豪州バラマンディ・フィッシング]W
何かが違う?????

Big Barra will come one day keep trying .
バラマンディ 3KB
ちょっと痩せてるバラマンディ


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'07/11遠征


'07/11/9(金)

〜 蚊の大発生 〜


ブッシュマン 釣行最終日、天気を確認しようと窓を見ると無数の蚊がガラス止まっている。その数はちょっと腰が引けるほど多い。どうやら地域一体で一斉にハッチしたようで、外に出ると蚊の大群が押し寄せてきた。こちらに滞在してから蚊の事なんか全く気にならなかったので、この変化にはホントびっくり。何かが変わったのだ。朝食は定番のシリアルではなく、ベーコン・エッグとトーストで精を付け午前6時半に出発。乗り込んだ車中にも蚊が入り込んでいたため、窓を全開にして追い出した。

 この辺りの蚊はデング熱など熱帯性の怪しげな伝染病を媒介するため、刺した蚊がウイルスを持っていると病院送りになってしまう。釣りをする時は長袖、長ズボンがあたりまえ。肌が露出している部分には虫除け薬を丹念にたっぷり塗ることが大切だ。勿論、注意を呼びかけるチラシがキャラバンパーク内にも張られている。豪州人達はTシャツに半ズボンというスタイルが多く、蚊に刺されることも気にならないようだが運が悪い人は刺されて発病。その後の処置が不十分で命を落とす人もいるので、出来るだけ蚊に刺されないような配慮をすべきだろう。

 因みに私がお勧めする虫除け薬は、ノンガス・スプレータイプのムシペールα(医薬品)。私はこれを豪州遠征で愛用している。ノンガスなので空港で没収されることはなく、有効成分であるディートが国内最高の12%も配合されているのだ。くれぐれもホームセンターなどで売っている医薬部外品の虫除けを塗って安心しないように。薬の効果は期待できず、後から辛い思いをすることになる。豪州で買うなら当サイトで過去にも紹介した事があるブッシュマン。これはなんとディート配合80%。あらゆる有害害虫を跳ね除けるが人体にも有害(笑)。子供やアレルギー持ち、肌が弱い人は使わない方が良いと思う。しかもプラスチックを溶かすため、腕時計やサングラスがボロボロになったり、タックルボックスやルアーにうっかり着けて放置すると溶けてくるという代物。ディートは60年代に米軍が兵士用に開発し、今では全世界で使われているが、人体への安全性が問題視されている。日本国内ではこんなに高い配合率の薬は今後も発売されないだろう。

〜 座礁の危機 〜


ケビン 3KB ボートランプに到着すると、前日までに比べて潮がぐっと引き景色が違って見えるほどだった。大潮周りなので干満差が大きくなり、満潮と干潮では2mの差が出てくるのだ。今朝は風がなかったので、カーペンタリア湾に向かってボートを走らせる。エンジン全開で快調に走り出したかと思いきや、突然船尾から「カン、カン、カン、カン」と激しい音がした。即座に停船しエンジンを引き上げたが問題ない。何だろうと調べていると、船尾に取り付けてあった魚探のトランスデューサー(振動子)が粉々に砕けていた。振動で外れたトランスデューサーがスクリューに巻き込まれたようだ。壊れたのが遠征初日でなくて良かったが、水中を見る目を失ったことは非常に痛い。

 河口を抜け、カーペンタリア湾を進む。まもなく広大なシャローエリアへ突入。急速に潮が引いており水深がどんどん浅くなっている様子。魚探が使えないので目視に頼るしかないのだが、水が濁っているためハッキリとは判らない。ケビンが船首に立ち、座礁しないように注意深く進路を確認するが限界がある。この時は魚探が壊れたのが本当に悔やまれた。テリーの考えでは、この浅瀬を抜けて南隣に流れているバイノウリバーで釣りをする目論みだったが、とても辿り着けそうにない。それどころか、安全に戻れるかどうかも怪しい状況。幸い魚探のGPS機能は生きていたので、ここまで走ってきた軌跡を頼りに戻る。しかし、帰路は水位が更に下がっておりドキドキの連続。風が吹いて濁りが増したらアウト。こんな所で座礁したら誰も助けに来てくれないので、潮が満ちて来るまで炎天下の中で延々と待たなければならないのだ。船のバランスを取るために私も船首に移動し、ケビンと共に目視を続ける。座礁せずに無事に河口に辿り着き、ボートランプが見えた時は3人ともホッとした。シャローエリアはもう懲り懲りだ。

〜 ラン&ガン作戦 〜


トシ&バラ 最終日に新しいエリアを開拓しようとした事も失敗だったのかも知れない。往復に費やした時間は大きく、モーニングバイトの好機を逃しているハズ。エンジン全開で上流に進み、3日間の釣行で反応が良かったクリークの入り口へ向かった。開始直後に私のマレオに45cmのバラマンディが喰ってきた。続いて、ケビンの操るタンゴダンサーに爆裂バイト。バラマンディではなくワニがバイトしたかと思うほど派手だった。さすがにトップウォーターに出るバラマンディは高活性。ボート前で繰り広げられるファイトはビデオに収めたくなるほど激しい。サイズは62cmとやや小振りだったが、胴回りの太い銀色のイイヤツだった。その後は続かず、すかさず次のクリーク入り口へ移動。1ヶ所に時間を掛けず、短い時合の中で活性の高い魚を拾い釣りするラン&ガン作戦にでた。

 次に到着したのは小さな流れ込み。ロングキャストが可能なポッパー イエローマジック+1で流れ込みの奥へキャストをしてテンポ良くポッピング。狙いどおりにガボッと出たが、その後は沈黙。この場は10分もしない内に見切りをつけ次へ移動。移動先ではアムニス1で2バイトとったがフッキングミス。ケビンがタンゴダンサーから交換したステーシーver2での1投目でキングサーモン(65cm)をキャッチ。後が続かないので、この場も早々に見切りをつけて次のクリークへ移動。この場所はイイ感じで流れがヨレているので期待したがノーバイト。なんか変だなと思っていたところ、私達の目の前に突然ワニがヌッと顔を出した。これにはさすがに驚いた。魚を食っているワニがいたら、そのポイントでは釣れないのはあたりまえ。すぐさまギブアップした。

〜 大型ペリカンの正体 〜


ケビン&テリー 4KB 午前9時をまわり、アタリがパタッと途絶えた。明らかに時合が終わった事を肌身にしみて感じるほど。その後もラン&ガン続けたが反応がないのでティータイム。ここでテリーが私に、神妙に告白する。「ノーマンリバーで釣れるのは1ヶ月で僅か6日間しかなく、私達は既に3日間を使ってしまった。残りの3日は次の潮周りなんだ・・・。」 オイオイ、それで今回はエサ釣りセットを持って来たのね。どうやら、遠征最終日も午後からはエサ釣りになりそうな雰囲気。

 ビスケットを食べながら対岸を見やると、岸際では大型のペリカン達が喧嘩をしながらエサを捕っている。それを見ていたケビンが、実際に目撃したペリカンの恐ろしい実態を話してくれた。彼は砂浜で御婦人が子犬を遊ばせているところを何気なく見ていたのだが、近くにいたペリカンが突然大きな口で子犬を咥え込んだのを目撃。御婦人は愛犬が飲み込まれたのを見て半狂乱になってペリカンに詰め寄ったが、大きな羽を広げてバサバサと飛び去ってしまったと言う。ウソのような本当の話。ペリカンは魚だけを食べているのではなく、小動物まで食べてしまう結構獰猛なヤツみたい。ペリカンはここに限らず、ケアンズほかアチコチの海岸沿いにいるのでビーチでの子犬の散歩は要注意だ。

 午前10時半から再スタート。強風が吹き始めボートコントロールが難しくなってきた。当然、キャストも極端に精度が落ちてくる。幸いこのノーマンリバーは全体的に岸際に変化が乏しく、ケアンズ近郊の河川のように延々とマングローブの根際のピンポイントを打ち抜くようなキャストを要求されない場所なので助かるが、たまにあるブッシュなどにピタッとルアーを打ち込められないと釣果が伸びないのは確かだ。不安定なボートの上で、小川の流れ込みを3人で集中爆撃するが無反応。上流へ向かってボートを進め次なるポイントへ移動する。海からの潮が上がって来たようで川の水が逆流しだし、クラゲがプカプカ漂い始めた。

〜 クロコダイルとエイの楽園 〜


トシ&バラ 4KB ド渋い状況の中、流れ込みエリアで、サイドステップを使い64cmのバラマンディをやっとの思いでキャッチ。「名前がサイドステップなので、サイズアップは出来ないのか!?」などと冗談を言いながらキャストを繰り返す。同じポイントでテリーがDDパニッシュを使い55cmをキャッチ。ケビンがステーシーver2で同サイズをバラした後に、太軸フックに交換しシンキングになったシャッドラップで45cmをキャッチした。ルアーに反応する魚がいる所といない所がハッキリしているため、反応がない場所はすぐさま見切って移動。

 クリーク内にボートを進めると、岸際のアチコチに大きなスリップ跡があった。勿論、これはクロコダイルが滑り降りた跡。このクリークはワニの棲家、クロコダイルの楽園なのである。更にボートを進めると、私達に感づいてズルズルっと水中へ滑り降りたワニが1頭いた。きっと水中には数多くのワニが潜んでいるハズ。食物連鎖の頂点にいるワニが沢山住んでいるという事は、下位に位置するエサ生物が豊富に生息しており生態系を維持しているという事を示している。しかし期待に反して、美味しそうなストラクチャーにルアーを打ち込んでも全く反応がない。小さなクリークにボートを乗り込んだので、プレツシャーで沈黙してしまった様子。粘るような場所ではなかったので、この場を撤退した。

お手上げ状態 4KB 猛毒クラゲが漂う川を更に上流へ向かって進みながら岸際を攻めるが無反応。これ以上、遡っても釣果は期待できそうもないのでUターン。ロングドライブでカニ籠を仕掛けてあるクリークまで戻った。クリーク内を静かに進む。岸際には大きなエイが集まり、水面に身を乗り出してヒレをパタパタやっている。エイは一心不乱に何かを食べている様子。試しにリーズルアーを近くにキャストしストレートリトリーブをすると、突然エイが反応しルアーに襲い掛かった。エイを掛けると後が大変。ルアーをロストする可能性も大きいので慌ててルアーを回収する。他のクリークではエイの姿を見ることはなかったが、ここはまさにエイ達の楽園。先程入ったクリークと同様、ここでも魚の反応はなかったが、ノーマンリバーのクリークはそれぞれに特徴があって魚が釣れなくても結構面白い。きっと何処かに巨大バラマンディが潜む場所もあったに違いない。

〜 カニ食って海へ 〜


テリー&ケビン 5KB 本流との合流点に戻り、カニ籠を引き上げる。先ずは近くにあった他人の籠2つをこっそり引き上げる。1つ目はカラ。2つ目はナマズが1匹。続いてテリーの籠から順番に引き上げる。最初の籠にはナマズとリリースサイズのマッドクラブ1匹。段々、入っている獲物が増えてきたので期待したのだが、残りの4つを引き上げて、エスチュアリーコッド1匹とクラゲが入っていたのみ。私の名前が書いてあったカニ籠は、水位が上がってフロートが水中に沈んで行方不明。回収できずに放置する事になった。釣りの釣果がイマイチの中、せめてカニ籠には「マッドクラブがどっさり」といきたかったが、7籠引き上げて獲物はゼロ。こちらも不発に終わった。

 午後1時半、ハエの猛攻を避けるため本流に停泊し、パラソルを立てて遅めの昼食。今日の昼食は昨晩ボイルしたマッドクラブのみ。一晩寝かせたカニも結構美味しく、無心にしゃぶりつく。じっくり味わいたかったが、ゆっくりしているとハエ達が群がって来るので落ち着かなかったのが少し残念。

投網 4KB 午後の部はやはり海へ出て、エサ釣りをする事になった。先ずはエサの確保。クリークに入りテリーが投網を打つ。網の中に入るのは8〜10cmの銀色に輝く小魚がメイン、この他にはフグや小エビ。小エビはわさび醤油でそのまま食べたり、かき揚げにしたら美味しそうなヤツ。ボラも沢山入るが良く見ると3種類あり、レギュラーマレットとポップアイマレット、そして豪州人がシティーと呼んでいるボラがいた。エサを十分確保してから海に向かう。流れのある場所でアンカーを下ろし、タックルの準備をする。魚を短冊型にさばいていると、頭上には海鳥達が集まってきた。試しに魚を放り投げると鳥達は上手にフライングキャッチ。テリーは何を思ったか、左手に魚の切り身を持ち頭上に掲げ、右手でランディングネットを構える。切り身に引かれて近づいてきた鳥を捕まえようとしているのだ。「そんな簡単に出来るわけないでしょ」と冷ややかに見ていると、ものの数分でネットの中で鳥が暴れていた。直ぐに鳥をネットから出して逃がすと、懲りずに頭上を飛びエサをねだりに来る。

〜 遠征最後を飾る魚は 〜


エイ 6KB 切り身を大きなフックに短冊掛けして軽くキャストしてアタリを待つ。10分程でテリーの竿に反応し、40cmのスチールバックをキャッチ。続いてケビンの竿にキングサーモンが掛かった。次は私の番かと思いきや、テリーの竿が大きくしなる。魚は良型のようで直ぐには上がって来ない。彼は私に竿を手渡し、「魚の引きを楽しめ」と言う。他人が掛けた魚を釣り上げるのは余り楽しくないのだが、こちらの竿には何の反応もないため譲り受けた。相手はバラマンディではなさそうだが、かなりのファイター。何度もリールからラインを引き出し、ロッドがしなる。徐々に間合いを詰めて引き寄せた魚はクイーンフィッシュ。ケビンがランディングしてくれた魚のサイズは60cmだった。

 続いてケビンがブルーサーモン(45cm)をキャッチ。「エサ釣りってのはホントに簡単に釣れるなぁ」と感心していると、私の竿がいきなり引き込まれた。派手なファイトは一切なく、ただ重いだけ。大きなゴミか海草でも引っ掛けたかと思うぐらい重々しい。ポンピングで徐々に引き寄せる。テリーとケビンの顔を伺うと、彼らは既に魚の正体が判っているようでこちらを見て笑っている。船縁に浮いてきたのは小さな座布団くらいのエイ。ヒレをパタパタやって、尾をムチのように振るので恐ろしいのだがフックを口から外してリリース。その後は、ワンチャンスもなく午後4時に納竿。遠征最後を飾る魚は巨大バラマンディではなく、エサ釣りでエイを釣るとは・・・。なんとなく尻すぼみのような感じだったが、これで4日間の釣行が終わった。

Terry's message
Superstingray machine , please catch salmon or grunter next time !!

4日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

KEVIN

バラマンディ

2

2

2

キングサーモン



2

スチールバック


2


クイーンフィッシュ

1



ブルーサーモン


1

1

エイ

1





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