バラマンディ・フィッシング]]V
久しぶりのタリーリバー

タリリバー 11KB
タリーリバーの一級ポイント、狙いは倒木だ

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'16/8遠征



'16/8/11(木)
〜 その後のアラクン 〜


アラクン母船ピクー 9KB 昨夜、テリーから聞いたバラマンディ天国 アラクンの様子を書き留めておく。アボリジニの居留地で、一般人が入れないアラクンウエイパから船で160km以上、海岸線を南下する方法や、ケアンズから81号線を延々と陸路で北上する方法があるが、現実的にはケアンズ空港から国内線でアラクンまで飛ぶのが圧倒的に楽で早いだろう。アラクンには観光客向けの宿泊施設はなく、唯一宿泊出来るのは洋上に浮かぶ船の中。ツアー中、病気や大怪我をした時には、飛行機でケアンズへ飛ぶことになるような不便な場所だ。

アラクン・バラマンディ 8KB かつて私が日本人初の釣り客としてアラクンを訪れ、何日間も釣りをしながら寝泊りした母船ピクーは廃船となり、新造船に変わっている。料金は一気に値上がり、1日1,000A$というハイプライス。基本は4名のツアーで6〜7日間貸切。日本からケアンズを経由してアラクンまでの往復飛行機代が加わるため、これまで以上に時間とお金がある人向けの夢の遠征ツアーとなってしまった。現在、テリーがボートキャプテンを担っているため、彼を通じれば若干価格はお安くなるのだろうが、豪州人を含め庶民が気軽に行ける場所ではないことは確かであった。

 このような理由で、釣り人がほとんどおらず、全くと言って良いほど魚はスレていない場所なので、以前と同じく大漁間違いなし。海水域から淡水域までポイントは広大で変化に富んでおり、魚種が多いため、様々な釣りのスタイルが楽しめるのだ。一年中、魚は釣れるが、バラマンディをメインに遠征を企画するなら、時期はズバリ 5月から6月。満月や新月の前がベストなタイミングだろう。ケアンズ近郊の河川で何日間も苦戦しているよりは、今からでもアラクンまで飛んで、嫌になる程、魚を釣りまくった方が100倍精神衛生上良いのではないかと真面目に考えてしまう。

〜 ついにガイド引退決定 〜


テリー 6KB 午前4時過ぎに起床。まだ暗い内から鳥が鳴くので目が覚めてしまった。さすがにこの時間からガタガタ音を立てる訳にはいかないので、テレビを横目で見ながら静かに釣行の準備をする。昨夜は夜中にシエナが泣き叫んでいたり、体が冷えてトイレに行ったりして熟睡した感じはないのだが、睡眠時間は確保出来ているだろう。眠りが浅いのはやはり年齢のせいか・・・。因みにテレビではバットマンやサンダーバードをやっているのだが、「子供向けなのに、こんなに早い時間から?」と不思議に思ってしまう。

ケアンズの朝 4KB いつもどおりにシリアルの朝食を食べ、テリーと今日の行き先を検討する。夜中に強い雨がまとまって降り、デントリーリバージョンソンリバーのコンディションは悪い様子。なからば、昔懐かしのバレッツラグーンタリーリバーに行こうという話にまとまった。よろしくないのは釣り場の状況だけでなく、テリーの健康状態。時折、咳き込んだりして、吸入器を使って薬を服用してる。まだ62歳だが、なんだか随分と歳を重ねてしまった感じがする・・・なんて他人の事をとやかく言っているが、自分も同じだけ歳が増えており、すっかりオッサンになってしまったのである。

 ついにテリーはガイド業を引退することを決め、事業を34歳の若手、ウィル・プリチャードに譲ると言う。引退後は家を作ったり、古いトラックのレストアをしたりと悠々自適に過ごすとのこと。過去にお世話になったケアンズのガイド達も、それぞれの道を進んでいるらしい。キールンは、今やガーデン業を営み、グルーパーは日本人女性と結婚して子供を授かっている。レスはパートナーのデビとニュージーランドに移住して、釣り三昧の日々を過ごしている。ケアンズ近郊の河川でまともなガイド業が出来るのは、青柳さんと、ウィル・プリチャードの2人ぐらいしかいない。海のエサ釣りガイドは6人いるが、長くガイド業を続ける人は極限られているようだ。続かない理由は個々にあるのだろうが、長距離ドライブにガソリンの高騰、拘束時間が長い上に、わがままな客に魚を釣らせなければならないストレスもあり、傍から見るよりもハードジョブだからだろう。因みに海釣りのガイド料金は、ついに一日900A$にも跳ね上がり、料金UPに伴い客も減っているらしい。

〜 イニスフェイルからタリーへ 〜


タリ看板 8KB 午前6時20分、出発。周囲は霧に包まれている。ケアンズ市街から南下するに従い、霧は更に濃くなりヘッドライトの点灯が必要となった。ケアンズでは4月〜5月の秋に霧が出るが、この時期の霧は珍しいとのこと。午前7時半、競馬で有名なイニスフェイルに到着。ガソリンスタンドに立ち寄って燃料を補給する。周辺のバナナ園ではセスナ機が何度も行ったり来たりして薬剤散布をしている。この薬剤散布は、晴れていれば影響は少ないが、雨が降ると農薬が河川に流れ込むので魚達が一気に沈黙してしまう。テリーは「セスナ機が毒を撒いている」と嘆く。

サトウキビ工場 6KB 午前8時、ケアンズから凡そ180km程走ってタリーの小さな街に到着。サトウキビ工場がフル稼働しておりエントツから白煙を吐いている。以前はサトウキビから砂糖を作るだけだったが、今では、サトウキビの搾りかすを利用して発電もしているようで、再生可能エネルギー事業にも取り組んでいる。バビンダの工場は閉鎖されてしまったが、広大なサトウキビ畑は残っているので工場の統廃合がされているのだろう。

 ワーキングホリディをする若者達には、タリーはお金が稼げるバナナファームが沢山ある街として知られている。過酷な労働条件下、英語が話せない日本人はトラブルにあいやすいとも聞く。

 タリーリバーの河川敷に到着。茶色い砂浜が広がるこの場所でボートを下ろせるのだが、2006年2月の遠征2007年2月の遠征では、フカフカの砂にタイヤをとられて脱出するのに大苦労した記憶がある。ボートランプとして整備されていない砂浜でボートを下ろそうと考える理由は、スーティーグランター等が狙える淡水域のポイントに近いから。平坦地を流れる近隣の河川は、何処も大きく蛇行している。整備されたボートランプのある河口エリアまで行くと、上流まで上がるために時間と燃料を随分ロスするからだ。

〜 久しぶりのタリーリバー 〜


タリリバー 6KB 砂浜には轍が何本か残っていたが、明らかに車がスタックした形跡もある。水位が下がっているため、水辺までの距離が離れており、スタックする可能性が大きい。特に、ボートを下ろす時よりも引き上げる時が危険。あっと言う間にタイヤが半分砂地に潜り、脱出困難となるだろう。周囲を見渡し、水辺まで行くルートを検討したが、ここでボートを下ろすのは危険と判断した。

テリリバー河口域 5KB 車を走らせ十分整備されていない小さなボートランプに到着。ここは、ドロドロで滑りやすい上に、サンドフライがウヨウヨいる。目の前にチラチラと小さな虫が飛んでいたら、それはもうサンドフライの攻撃を受けている真っ最中。長袖、長ズボンに手袋、靴を履いて、ディートがたっぷり入った虫除けスプレーを使っていても刺されてしまう。しかも、刺された瞬間は、全く何も感じないのでとても厄介なヤツだ。

 いつもは安全面からボートを水面に浮かべてから乗り込むのだが、今回は、事前に私がボートに乗った状態でランチング。サンドフライが物凄く多いため、スピーディーにここから離脱する。先ずは河口エリアまで下って、デプスレス75Sでマゴチハウス狙い。何処が狙うべきポイントか判らないくらい全体がシャローエリアなので、船の進行方向斜め前に向けてキャストし、リトリーブする事を繰り返す。

タリリバ岸際 10KB 河口の先、前方に見えるのは、デカバラが住んでいるヒンチンブルック島だ。ケアンズから比較的行きやすくてデカバラが釣れるビッグアイランド。かつて3回釣行したが、やり切った感が味わえていないので、いつかまたチャレンジしたいと思っている。島への玄関口、ケアンズから200km弱の所に位置する小さな街カードウェルも、リゾート地として開発・分譲され随分様変わりしているハズだ。

 河口エリアでは、ガイドが狙えと指し示す場所には必ず魚はいる。ボートが進むと土煙が巻き上がるので、確かにコチはいるのだがルアーには反応しない。マゴチ狙いを諦めて少し上流へ移動し、倒木周りに潜むマングローブジャックを狙ってみる。使うルアーはサイレントアサシン99F。このルアーはデプスレスと同様、扱いやすくて良く釣れる。魚の活性が低くて釣れない時にも、使い続けられる良いルアーだ。水温は21℃。やはりこの水温では低過ぎるようだ。「夏だったら、マングローブジャックが湧いて出るのに」とテリーは残念がる。

〜 やっぱりシャッドラップ 〜


トシ&ターポン 10KB ラン科植物が寄生しているのか、植物そのものなのか判らないが、奇妙なスタイルをした樹木が岸際に群生している。オーバーハングしている場所では、上から落ちてくる虫や果実を食べるため魚が定位しているので、水際だけでなく頭上も確認しながら岸際をきっちりと狙ってゆく。しかし、全く魚の姿を確認できないため、上流に向ってボートを走らせる。暫く走ってボートを下ろそうかと検討した砂浜を通過。ここから更に上流へと進み、水中に倒木が沈んでいるエリアに到着した。

テリー&スーティーグランター 9KB ルアーをシャッドラップSR7に交換し、倒木周りを探っているとターポンが相次いでヒット。30cmクラスを立て続けにキャッチした。ターポンは生臭いだけでなく、デッキに上げるとウンコをブリブリと垂れ流しながら跳ね回るので要注意。釣ったら速やかにリリースする方が良いだろう。

 ターポンは群れで行動し、小さなベイト等を食っている。チャンス到来とばかりに、テリーも同じルアーを使うのだが、彼のルアーには反応しない。彼は赤色をしたクロータッドを使っていたが、私は金黒。ターポンにはベイトの色に似たシルバー系のカラーが効くのだが、今日は金黒に良く反応し、次から次へとアタックがあった。

トシ&スーティーグランター 12KB ボート走行中、テリーが愛用のペンチをロストするハプニングがあったりする中、いつの間にか淡水域に入った。水温は1℃下がって20℃に。流れの強いシャローエリアで川底に沈む倒木周りを攻めていると、20cm程のスーティーグランターが釣れ出した。ヒットルアーはシャッドラップSR5。バックシートでテリーがテンポ良く釣るのでカラーをチェックすると赤色クロータッドだった。私の竿先にぶら下がっているのは、シルバー系の代表色シャッドカラー。全く反応しないので悔しい思いをしていると、ガツンと来た。テリーが釣っていたサイズとは明らかに違う引きにドキドキしながらファイトを楽しむ。やっぱりシャッドラップは良い仕事をする。実績に裏付けられたルアーは、タフな時ほどその威力を発揮するのである。

 魚をボート際まで引き寄せてゴボウ抜き。デッキで暴れる色黒のスーティーグランターはとても大きく見えたのだが、サイズを測ると案外小さくて35cm。これまで出番がなかったオーシャングリップOG2920HDでガッチリと掴んで記念撮影をした。この魚は、これまで見ていた個体と違い、胸鰭や尾鰭が大きく、背中が盛り上がっておりとても筋肉質な体をしていた。生き延びれば、もっと大きくなるに違いない。

〜 未だバラが釣れず 〜


ティータイム 10KB 「魚の活性が低いのは、低水温と農薬の影響だ」とテリーは言う。厳しい状況の中でも釣れる魚はおり、一か所に固まってる感じ。プラス思考で考えれば、魚が集まっている場所を見つけられれば、入れ食いが楽しめるハズだ。魚が集まっている所・・・ハニーポットを見つけられるかは、ガイドの腕と経験が物を言う。私は彼の案内を信じて、諦めずに淡々とキャストを続けるのみだ。

バラマンディ&シャッドラップSR5 7KB 午前11時に木陰でティータイム。水温は20℃のままだが、テリーは午後になれば水温が上がり、魚の活性が高まると予想している。彼は甘い菓子パンを頬張りながら、私の持参したルアーボックスを覗き込み使えそうなルアーを物色しているが、結局、私のためにチョイスしてくれたルアーは、シャッドラップだった(笑)。

 20分程、休憩を取って再び岸際に横たわる倒木をメインに探っていく。いつもなら確実に魚が出そうな倒木やブッシュのピンポイントにルアーが入っても反応なし。川底に沢山の倒木が沈むエリアに入り、少し雰囲気が変わったところでテリーのシャッドラップSR5にヒット。引き具合がスーティーグランターと違っていたので、見守っていると釣れたのはメッキ(ビッグアイ)だった。

テリー&バラマンディ 8KB 彼のルアーを見ると、普段使わない黄色いHS(ホットスチール)。「珍しいカラーを使ってるねー」などと言っている最中に、またしても彼のルアーにヒット。今度は大本命のバラマンディだった。サイズは42cmと小振りだったが、バラマンディは大きくても小さくてもバラマンディなのである。暫くして再び彼がバラマンディをヒットさせた。小さいながらも元気良くファイトしている。ヒットルアーはSR8金黒カラー。サイズは先に釣ったのと全く同じ42cm。きっと兄弟に違いない。

 一方、私は障害物回避性能の高いクレイジークレイドルを投げまくっていたのだが、ワンバイトもなかった。慌ててシャッドラップSR5に交換したのだが、明らかにタイミングを逃したようだった。ここで今回の遠征では5日目を迎えたにも関わらず、バラマンディをこの手で釣っていなかった事に何となく気がついた。そこで、釣果を記録している手帳を広げ、日々の釣果をチェックしあらためて唖然とした。5日間も竿を振って未だバラが釣れず・・・バラマンディ釣りは難しいのである。

〜 怒涛の入れ食い 〜


倒木エリア 10KB バラマンディ2匹が立て続けに上がったので、鼻息荒くシャッドラップSR5を投げまくる。私が使うカラーは銀色のシャッドカラーで、多分、店頭に並んでから30年以上も経っている相当古いフィンランド製のヤツ。オーバーハング下を攻めていると、ガツンときたが、バラマンディではないことは直ぐに判った。私のお相手は20cmのスーティーグランター。太軸フックを装着してサスペンド状態になっていたルアーを、テリーのアドバイスでリアフックを#10から#12に小さくしてフローティングに変えたら釣れ出した感じだ。

 リリース直後に、またしても同サイズのスーティーグランターをキャッチ。急に魚が釣れ出したが、腹が減っては戦が出来ない。午後1時にランチタイムになった。いつも通りのお手軽サンドウィッチを各自作って食べた後は、テリーからスピニングタックル使用時でもトラブルが少ないラインシステムの組み方を学ぶ。

テリー&スーティー40cm 10KB 30分程休憩をした後、キャストを再開する。目の前はスーティーグランターが集まっているポイントなので、直ぐに反応があった。開始早々、テリーがバラした後、私が2匹を連続キャッチ。続いて、テリーがスーティーグランターとジャングルパーチを釣り上げている間に、私がターポンをキャッチした。上流に少しずつボートを進めながらキャストを重ねる。テリーが小さなスーティーグランターを2匹、ターポン(35cm)を1匹追加した。怒涛の入れ食いを楽しめたこのエリアの水温は22℃。やはり午後になって水温が上昇し、魚達の活性が上がって来た様子。

 ツバメ達が巣を沢山ある橋をくぐり、鉄道橋も超えた所まで上がってUターン。所々に浅瀬があるため、前方に注意しながら河川の流れにボートをまかせて下ってゆく。狙いどころは川底に沈んでいる倒木と、瀬の下流側で少し深くなっている所。そして、オーバーハング下だ。オーバーハング下の攻め方は、無理して精度の低いキャストするより、上流側のオープンエリアにルアーを打ち込み、流れに合わせて水面上に張り出している枝葉の下を通す方法が最もトラブルが少ないのでお勧めだ。


〜 やっと出たバラマンディ 〜


バラマンディ 10KB ここまで上がって来る時、魚がいた場所をチェックしており、下る時は釣れた場所を丁寧に探る。午後3時、テリーが40cmあるスーティーグランターをシャッドラップSR5でキャッチ。少しして私のSR5にもヒット。魚はターポンだったが、引き寄せてくる途中でフックオフ。ターポンは群れているので、すかさずキャストをするとガツンとヒット。狙い通りにヒットはしたが、相手は明らかにターポンではなかった。力強いファイトに胸が踊る。ボート際に浮き上がった魚はバラマンディ(42cm)だった。

ターポン 9KB この1匹は、小躍りするほど嬉しかった。今回の遠征では、バラマンディを釣り上げるために、5日間も費やしてしまった。トッププロガイドを雇っても、この有様なのだがバラマンディ釣りは本当に難しいのである。忘れていたが、アボリジニィ達は"神の魚"と崇めている魚であり、簡単に釣ってはいけないのである。サイズが小さいので、写真には少しでも大きく写るようにと、両腕を一杯に伸ばしてカメラの前でポーズをとった。

 更なる追加を求めてキャストを繰り返す。オーバーハング、倒木、瀬の落ち込み・・・ルアーを投げまくっていると、再びターポンがヒット。今日掛けたターポンの中では最大クラスなので慎重にやり取りをする。シャッドラップSR5を丸飲みしていたこの魚は40cmだった。

バラマンディ 9KB ターポンをリリースして間もなく、バラマンディがヒット。ルアーを吸い込んで反転するシーンが偏光サングラスを通して丸見えだったのだが痛恨のフッキングミス。周囲には他の個体もいるハズなので、2人でルアーを投げまくると、私の竿が激しく曲がった。先にバラした魚が大きかったため、ルアーをSR5からSR8にサイズアップしたのが功を奏したのかもしれない。絶対に逃したくなかったので、慎重に引き寄せテリーにハンドランディングしてもらう。サイズは57cm。やっと釣った魚が、背っぱり型のバラマンディっぽい体つきになった。

 「ワンモア フィッ〜シュ」とテリーに声を掛けられてキャストを再開。するといきなりガツンときた。バラマンディの活性が上がっているようで、立て続けのヒット。しかも良型で竿を持っていかれそうになり、往年の名竿バンタムスコーピオンBSR1603Fがブチ曲がるほど。バックシートから「イージ〜、イージ〜、リラッ〜クス」と声を掛けられるのだが、私には全く余裕がない。少しして魚が反転した際にフックオフ・・・。テリーからは、「トシはいつもデカイ魚をバラしている」と言われ思いっ切り凹む。確かにその通り。サイズは70cm近かったのだろうが、この手にすることは出来なかった。

〜 タイプUとイエロータイプ 〜


スーティーグランターイエロータイプ 8KB "バラマンディはターポンに付いている"・・・これは過去の釣行から私が得た格言。ターポンがいる所では、バラマンディが釣れる事が多いのだ。実際のところは、ターポンは群れで大きく移動する魚なので、ストラクチャーに潜んでいるバラマンディが群れが近付いた時に活性が上がるのだろう。バラマンディを逃したポイントに定位し、暫くキャストを重ねたがターポンは消えうせ、バラマンディの反応もなくなってしまった。

 午後4時を過ぎ、残り時間が短くなってきた。下りながらキャストを続けているとスーティーグランターが反応するエリアに入った。シャッドラップSR5でスーティーグランターのタイプU、赤目のスクロータムグランターをキャッチ。続いてテリーや体全体が黄色いイエロータイプとスーテイーグランターをキャッチした。イエロータイプは、とても珍しい個体でテリーも写真に撮るほどの魚だ。

タリーリバーボートランプ 10KB もっと釣りを楽しみたかったが、午後4時15分でタイムアウト。タリーリバーは全体的に水深が浅く、瀬があったり、アチコチに倒木が沈んでいるため、暗くなってからのボート移動はとても危険。水位が下がるとなおさら危険度が増すため、早めにボートランプまで戻る必要がある。私は船首に移動して、ボート姿勢を出来るだけ水平に近づけると共に、前方を確認しながらテリーが水中に沈む障害物を見逃さないようチェックしてゆく。

 45分程費やしてボートランプに戻ってきたが、1組のカップルがボートを陸揚げする最中だった。見るからに不慣れな感じでやっており、時間が掛りそうだったので、サンドフライが少ない河口まで下りパッキングを済ませて再び戻ってきた。しかし、未だにボートを引き上げるために格闘している状況。ボート操船が上手くいかず、トレーラーに乗せることが出来ない様子。目の前を無数のサンドフライが飛び交う状況に閉口した。

〜 お土産は近所のスーパーで 〜


ラザニア 8KB 午後5時半、出発。このボートランプからタリーの街までは19kmの道のり。テリー宅まではおよそ2時間掛かる。時折、咳き込むテリーの体調を気にしながらの復路となった。ラジオからは、9日に豪州全土で実施されたセンサスのトラブルについての話題で持ちきり。やはり、サーバーがダウンして集計トラブルが発生している原因は、ハッカーによる攻撃らしい。

 午後7時20分、ロングドライブの末、無事に帰宅。夕食はチーズ嫌いの私にとって拷問に近いラザニアがテーブルの上にドンと置かれた。マリアはチーズ嫌いな私のために、チーズの少ない場所を作って調理してくれたようだが、出来上がりは当然のごとく全体にチーズの味が行き渡っている。しかも、外国の食卓で良くありがちな、"メインディシュ1品のみ"のスタイルだったので、私に逃げ場はなかった。

コールス 10KB 食後は、お土産を買いに近所の大型スーパー コールスに行く。ナイトマーケットや空港の免税店で買うよりも、安く食べ物や日常品が買えるので、お土産を買い揃えるにはとてもありがたい。お店の営業はは午後9時まで。足早に事前にリストアップしておいたチョコレート類やビスケット、そしてお気に入りのフィッシャーマンズフレンズを大量に買い込んだ。

 お土産の総重量は、およそ2kg。釣り関係で溢れている私のスーツケースに入る余裕はないので、嫁さんに方に入れてもらうことになる。幸い彼女は旅慣れており、女性にしては・・・というより、一般男性に比べても旅行荷物が圧倒的に少ない人。渡豪時にはスーツケースの片側がガラガラに空いており、帰国時にはお土産を詰められるのでとても助かるのだった。

釣行5日目の結果

TOSHI

TERRY

GT


1

ターポン


1

スーティーグランター



ジャングルパーチ



バラマンディ





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