豪州バラマンディ・フィッシング Y
バラ・ラッシュ

シュガーミノー丸呑み 5KB
シュガーミノー丸呑み

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'02/3遠征

'02/3/23(土)

〜最終日は大雨でスタート〜


ジョンソンリバー 6KB 明け方、雨音で目が覚めた。「釣行最終日というのに雨かよぉ〜」と思わず嘆いてしまう。天気予報によるとオーストラリアの南部に大きな低気圧があり、これから風雨が強くなると言う。雨は我慢できるが、風はキャストのコントロールが定まらず、まともな釣りができないので辛い。ジョンソン川へ向う道中は、バケツの水をひっくり返したような大雨と強風が車を揺らす。この調子だと今日はダメだなと腹をくくったのだが、ボートランプに着くと雨が上がり始めた。

 上流に向って船を進める。途中にある浅瀬を慎重に乗り切り、最初のバラマンディポイントでルアーの集中砲火を浴びせるが、魚は反応しない。雨によって魚が沈んでしまったようなので、トローリング(ドラッキング)で深場を狙うことにした。開始15分、私のロッドに激しいアタリ。ガイドが「ビック・バラマンディ!!」と言った瞬間に残念ながらフックオフ。魚探で水深やストラクチャーをチェックしながらボートを進めているのだが、画面に大きな魚影が写っていたらしい。因みにヒットルアーは廃番になったTDシャッド。日本ではこのルアーをトローリングに使ったりはしないのだが、テリーとの釣りでは使用頻度が高い。

何かがヒット 4KB 私にヒットがあった直ぐ後、ガイドのシュガーディープにもヒット。しかし、これもフッキングしなかった。トローリングの場合、ボートが進んでいるのでアワセは不要。そのまま竿を持っていれば自動的にフッキングが完了する。下手に竿を煽ったりするのはバラす原因にもなるため、竿をしっかりと持ち魚のファイトに備えるだけ。根掛かりとの区別は、ガンと衝撃があった後に一定の力で竿が引き込まれるかどうか。根掛かった場合は直ちにガイドへ伝えると共に、リールのクラッチを切りラインを放出することが大切だ。因みに根掛かりを外す時には、ボートをUターンさせてストラクチャーの反対側に回り込み、ラインを引っ張ることで簡単に外れることが多い。

〜ポッパー炸裂〜


 暫くトローリングを続けたが反応がないので、更に上流へ向かい、トップウォーターゲームにチャレンジ。ガイドが指し示すバックウォーターにSKポップを放り込み、テンポ良くポップ音を出しながらリトリーブすると、すかさず魚の反応があった。マングローブジャックを釣った後、立て続けにスーティーグランターを2匹キャッチ。相棒はTDポッパーで魚を引き寄せるのだが、あまりにも激しいバイトについリトリーブを止めてしまう。リトリーブを止めると魚がルアーを見切ってしまうので、過去にも何度かガイドに「止めるな。続けろ!!」と怒られたことがあるが、今回もまた怒られてしまった。

 船底が擦れてしまうような浅瀬に差し掛かると、「オイシイポイントだから直ぐ投げろ!」と複雑に流れがよれているポイントを指し示した直後に、突然ガイドが川へ飛び降りた。彼はいったい何をするのかと驚いていると、激流の中で仁王立ちになりボートを支え始めた。私達は「ボートを止めている間に魚を釣れ」という意味を直ぐに理解したが、「そこまでしてくれなくても・・・」と非常に恐縮しながらもキャストを始めた。ガイドが体を張ってまで客に釣らせたいポイントだけあって、一投毎にポッパーへガバガバと魚が激しく襲い掛かる。このポイントでは相棒がTDポッパーで筋肉隆々のスーティーグランターを3連続キャッチした。

テリーのスペシャルランチ 6KB 激流ポイントの後は、小川との合流点にアンカーを入れる。ガイドは初めからそこに魚がいることが判っているらしく、狙うべきポイントを示した後、私達と一緒になりコーナーや流れが複雑によれている所へキャストを開始。最初にヒットしたのは悔しいのだけどガイドのTDスクーバ。銀色に輝く60cmをキャッチした。続いて私のTDシャッドにバイト。しかし、このバイトは全くアタリが感じられなかった。ガイドはバイトする瞬間を丁度見ていたのだが、70cmはありそうなバラがルアーを吸い込んだ瞬間に吐き出したらしい。針には掛かっていなかったので、まだチャンスがありそうだと3人揃って魚が潜んでいるであろうピンポイントを叩く。キャストを続けると再び私のTDシャッドにバイト。サイズはそれほど大きそうでもなかったが、リールからギュルギュルとラインを引きずり出し、そのままフックオフ。掛かりどころが悪かったのか、なす術もなかった。

 「昼食前の一流し」って感じでトローリングを行う。皆、同じような条件でルアーを流すのだが、かなりの確立でガイドが魚を掛ける。今回もやはりガイドが50cmのバラマンディを釣り上げた。ヒットルアーは彼が「完璧なルアー」と絶賛するステーシーver2。因みに前モデルであるステーシーは、リトリーブ中にひっくり返ってしまうので「イマイチ」という評価。ver2ではリップ形状が若干変更されるなどリファインされているが、その違いは大きいようだ。

〜ルアー釣りはキャストが命〜


バラクーダ 7KB 遠征最後のランチとなるセルフサービス・サンドウィッチをパクつき、残りの半日に勝負をかける。小川の合流点にあるブッシュの下で私とガイドが相次いでバラをロスト。同じポイントを暫く狙い打つが反応がないため、ポイントを移動。要所要所でキャストを続けながら早めの移動を繰り替えする。午後は風がメチャ強く、オーバーハング下やブッシュ狙いは高い集中力が必要。集中力が切れるとキャストが乱れ、たちまち木の枝を釣ってしまったりする。

 こんな時はすかさずガイドがキャストの見本を披露。テリーはシマノの釣り番組で毎回、村田基氏のガイドを務めており、「Mr.ムラタキャスト」だと言いながらブッシュの奥へルアーを叩き込み、魚がアタックしてもいないのに「ビッグフィ〜シュ!」「ズゴォ〜イ」などと大声で叫び物まねをして私達を笑わせる。ガイドは派手なアクションや大声を「テレビ向けの演技」と理解しているが、キャストテクニックは「ミラクル」だとマジにコメント。村田基氏のキャストは一流ガイドの目から見てもハイレベルらしく、狙うべきポイントへバシバシとルアーを入れる技術を高く評価している。

 この後、ガイドは立て続けに魚をゲット。ステーシーver2で40cm程度のバラをロストした後は、瀬の下にある深みで50cm弱のバラとマングローブシャックを各1匹キャッチ。赤壁の下にある大きな石の際でウィップラッシュ使いジャングルパーチを追加した。ポイントへいかにルアーをブチ込めるかがキモとなる。

〜バラ・ラッシュ〜


 午後3時、一気に川を下り、河口にある曲がりくねったクリークに入り込む。雨の影響で濁りが強く、コンディションは厳しそうだったが相棒がシュガーミノーで40cmUPのバラクーダを2匹立て続けにキャッチ。午前10時頃にグランターの連発を味わった後は、延々魚から遠のいていたが、ここに来てからはエンジン全開モードへ突入。ボートから僅かに5mしか離れていないクリーク合流点の底に沈むストラクチャーから35cm、48cm、50cmのバラを立て続けに引きずり出した。ガイドも同じポイントでオシアミノーのプロトモデルを使い55cmを釣り上げ、魚だけではなく、船の上の釣り人の活性も異常に高まった。まさにバラ・ラッシュ。

ルアー丸呑みバラ 5KB 一方、一人出遅れたのは私。シーウォッチャーのトウィッチングで懸命に魚を引き出そうとしたのだが無反応。ガイドの指示に従い、シュガーミノーへ変更し、ショートトウィッチとロングポーズを織り交ぜながらストラクチャー周りを攻めると60cmのバラが躍り出た。ルアーサイズとアクションが少し違うだけで、それまで全く反応を示さなかった魚がズッポリとルアーを丸呑みにしてくる事には驚かされた。やっと1匹を釣り上げ喜んでいたのも束の間、相棒がシュガーミノーを使い、35cmと50cmのバラを立て続けに追加した。

 まだ粘れば魚は釣れそうだったが、残念ながらタイムアップ。午後5時に納竿となった。帰りの車中では、釣果を上げるためには潮の動きや天候の変化へ機敏に対応することが必要であることをガイドから改めて諭された。今日のように目まぐるしく天候が変わる日はガイド泣かせ。朝の大雨は釣行が中止になることも心配されたが、日中はスッキリと晴れ渡り、強風が吹き荒れた。夕方は小雨混じりの天気となったが、逆にこれが幸いしてバラマンディの活性が高まったようだった。

 夜はテリーのお宅でディナーをご馳走になった。久しぶりに会うガイドのガビンと挨拶を交わし、タックルボックスの中を拝見すると相変わらずのデカいサイズのルアーだらけ。ストームのリトルマックを主体に、豪州製の大型ミノーがひしめいている。明らかにテリーのボックスの中身とはルアーの種類が違うが、これはガビンがソルト系の釣りを得意とするからだろう。
 食事はテリーが焼く分厚い肉をメインとしたバーベキュー。奥さんのマリアさんが腕を振るった料理はどれも美味しく、腹一杯詰め込んだ。4日間の釣行はこれにて無事完了。ビックサイズのバラマンディは出なかったが、楽しい釣りができた。ステーキを頬張りながら、次回はいつ来ようかと頭の中で考えている自分に気がつき、思わず笑いが込み上げてきた。

Terry's message
Toshi & Toru , 2002 was the best fishing fun ever . Thank you !!

4日目の釣果結果

TOSHI

TORU

TERRY

バラマンディ

1

3

5

ジャングルパーチ



1

マングローブジャック

1



バラクーダ


2


スーティーグランター

2

4

1



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