'23/3/9(木)
~ 子供の頃のお話 ~
今までそんな話を彼から聞いた事がなかったので、とても興味深かった。自分自身も子供の頃、クワガタムシを捕まえて近所のペットショップで買い取ってもらったりしていたので、当時を思い出して懐かしくなってしまった。 新聞と言えば、以前はリビングでパラパラとめくったり、異国のスーパーマーケットのチラシを眺めたりしていたが、ここ暫く見ていない事に気づいた。聞けば、今はもうネット配信に変わったとのこと。日本もいずれ、そんな時代が来るのかも知れない。
テリーとの共通話題で釣り以外だと車の話。オーストラリア自国のメーカー、ホールデンは2017年10月に生産を終了。これで国内に製造するメーカーはなくなり、車は全て輸入となった。このタイミングで米国の車が大挙して入ってきたが、故障が多くて不人気。ヨーロッパ車もケアンズの高温多雨多湿に電気系統や樹脂パーツが耐えられない。ケアンズは日本より遥かに気象条件が厳しく、高温になりがち。日本の車がベストだとい言い切れず、マリアさんが乗るマツダ車は、高温の影響でメーターパネルが大きく歪んでいた。それでもやはり、日本車を中心に、アジアの車に人気があるようだ。お金がある人達はトヨタの四輪駆動車ランクルやハイラックスに乗っており、一般家庭やセカンドカーとしてはマツダの車などが購入されている。近年、シェアを伸ばしているのが、韓国のヒョンデ(ヒュンダイ)、KIA。日本車よりも値ごろ感を打ち出して、販売台数を伸ばしている。
~ ジョンソンリバーへの道中 ~
スロースターターな嫁さんにプレッシャーを掛けながら準備を整え、予定どおり午前6時半に出発。ジョンソンリバーに向かうため、ブルースハイウェイをひたすら南下する。現在、道路の2車線化を進めているが、いつまで経っても工事が終わらないとテリーがボヤく。雨季には冠水するので工事が進まない。しかも、大雨の後には、せっかく作った道路が穴ぼこだらけになり補修が必要となるため、工事のやり直しで先に進めない。フィッシングガイドのウイルのお宅まで道路が伸びるのは、もう暫く掛かりそうだ。車をUターンさせて、ハイウェイに戻る。水質が良くなっているバビンダクリークを車中から見て一安心。ラッセルリバーは水位が高かったが、水色は良かったので今日はイケそうだと確信した。イニスフェイルの街に入る直前で橋の上からノースジョンソンリバーの様子を覗き込んだ。水位はやや高く、濁りがまだ入っていた。やはり周辺の農地から泥水が流れ込んでいる様子。今日は嫁さんも同行しているので、ボウズは絶対にNG。釣れる魚は何でも良いので、綺麗な水を求めて出来る限り上流へ行き、頑張って竿を振ることにする。
~ 再びノースジョンソンリバー ~
午前7時40分、イニスフェイルに入って直ぐにガソリンスタンドにより燃料を補給し、トレーラーのタイヤ空気圧もチェックしておく。ついでにトイレも借りて準備万端。午前8時前にボートランプに到着し、手早くボートを降ろす。前回、デントリーリバーの釣行で、嫁さんはベイトタックルを使用したがキャスティングに難があった。今日は、上流へ上がりジャングルパーチやスーティーグランター狙いで小型ルアーを多用するため、テリーの指示でスピニングタックルに変更。タックルは、ツインパワーC3000HGとテリーから借りたユナイテッドロッドUR66M(ミディアム・ファーストアンション、6-17LB、1/8-5/16OZ)の組み合わせだ。キャスティングの練習を少ししてからポイントに向かう。
船着き場周辺の水質は悪く、大雨の影響で茶色く濁っていた。水面に波紋を起こすターポンは見られず、魚っ気は全くないので、ノースジョンソンリバーへとボートを進める。いつも様子をみる流れ込みがあるので、ロングA(15A)でチェックしたが反応ナシ。更にボートを上流に進めて、次の流れ込みをチェックする。ここは水深があるのでステーシーver2にルアーを交換。因みに、ウィードが生えるシャローエリアやマングローブの根が剣山の様に突き出ているスパイクエリアではロングA(15A)をチョイスするのが基本。この2つのルアーとシャッドラップSR5、SR7、小型ポッパーがあれば、ジョンソンリバーは上流から下流まで攻略できるハズだ。
流れ込みポイントでは、ステーシーver2を茂みの奥深くに投げ込みトウィッチ。そしてロングポーズでルアーを水中に漂わせて再びトウィッチ。釣れないとアクションを付けたがるが、グッと我慢してポーズの時間を長めに取るのがキモ。この繰り返しでチェックしていると、狙いどおりにヒット。しかし、ここで痛恨のバラし。魚の姿は目視出来なかったが、多分、バラマンディだったに違いない。嫁さんも、スピニングタックルでキャストを繰り返しているが、距離感が掴めず少し苦労している。やはりピンポイントキャストを要求されるバラマンディの釣りでは、ベイトリールを使った方が良いのではないだろうか。
~ 嫁さんがファーストフィッシュ ~
オーストラリア・クイーンズランドに分布する背の高いヤシの木、アレキサンドラパーム(ユスラヤシ)を見上げながら更に上流へとボートを走らせる。このパームツリーはスッとまっすぐ伸びて20m以上に育つ。川岸にそびえ立ち良く目立つので、自分の居場所を把握する目印にもなる。大きく蛇行した川を更に進むと、前方に現れるのが3本の橋。2本目が旧道の古い橋で、増水時には、この橋の下をくぐれるかが最大のポイント。その日の天気や潮の干満も考え行動しないと、帰路を断たれてしまうこともあるので要注意ポイントなのだ。今回は3人乗船しているので、合計体重で船が沈んでおり、船尾のイスを外さなくてもギリギリ通過出来る空間。毎回、ここを通過する時にはスリルを味わえる。
流れ込みポイントを次々と探っていく。農場から流れ込む綺麗な水と本流の濁った水が混じりあったポイントで、嫁さんのルアーにバイトがあった。珍しく、「何か当たった~」と声を上げたので、次のキャストにテリーと共に注目する。ヘッポコなキャストでポイントにルアーを投げ込み、トウィッチ&長めポース・・・狙いどおりにヒット。金色に輝くステーシーver2を咥えてバラマンディが水面近くで激しくファイトする。
テリーが巧みな操船で、魚をポイントから引き離し、嫁さんが余裕を持って魚とやり取りができる場所にポジショニングしてくれた。フックはガッチリと口に掛かっていたので、バラすことはなさそう。慌てず、騒がず徐々に魚を引き寄せてキャッチ。サイズは僅かに60cmに届かなかったが、グッドファイターだった。本日のファーストフィッシュは嫁さん。しかも釣れたのはバラマンディ。またしても嫁さんに、してやられたって感じがした。テリーは、嫁さんを褒めたたえつつ、横目で悔しがっている私の顔を見て笑う。
このエリアには、青く輝く神秘の蝶、モルフォが周囲を飛んでいた。金属的な光沢で青く輝くのはオスで、川沿いに茂る樹木の比較的高い位置を飛んでいる事が多い。釣りの事ばかり考えて水面を見続けていると見逃してしまうので、時折、目線を上に向けると見つけることが出来る。蝶が飛んでいたり、鳥がいたり生物感があるような場所には魚もいる。更なる追加を期待して竿を振る。
~ 待望のバイトでバラマンディ ~
ここで私にも待望のバイトがあった。ドラグは緩めに設定してあったので、ギルルルルルッとラインが引きずり出される。サイズ的には60cmUPは確定の魚。水中で激しく首を振り、力強いファイトをする。途中、フックが外れる感触が明確に手元に伝わり、姿を見ずしてバラしてしまうのではないかと焦ってしまう。テリーからは「リラ~クス、リラ~ックス」と声を掛けられ、余り強引なファイトをしないように心掛けた。無事にキャッチしたバラマンディは66cm。ヒットルアーはステーシーver2。嫁さんが釣った魚より一回り大きく面目躍如。今回のファイトで出来たであろう痛々しい傷跡が頬に付いていた。
午前10時半にティータイム。今日のおやつは、焼きたてのフワフワなコッペパンにベッタリとピンク色の砂糖を塗りたくったパン。これは、来る途中で立ち寄ったバビンダベーカリーで買ったパンだ。トッピングのココナッツが入った極甘のペーストは、グラニュー糖のシャリシャリ感も味わえ、とても美味しい。疲れている時は、甘い物を体が欲しがる。日本でも同じ菓子パンが食べられたらイイのに。
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