ちを込めてお礼を伝えたいのだが、言葉が出てこない。熱いものがこみ上げてくるがグッと我慢。硬く握手をして気持ちを伝えた。

 テリーと別れ、直ぐに気持ちを切り替える。ここからは、自宅に向ってトラブルなく帰らなければならない。先ずはフライト状況を表示するモニターをチェック。ここで"キャンセル"が表示されていたら、笑い話にもならない。モニターで予定どおりのフライトで帰れる事を確認。日本に帰国する団体ツアー客が来て混雑する前にチェックインを済ませたいため、直ぐにカウンターに向った。預けるスーツケースを計量テーブルに載せ、表示される数値を見たら14.2kgだった。日本を出国する時には19kgで、チョコレートなど重量がある土産を沢山突っ込んであるので14kgしかないのは明らかに変だ。テリー宅の体重計では20.9kgを示し、自分の体重を量って精度を確認してあったので、もっとスーツケースは重たいハズ。カウンターの計量器の精度は極めて怪しいことが判った。

〜 大丈夫なのかジェットスター 〜


成田ビューホテル 4KB 出国監査をするりと通り抜け、約4ドルもするミネラルウォーターを売店で購入。本屋で雑誌をパラパラ見た後、ボーディングタイムの午後12時50分まで指定された5番の搭乗ゲート近くでカロリーメイトをかじりながら暫く待つ。何気なく頭上のモニターを見ると、いつのまにか搭乗ゲートが1番に変更されている事に気が付いた。一番端のゲートから、これまた端っこのゲートまで大移動する。案内放送が全くなかったので、まだ気が付いている人は少ない様子。ゲート前には私を含め、たった3人しかいなかった。

 暫くするとジェットスターの女性スタッフ達がブースの所にやってきた。無線機を使って頻繁にやり取りをしているので、普段と少し様子が異なる。嫌な予感がしたが、待っていると場内アナウンスが入った。内容は搭乗ゲートの変更と、機体整備関係で15分遅れるとのこと。このアナウンスでゲート前には、私と同じJQ25便に乗る客達がぞろぞろと集まって来た。いつしか予定の時間を過ぎ、イスのないフロアーに座り込んでじっと待っている乗客の熱を帯びた視線が女性スタッフ達に注がれる。その後のアナウンスによると機内のエアコンが不調で整備をしているらしい。"エアコンの不調"という理由を過去にも度々聞いているので、その理由が本当かどうか怪しく思える。本当にジェットスターは大丈夫なのか・・・とりあえず"キャンセル"ではないので、帰国するには作業完了を待つしかない。

 予定どおりの午後8時に到着すれば、掛川に停車する最終新幹線にギリギリ間に合う。しかし、ジェットスターが遅れると成田に一泊することになる。余分に宿泊経費や食事代が掛かるため、絶対に遅れて欲しくないのだが、既に気持ちは諦めの領域に入っていた。結局40分遅れでやっと搭乗ゲートが開いたが、通路内を少し歩いた所で大柄な金髪女性スタッフから少し待つようにストップが掛けられた。どうやらまだ整備が完了してなかったようで、機内には入れない状況。狭くて暑い通路内で乗客全員がまた待たされてしまった。

〜 トラブルは、まだまだ続く!? 〜


装備品 6KB 午後1時40分、一番乗りで機内に足を踏み入れる。中はエアコンが効いておらず、蒸し風呂状態。エアコンの故障は本当だったのかもしれない。しかし、こんな状態で日本に帰るのは勘弁して欲しい。フライトアテンダントに確認すると、飛び立てば冷えてくるとの事だった。それって、もしかしたら、高度上昇に伴って気温が下がるからなのか!? 午後2時過ぎ、やっと機体が滑走路に向って動き始めたが、これに合わせて赤ちゃんが泣き始めた。1人が泣くと連鎖反応が起きるようで、この赤ちゃんを含め3人の子供が大合唱。耳栓をしていても効果がなかったので、イヤフォーンに変えて、配信される音楽を聞くようにした。しかし、子供の泣き声の方が遥かに大きい。泣き叫ぶ子供の御両親は、きっと肩身が狭い思いをしただろう。

 午後4時近くになってやっと昼食が出された。空港ロビーでカロリーメイトを食べてなかったら、飢え死にしていたに違いない。食べてみたかったチキンのあんかけライスは品切れで、カレーライスが配膳された。カレーライスは香辛料が強いと胃がやられて気持ち悪くなるので機内食は避けていたが、選択の余地はなく口に運ぶ。味は一昔前のスキー場のカレーライスよりも美味しくて完食。とりあえず腹が満たされたところで暫く寝ることにした。

 日本時間の午後7時、夕食となった。機内での楽しみは食事しかないので何が出てくるのか期待する。席が最後尾近くなためか、今回もメニュー選択の余地はなく出された物を食べるしかなかった。アルミフォイルのフタを開けてみたら、鳥丼みないなヤツ。旨そうだったがメチャ塩辛い味付けで、お米は日本米とは違う長粒種を使っている。もしかしたら、昼に食べられなかったチキンのあんかけライスかもしれない。この味では後で喉が乾きそうだと思っていたが、案の定、空港で購入したミネラルウォーターを度々口にすることになった。

 午後8時半過ぎ、35分遅れで成田空港に着陸。荷物を受け取り、税関を抜けた時には午後9時を回っていた。この時間はまだ成田エクスプレスは走っているのだが、その先の静岡や掛川にとまる新幹線がない。仕方なく、総合窓口案内でホテルを紹介してくれる案内所を聞き、予約専門のカウンターでホテルを飛び込み予約した。丁度、ターミナルビルの玄関口から無料送迎バスが出るところだったのでこれに乗り、15分程で成田ビューホテル(一泊、食事なし、5,800円)に到着。直ぐにシャワーを浴びて、午後10時過ぎにはベットイン。

〜 やっぱり富士山は素晴らしい 〜


富士山 4KB 翌朝は午前5時に起床。ロビーにあった自動販売機の暖かいココアを飲みながら、遠征出発時に買っておいた長期保存可能なパンを食べる。昨夜は空港からホテルに直行したため、朝食を買っておくタイミングが全くなかった。時間があったとしても何かを買えるようなお店はなかっただろう。パンをかじりながら、オーストラリア入国時に没収されなくて良かったとつくづく思った。

 午前6時10分、空港までの送迎バスに乗り、空港第2ターミナルビルへ向う。途中、車内でパスポートチェック受ける。まさか国内でパスポートが必要だとは思いもよらず、油断していたため取り出すまでにちょっと焦った。ホテルでの荷造りの際、パスポートをスーツケースの中ではなく、デイバッグに入れておいて良かった。

 空港駅の自動券売機で成田エクスプレスの切符を買ってホームに向ったが、丸1時間勘違いしてしまった。ベンチもないような寒々しい駅構内で、1時間も電車を待つのは嫌。通勤時間帯に都内に入るため混雑が心配だったが、先に来る快速電車に乗ることにした。豪州は真夏でも、日本は真冬。駅構内は寒いので、今回の遠征のために、ちょっと奮発して購入したモンベルのインナーダウンジャケット U.L.ダウンインタージップジャケットをデイバックから取り出した。このダウンジャケットはとても軽量で、コンパクトに畳む事が出来る優れもの。良質なダウンが入っているため薄くても暖かく、肩もこらずに重宝した。

 快速電車に乗り、スーツケースが動かないように横倒しにして置くと、キャスターが割れている事に気が付いた。スーツケースを転がして移動する際、時々曲がって動いたりカタカタ音がしていたので気にはしていたのだが、まさかタイヤ部が砕けているとは思いもしなかった。海外旅行保険に入っているので、修理代は保険が適用されるだろうが、何回も使っていないサムソナイトが簡単に壊れた事に少し驚いた。多分、車からスーツケースを地面に下ろす際の衝撃が原因だろう。スーツケースの最も壊れやすい部分がキャスターである事を知っていたので、いつも丁寧に扱っていたのだが壊れたのは残念だ。

 午前9時過ぎ、品川駅から新幹線こだまに乗り、静岡県を目指す。沼津・富士間で見た富士山は、やっぱり素晴らしかった。まさしく日本の象徴と言って良いくらい立派で、静岡に帰ってきた事を実感できた。掛川でJR東海線に乗り換え、午前11時に磐田駅到着。タクシーもタイミング良く拾えたので、11時過ぎには自宅に到着した。今回の遠征では、これまで経験していないようなトラブルが幾つかあったが、無事に完了する事が出来た。さて、次回の遠征はいつにしようか・・・。

〜 豪州の記録的な大洪水 〜


 オーストラリアは、南米ペルー沖の海面水温が下がって異常気象の原因となる"ラニーニャ"の影響をモロに受けている様子。帰国後、釣行最終日に同行したジャックとメール交換した。ケアンズからゴールドコーストの帰路は車を使ったが、随所で洪水の影響でハイウェイが寸断され大変だったらしい。記録的な大雨でオーストラリア東海岸では各地で大洪水が発生。クイーンズランド州都のブリスベンも水に浸かり、1月15日現在で、クイーンズランド州だけではなく、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州まで広がり、日本国土の3倍以上の面積で洪水の被害が発生。庭先にサメやクロコダイルが泳ぐような光景が実際に見られたらしい。TVニュースでセスナ機が濁流に流されている映像を見た時は、その凄さが強く脳裏に刻まれた。

 ケアンズのテリー達が心配だったが、レスのブログを見ると、洪水が押し寄せているような所で元気に竿を振っている様子が確認できた。メイン道路脇からボートを下ろしたり、水没したハイウェイの上でボートを引っ張っている画像を見ることが出来たので一安心した。陽気なOZの釣師たちはやっぱり底抜けに釣りが好きなのである。なお、今回の洪水は相当酷いので、豪州遠征に出掛ける時は、念のために最新の旅行情報をオーストラリア政府観光局のWebサイトで確認するのが良いだろう。

 今回は帰国後の後始末が結構長引いている。お世話になっている人へのお土産くばりや釣行記の作成はもちろんの事、スーツケースの修理依頼と海外旅行保険の適用依頼、酷使したリール3台の修理&オーバーホール等々。突然、バックラッシュが相次いだアンタレスDC7は、クレーム対応でDCシステム基盤の無償交換が決定。ついでに夢屋の42mmロングパワーハンドルに交換し、まともにこのリールが使えるようにリレッシュする予定。ハンドルのにぎりがベトベトに溶けたアンタレスARもパーツ交換とオーバーホール。テリーに踏みつけられたステラ3000は、ベールアームが曲がっただけでなく、ベールアーム組一式を交換しなければならない事態になっているのが後から発覚。これらの対応で、イイ値段のリールが1〜2台買えそうな気がしてきた。海外遠征は帰国してからもお金が掛かるのである。

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