豪州バラマンディ・フィッシング\
再びデントリーリバー

テリー 7KB


木陰で手早くスペシャルランチ


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'04/11遠征

'04/11/23(火)

〜 再びデントリーリバー 〜


GT 6KB 残り僅かなサトウキビをハーベスタが収穫している光景を横目で見ながらデントリーリバーに向って北上する。車中では狙う魚毎に効果的なルアーアクションについてレクチャーを受けた。特にクイーンフィッシュはトップウォーターの早引きがキモとのこと。使用するルアーは勿論のこと、リールのギヤ比やハンドル1回転あたりの巻き取り量も関係してきそうだ。

 モスマンの街を通り抜け午前7時半過ぎにデントリーリバーのボートランプに到着。明け方、埃を流すくらいのモーニングシャワーがあったようで周囲が濡れている。一昨日、バラマンディを釣ったポイントは満潮を迎え水位が高くなっているのが原因なのかノーバイト。魚を探しながらルアーを打ち込んでいるとバラクーダがチェイス。ルアーにタッチしたのだがフッキングには至らなかった。今回の遠征では、こんなシーンがサングラスを通して丸見え。昨年の遠征時、高性能な偏光サングラスの必要性を痛感し、TALEXのレンズ(アクションコパー)を使い5万円以上掛けて作った甲斐があった。

 本日の1匹目はガイドが生産中止となったシーウォッチャーで釣ったバラマンディ(57cm)。続いて彼は45cmのGTをキャッチ。これに負けてはならじと私のロングAが炸裂。30分程の間で40cm前後のバラマンディを3匹釣り上げた。10時におやつを食べて一服した後は下流域を探る。ストラクチャー周りでロングAにGT(45cm)がバイト。激しい突込みに耐えながら魚を引き寄せようとしたが、魚は倒木の中に潜りこんだ。ロッドを煽っても、びくともしないのでボートを近づけラインを手繰る。幸い魚はまだルアーを咥えており引っ掛かったラインを外しながら無事にキャッチした。

〜 灼熱地獄 〜


 魚の反応が鈍いためトローリングを試す。実績のあるエリアを繰り返し流すが無反応。幾つかのクリークを出たり入ったりして魚を探したがルアーに反応する魚は皆無。朝の内は曇っていたが、いつの間にかカンカン照りになり、魚達はストラクチャーの中か深い場所へ移動してしまったのかもしれない。このところ日中晴れると気温は30℃以上になる日が続く。ボートデッキは焼け、シューズの裏もチンチンに熱くなっている。余りにもデッキが熱いので、船首にある濡れたアンカーロープを束ね、その上に立ってキャストを続ける。気が付けば鳥すらさえずりを止めてしまった。まさに灼熱地獄ってところ。

オーバーハング下狙い 7KB 強い陽射しを避けて、薄暗く狭いクリークの中に入っていく。先ずはガイドがステーシーver2で小ぶりなGTをキャッチ。ガイドが指し示すオーバーハング下のストラクチャーをシャッドラップで攻めていると強烈なアタリ。ラインを一気に引きずり出され竿がのされる。思わず「わぁ〜」と声が出た瞬間にフックオフ。「トシ、今のは70cmUPだった。次を狙え」と、そこにデカバラがいるのを予め知っていたかのようなコメント。6ftにも満たないショートロッドがまともに振れないような熱帯雨林ジャングルの中の水路にも、デカイ魚が潜んでいる可能性もあることは肝に銘じておく必要がある。

 アンカーを降ろし、再び同じストラクチャーを狙う。上にはオーバーハング、水中にはストラクチャーがある非常にテクニカルなポイントだ。慎重にキャストを重ねていると再びバラマンディがヒット。それほど大きくない魚体が一瞬見えたがフックオフ。場が荒れたのでポイントを外してキャストをしているとバラクーダ(45cm)をキャッチ。私が釣りたいのはバラはバラでもバラマンディの方。再度、ピンポイント狙いでキャストを始める。

 ドンピシャでルアーが入り、トウィッチを始めたとたんに強烈なバイト。数分前と同様にラインが引きずり出され、激しくロッドが引き込まれた。同じ失敗は繰り返さないようにと十分注意をしながら魚とやり取りをしたが相手の方が上手。水中の倒木を通り抜け、フルパワーでラインをブッチ切って逃げていった。ラインは25lbのファイヤーライン50lbのショックリーダーを竿の長さ分とって結んであるが、やはり過信は禁物だ。今は魚の口からルアーが外れることを祈るしかない。

〜 唇が盲点 〜


MJ 6KB バナナ色に変色したため控えにまわしていたシャッドラップを取り出し、バラマンディ狙いでキャストを再開したが時既に遅し。魚は何処かに消え失せていた。頭上に垂れ下がる樹木を掻き分けながら、更にクリーク内を進み、GT(40cm)とMJ(37cm)をキャッチ。その後、アタリがパタリと遠のいたため午後1時半に木陰でランチを摂ることにした。いつものとおりパンにレタスやハム、トマトを自分で挟んで作るサンドウィッチを食べ始めると、唇の様子が変なことに気がついた。釣りに集中している時は判らなかったが、上唇がぷっくりと膨れ上がり痛痒い。

 サンドフライに刺されると痒みが数日間残り、刺された跡は時に1ヶ月以上も残ったりする。従って、毎回、刺されないように完全防備で出動。長袖・長ズボンを着用、首にはタオルを巻き、バンダナを付けた帽子を目深にかぶって、虫除けスプレーをタップリ塗っていたのだが唇だけは盲点だった。気になり始めるともうダメ。痒み止め薬を塗りたいが、口の中に薬が入ってくるので案配が悪い。暫くの間、痒みを我慢しながら過ごすことになった。

 雑誌の特集やTV番組で時々、豪州のバラマンディ釣りが紹介されるが、ほとんどの釣り人がTシャツだったり、半ズボンにサンダル履きだったりする。きっと彼らはサンドフライの攻撃にあい、肌の露出が多い格好で釣りに来たことを後悔していることだろう。そんな話はメディアにのらないので、サンドフライがかっやいな虫であることを知らない人ばかり。「ぎじたま」の読者は、くれぐれも完全防備で遠征に臨んで欲しいと思う。因みに豪州人は、サンドフライに刺されても何ともない。また、日本人でも刺され慣れしてくると、体に免疫ができるのか痒みや腫れは酷くならないようだ。

〜 スコールはチャンス 〜


 昼食時に、私のバナナ色シャッドラップにガイドがマジックペンで悪戯書き。名付けてTS・シャッドラップの完成。さっそくこれを使ってマングローブの際をキャスト&トウィッチで攻めていると、突然大雨が激しく降ってきた。叩き付けるような雨の中、懸命にキャストを続けているとガツンとMJがヒット。手早くキャッチして次のキャストへ移る。続いてバラマンディがバイト。しかしフッキングミスした。この後、立て続けにバラマンディのバイトがあったがいずれもフッキングミス。カンカン照りの中でスコールがあり、魚の活性が一気に上がったようだ。因みに水温は30.5℃。今度、ヒットしたら確実に釣り上げようと身構えていたが、雨が止むと魚は一気に沈黙した。

デントリーボートランプ 5KB コツリともアタリがない状態が暫く続く。ソルトウォーターエリアのクリーク攻めには見切りをつけ、上流へ向ってボートを走らせる。中流域のボートランプ周囲は、自然観察をする観光客相手のクルージングボートが行ったり来たりしており、落着いて釣りができない。小さなクリークへ入って静かに釣ろうとしても、後ろからお客を満載にした観光ボートがついてくるような状態だった。辛うじてガイドがシャッドラップで52cmのバラマンディをキャッチしたが、観光ボートが場を荒らすためクリークを脱出。残り時間を本流のウィードエリア攻めに費やしたが、ガイドのルアーに1回アタックがあっただけ。結局、午後5時少し前に納竿。今日一日を振り返ると、ルアーへのバイト数よりも、ガイドと2人でプリプリと音をたてたオナラの数の方が多かったのが情けなかった。

 ケアンズに帰る途中、いつものとおりガソリン補給をしながらタックルショップに立ち寄る。1本200〜300円もするアイスバーをガイドに御馳走してもらいながら、ルアーをアレコレと物色。後半の釣行に向けてシャッドラップを補給しておこうと考えていたのだが、最愛の金黒カラーがなく断念。ガイドの勧めでバラマンディに実績のある豪州製ウッドルアーのティルサンを購入した。実は、このティルサンが遠征後半で大活躍することになるとは、この時には知るよしもない。

3日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

バラマンディ



GT



マングローブジャック



バラクーダ





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