バラマンディ・フィッシング]\
銀色に輝く母船ピクー

ケアンズ国内線ロビー 5KB
アラクンに向けて出発!!


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'12/9遠征


'12/9/14(日)

〜 雲の上での焼きソバ 〜


機内食 6KB 前夜は、アイマスクと耳栓を付け、乾いた空気で喉を痛めないようにマスクまで装着し午後11時に就寝。一寝入りした午前3時前に朝食のサービスが始まった。寝る直前に食べた晩御飯がまだ胃袋の中に残っている気もするのだが、いつ何が起こるか判らないので出される物は食べておくことにする。メニューの選択肢は「オムレツ」か「ポーク焼きソバ」。ここでは迷うことなく、「ポーク焼きソバ」をチョイスした。日本から遥かに離れた雲の上で、焼きソバを食べるなんて面白そう・・・そんな考えをうっかり抱いたのが失敗の原因だった。

ケアンズ出迎えロビー 6KB アルミホイルのフタを開け、先ずは豚肉を一口。続いて麺を食べるためフォークですくい上げようとしたが、十分ほぐれておらず食べにくいったらありゃしない。しかも麺は、ネチョネチョで油っこいだけ。誰もがイメージするであろう焼きソバとは、全く別物の「ポーク焼きソバ」だった。数口食べてアップルジュースで胃の中に流し込み、朝食を終わりにした。前回の遠征でNGだったビビンバに続き、このメニューも二度と頼まないことにしようと心に決める。

 食後はタイミングを見計らってトイレで用を済ませ、直ぐに機内から出られるように身支度を整える。着陸態勢をとり高度を徐々に下げていくと、耳の奥がキンキンに痛くなってきた。気圧変化に対応できるお値段の高い耳栓を使っていたが、その効果には疑問符が付く。おまけに離陸時と同様、気圧の変化でまたしても赤ちゃん達が大合唱となった。

スカイトランス 5KB 時差の関係で時計を1時間進める。ケアンズ空港の滑走路に降りたのが、現地時間の午前5時15分過ぎ。出発時間が遅れたにもかかわらず、予定よりも早く到着したので少し驚いた。シートベルトのサインが消えたと同時に立ち上がり、急いで荷物を携えて通路に並び、エコノミークラスで4番目に機外へと出る。アラクンに行くためには国内線で乗り継ぎをするのだが、空港施設は国際線の施設とは少し離れた場所にある。しかも乗り継ぎ時間の余裕がないため、入国審査や税関で長い列に付いていたのでは間に合わない。

 足早に通路を抜け、まだガラ空きの入国審査へ。飛行機を降りるのが遅れると、まずここで長時間待たされることになる。早朝のため、入国審査官の人数がとても少なく、中々順番が来ないので毎回結構イライラするのである。入国審査自体は、パスポートを出すだけなのでほぼスルーパス。続いて預け荷物のスーツケースをピックアップした後に、税関へと急ぐ。ここでは、「渡航目的は?」「釣竿を海で使ったか?」などアレコレと聞かれたが、つたない英語で切り抜ける。出迎えロビーに出てほっと一息ついて時計を見ると、午前6時前。着陸後、過去最短時間でケアンズの地に降り立つことができた。

〜 アラクンへの航空アクセス 〜


スカイトランス・フライトアテンダント 5KB 今回の遠征でお世話になるガイドのテリーとの待ち合わせは午前6時。指定時刻はとう過ぎていても一向に姿を見せないので施設の外に出て、白々と夜が空けつつある景色をのんびりと眺める。暫くすると見覚えのある車が送迎レーンに滑り込んできた。車から降りてきたテリーと挨拶もソコソコに荷物一式を積み込み、マリアさんの運転で国内線の施設に向う。30分程の遅刻だったが、ここに来るまでに夫婦2人ですったもんだしていたようだ。空港施設内の道路をぐるんと回って、国内線施設のメイン玄関付近に車を乗り入れる。入り口で荷物運搬カートを3ドルで借りて荷物を運ぶ。私とテリーの釣具だけでなく、クーラーに詰め込んだ食料品やら母船ピクーの修理部品などでカートは山盛り状態。

朝食サービス 6KB 午前6時40分、アラクンに行く国内線スカイトランスのカウンターでチェックイン。二人の合計は63.2kg。預け荷物のリミットを大幅にオーバーしているため、追加料金を払う。1kgあたり500円程追加徴収されるハズなので、結構まとまったお金を払うことになった。離陸までは1時間程あるので売店をのぞいた後は、ロビーでくつろぎながらテリーから最近の釣果やらアラクンの状況などについて聞いてみる。昨年、手術した膝は大分良くなったらしいが、完治とまではいかないらしい。やはり長年の無理がたたっているようだった。今回、母船ピクーで私達をサポートしてくれるのは、アボリジニとフランス人の混血であるティムという若手らしい。現在、テリーの弟子となって操船やバラマンディの釣り方、ガイドのテクニックを教え込んでいる最中なのだ。

 因みに、アラクンツアーの最少人数は4人。確か以前は6人だったが、人数を減らしたようだ。休みが長くてアウトドアでの遊び方を知っている豪州人でも6人のメンツを一週間程度揃えるのは難しいのではないか。もちろん、私のような一人客は明らかに運用コストに見合わないので、キッパリと断られるのだが、アラクンでのトップガイドとなったテリーの取り計らいで特別待遇となっているらしい。日本からアラクンに乗り入れる際、ケアンズとアラクン間のアクセスが課題となる。旅行日程が悪いと翌日の便でアラクンに飛ぶことになるのだが、グループ遠征なら飛行機をチャーターするという方法もある。ケアンズ市内でのホテルの宿泊代やら食事代、タクシー代や遊興費などを考えると、少し余分にお金を出してチャーター機でアラクンに飛んでしまった方が釣りを満喫できるだろう。

〜 スカイトランスのサービス 〜


荷物チェック 6KB 午前7時半にスカイトランスへ乗る。前回、頭上の棚で頭を2度もぶつけたことを覚えていたので十分注意して席に座る。白人や私のような外国人は前方に席が用意される。ぐるりと機内を見回すと客は10人程度。私達を除くと全員がアボリジニだった。出発予定時間になると双発のプロペラエンジンがうなり、機体を激しく振動させながら7時45分に離陸した。

 予想どおりフライトアテンダントは、とてもにこやかな美人だった。前回も感じたが、ジェットスターに比べ明らかに容姿端麗な人が揃っている様子。隣に座るテリーにそのことを伝えると国際線の業務はハードなため、モデルさんのような華奢な体ではもたないからだろうとのこと。国際線には骨太のガッチリした頼りがいのある女性の方が、トラブルにも対応できて適任なのかもしれない。

アラクンビーチ 5KB 水平飛行になって、少し経つと朝食が支給された。パン、シリアルとミルク、フルーツと水、紅茶またはコーヒー。果物はパッケージに入ったスイカとイチゴ、パッションフルーツ。見た目は色鮮やかだが、日本の果物に比べると味は薄くて甘くない。スカイトランスの朝食は、食後にビスケットも出たりして満足度は高い。フライトアテンダントから手渡されたケアンズの新聞や前座席ポケットに置かれているパンフレットなどをパラパラと見ていると、眼下にアーチャーリバーが見えてきた。半島を横断して9時20分にアラクンの茶色かかった滑走路に無事着陸。1時間半程で未開の地にひとっ飛びできるなんて凄い事。空港を降りて車で数分のところにバラマンディなどがウハウハいるのだ。

 係員に誘導されながら、バス停を少し大きくした程度の空港施設内に入る。ここで暫く、荷物が機体から下ろされるのを待つ。ここで荷物の取り扱われ方を見ていれば良く判るのだが、飛行機の荷室から引きずり出されたり、放り投げたり、台車に無造作に詰まれたりされている。預け荷物は、手荒く扱われても大丈夫なように梱包しておく必要がある。飛行機から運び出されて手元に来るまでの間に、警察官の荷物チェックがある。彼らは、禁止されているアルコールが入っていないかスーツケースをあけて丹念にチェックする。

〜 水先案内人ティムの登場 〜


テリー&ティム 5KB空港で出迎えてくれたのが、母船管理兼料理人兼案内人、痩せてひょろりと背が高いティム。しきりに股間回りをポリポリ掻いているのがちょっと怪しげ。「彼と握手をするのは止めよう」と心に決める(笑)。彼が運転するボロいダブルキャブに乗り込んで、誇りっぽい町の中を突っ切り海岸へ出る。茶色いボーキサイトの粒が一面に広がる砂浜に車を乗り入れ波打ち際に停車。係留してあったボートに荷物を積み込んで、沖に待つ母船ピクーに向かう。河口域に停泊し、銀色に輝く母船ピクーが遠征期間中の生活場所となるのだ。

ピクー 4KB直ぐに釣りに出撃する身支度を整え、タックルの準備に取り掛かる。シマノ スコーピオンBSR1603FコンクエストDC250でラインはAMNESIA30LBメガバス トマホークF4-59TアンタレスDC7、ラインはファイヤーライン25LB、リーダーはバリバスの50LB。スピニングはテリーから借りたユナイテッドロッドUR66Mステラ3000をセット。ラインはファイヤーライン18LBバリバス30LBを先端のみダブルラインにして組み込んだ。

 昼飯は軽くサンドウィッチで済ませ、トシ、テリー、ティムの3人で12時20分に出撃した。先ずはピクーが停泊している場所のすぐ近く、マングローブ林の周辺で小手調べ。出船後10分も経たないうち、開始僅か数投目で小振りだがバラマンディをロングAでキャッチした。バラマンディは不思議な魚で、ちゃんと狙ってさえいれば釣れる時には簡単に釣れるのである。そして、ここからウィードパッチ狙いで入れ食いモードに突入。3投で3匹(42〜50cm)を釣り上げた。



〜 中国製ルアーJAZ大活躍 〜


バラマンディ 5KB船尾で竿を振り始めたテリーが、中国製ルアーのジャズを使って2連発。このルアーは、ケアンズのハンドクラフト リーズルアーを模したプラスチックのルアー。消耗の激しいバラマンディ釣りで、「安くて丈夫、良く釣れるルアーが欲しい」との要望に答えて作られたルアーなのである。その存在は、商品テスト段階からテリーの友人レス・マーシュのブログで見ていたので知っていたが、その泳ぎっぷりと威力は知らなかった。サイズは14cm。重心移動なんて装着されていないルアーなので遠投は難しいが、トウッチやジークには良く反応し大きく水を動かす。

ティム&テリー 5KB シャローエリアで若いバラマンディが群れになってクルージングしている様子がサングラスを通すと見える。ティムがジャズを使って50cm弱を1匹キャッチした。私はロングAで1匹追加した後、ジャズが調子良さそうなので借りて試してみる。使い始めてすぐにバラをバラして、46cmをキャッチした。使い心地は、ロングAよりもラパラハスキーに似ている感じだ。

 潮回りの良い岬の先端付近、ティムはマングローブジャック(MJ)をばらした後、バラマディをキャッチ。続いて65cmのバラクーダを相次いで釣り上げた。これを横目にサイドステップを投げるが、ワンバイトあったのみ。あきらかにティムが使う中国製ルアーの方が反応は良い。テリーとティムがバタバタと50cm前後のバラマンディを釣るので、再び借り物のジャズを使い始めて53cmをキャッチした。作りはいかにも安っぽいルアーなのだが、釣果はまったく問題なし。バラマンディ狙いで使えるルアーとして定番商品になりそうな感じのルアーだった。

〜 梅干パワー炸裂 〜


テリー&クイーンフィッシュ 4KB 午後3時を過ぎ強風が吹いてきた。水面は波打ち、ボートが安定しない。魚の反応が鈍り、テンションも下がってきたので乾燥梅干を食べる。自分一人食べているのは申し訳ないので、テリーとティムにもお裾分け。テリーは口に含んだ直後から、むせながら悶絶している。一方、ティムは梅干がお気に入り。どうやらこちらでも購入できるらしく、時々食べているらしい。梅干を食べてから彼は調子が上がり、45cm前後のMJ、クイーンフィッシュを連発。「梅干パワーだ」と言いながら張り切ってキャストをしている。

 強風を避けつつ、日陰のシャローエリアで捕食体勢にあるバラマンディを狙い撃ちする。サイズは小さくても数を釣るとナイロンの50LBリーダーは直ぐにボロボロに。しかもストラクチャー周辺を探るため消耗が激しい。ナイロンは耐磨耗性に欠けるため、次回はリーダーをフロロカーボンに変えるとしよう。

 午後5時、母船ピクーが停泊している河口域に戻りながら、魚を探してアチコチをチェック。とりあえず初日は様子見って感じで、時折トローリングをやったりする。残念ながらトローリングには反応しないので、再びキャスティングゲームに戻し、マングローブの根際でアスリートF11を試したり、広がるシャローエリアではスキッターポップやシリコンルアーのレアまで投入に様子を伺ったが無反応な状況が続く。

夕食 5KB 強風が打ちつける岬周りで、ティムがジャズで50cmUPをキャッチ。私のジャズにもバイト。派手にエラ洗いをしてルアーを吹き飛ばす。久しぶりのバイトだったので、体が激しく反応してしまい、つい大合わせになってしまった。これを見ていたテリーとティムは、「日本までルアーがんでったぞ」と大笑い。確かに、そんな大合わせをしなくてもフッキングは可能なのだが、捕食音が大きかったので力が入ってしまった。

 その後、幾つかの岬をチェックして、タイドミノーSRでバイトを取って納竿。午後6時にピクーに帰還した。まずはベットルームに放り投げてあった荷物を整理し、シャワーを浴びてスッキリ。紅茶をすすりながら、クッキーとサラミの輪切りをついばんで晩御飯が出来上がるまで待つ。初日の晩は、ティムが料理に掛ける時間がなかったためトースト&エッグ、ソーセージで簡単に済ませた。

1日目の釣果結果

TOSHI

TIM

TERRY

バラマンディ

7

4

5

バラクーダ


1


マングローブジャック

1

3


クイーンフィッシュ


1

1



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