バラマンディ・フィッシング]]X
ジョンソン川の淡水在来魚釣り
ワンプレート・ディナー 9KB
今宵は山盛りのワンプレート・ディナー

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'19/12遠征


'19/12/27(金)
〜 ボウズなしの河川へ 〜


ガソリンスタンド 8KB 午前5時15分に起床。目覚まし時計を使わなくとも、丁度良い時間に起きられるから我ながら不思議だ。緑溢れるお庭を眺めながら、朝食はいつものシリアルとトースト、紅茶を飲んでデザートにはポウポウを食べる。ケアンズ3日目ともなれば、こちらの気候に体も馴染み、ゆったりとした気分で早朝のひと時を過ごす。本日の行き先は、「魚種が豊富でボウズなし」のジョンソンリバー。海水域から淡水域まで楽しめ、魚種も豊富。ジャングルパーチなどの在来魚を釣ることが出来る河川だ。

ピラミッドマウンテン 5KB ケアンズでは昨夜、10mmの雨が降ったが、これから向うイニスフェイルでは42mmの降雨があったらしい。淡水域でのトップウォーターゲームを楽しみにしているのだが、果たしてコンディションはいかがだろうか。「泥濁りで釣りにならない」なんて真っ平ごめんだ。午前6時半にテリー宅を出発し、南に向ってハンドルを切る。途中、ガソリンスタンドに立ち寄り、車とボートのタンクを満タンにした。ケアンズから国道を南下する時のランドマークとなっているのが、富士山の様な形をした通称ピラミッドマウンテン。この麓に住んでいるのが、2018年3月の豪州遠征でお世話になったウィル・プリチャードだ。

 およそ10年前、テリーは奥さんのマリアから「ガイド業をリタイヤするように」と強く言われていた。フィッシングガイド業は余りにも仕事がハードで、「このままでは死んでしまう」と彼の体を大変心配してのことらしい。毎朝早くから出掛け、一日中神経を集中させてお客さんを案内し、疲れた体でのロングドライブは大変危険。毎日、マリアさんはテリーが無事に帰ってくるか心配していたらしい。幸い、釣りの腕も確かで、人柄も良いウィルにガイド業を手渡せたので、彼はとても満足している様子。

〜 先ずは海水域でGT、MJ狙い 〜


バナナ農園 8KB 日本のメディア情報を通じて知ってはいたが、テリーによると、現在、シドニー近郊ではアチコチで山火事が起きているらしい。今年は雨が少なく、異常高温が続きとても乾燥している事が一因。ユーカリの木はオイル成分を蓄えているため、乾燥するととても燃えやすく自然発火もあると聞く。山火事のために人や動物が命を落とし、希少なコアラも焼け死んでるとの事。地球温暖化が進むと、極端な気象になりやすく自然災害が起きやすいと聞いているが、日本と同様にオーストラリアでも気象が少しずつ狂い始めている。

釣り大会ポスター 13KB カエルのオブジェクトがあるバナナ農園を通過しジョンソンリバーを渡ると、サトウキビ畑からバナナ畑が広がる光景に変わる。少ししてイニスフェイルの街に入ったが、今回はいつもと違う河口近くのボートランプにここから10分程掛けて行くらしい。長年、ジョンソンリバーで釣行しているが、河口近くのボートランプを利用するのは初めてではないだろうか。今日の満潮時刻は10:20頃。朝の内に、海水域をチェックした後、一気に上流へと上がり、下げ潮に合わせて釣り下る作戦なのだろう。

 整備されたボート桟橋のフェンスに掲示されたイベントのポスターを見ながら、テリーがボートを下ろし準備が整うのを待つ。イニスフェイルの南にあるクリマインビーチでの釣り大会のようだが老若男女が集まる楽しそうなイベントだ。午前8時半に出船。先ずは、桟橋周りでアイマのポッパー、エアラコブラでポッピング。マンメイドストラクチャーにはベイトが集まりやすく、これを捕食する魚が必ず回遊してくるので確実にチェックしておきたい場所。

〜 カニポットは大嫌い 〜


ボートランプ 9KB ここでスピニングタックルのライントラブル3連発。テリーがリーダーシステムを組んでくれたのだが、キャストの際にリーダーの結束部がガイドに引っ掛かる様子。昨日はこれが原因で、まだ1匹も釣っていない新品ルアーをふっ飛ばしている。このままでは、同じ過ちを繰り返しそうなので、私が日頃やっている結束部が小さくなるノット方法に変えて対応した。なお、最近のロッドはガイド径が小さくなっているので、太いリーダーを使う釣りには不向き。一昔前のロッドを中古店で探して購入するか、ガイドを付け替える対応が必要だ。ケアンズの釣具店でロッドを現地調達する方法もあるので、豪州遠征を考えている人は御一考を。

ボート桟橋周り 7KB 桟橋周辺や台船の下は不発だったので、クリークの入り口でキャストをする。ここはカニポットがアチコチに設置されていて、とても釣りにくい。カニポットは、大きく変化する潮位に対応するため底に沈めた網カゴと白くて丸いフロートを結ぶロープが長くとってあり、うっかりするとロープを釣ってしまう。

 しかも、魚がいそうでルアーを打ち込みたくなるような場所に、カニポットが設置してあるので腹立たしい。過去には、ヒットした魚がロープに絡まって大変な思いをした事もある。マッドクラブは大好物だが、それを捕獲するカニポットは大嫌いなのである。因みにカニポットを設置するのにお金は不要。設置できるのは1人4個まで、フロートに名前と電話番号を書くのがルールらしい。網カゴを沈めてから時間を置いて確認しに行くが、他人のカニポットを引き上げて、中のカニを捕ってしまう悪いヤツもいるようだ。

テリー&GT 7KB エアラコブラに反応がなく、アイルマグネットミノー105Fに交換。複雑に絡まったようなマングローブの根際にバンバンと撃ちこんでゆく。直ぐにバックシートで竿を振っていたテリーがゴールドボーマー(ロングA)でGT(30cm)をキャッチ。続いて私のルアーにもヒット。しかし、フッキングミス。GTの群れがクリーク入り口付近を回遊しているようで、岸際でベイトが弾け飛ぶようなボイルが起きている。ボイルがあった所にアイルミノー105Fを投げ、ジャークをするとガツッと狙い通りにヒット。しかし、GTではなく、赤黒いマングローブジャックだった。

〜 潮通しの良い場所がポイント 〜


クリーク奥のポイント 7KB 私には何処もかしこもポイントに見えてしまうのだが、実際は魚がいる場所がピンポイントで限られている。テリーは、目に見えるオーバーハングや倒木だけでなく、小さな流れ出しなどを見つけて、ここぞというベストポジションにボートをつけるのだが、今日は岸際を流しながらボートを進める時間が長い感じがする。水面の様子でベイトの群れを発見したり、シラサギなどの鳥が岸際にいれば確実にベイトがいるハズなのだがその姿も全くない。テリーはしきりに「イワシがいない、イワシがいない」と言っている。イワシの行き先は・・・きっと、昨日から始まった50%OFFのボクシングセールに違いない(笑)

赤い悪魔マングローブジャック 9KB いかにも釣れそうな感じがするクリークの奥に入ってルアーを投げまくったが、ここでも不発に終わった。ここは釣れるだろうと期待していたテリーは、余りの魚っ気のなさに両手を上げてギブアップ。風通しが悪いサンドフライがウヨウヨいそうなクリークから脱出して、潮通しの良いコーナーに移動。GTがアイルマグネットミノー105Fを引っ手繰るように襲い掛かるバイトシーンが2回もあったがフッキングミスした。

 やはり今日は、水の流れがはっきりあるようなポイントの方が魚の反応がある。周囲を丹念に探っていると、43cmと30cmのマングローブジャックが立て続けに2匹出た。いるべき所にはちゃんと魚がいるのである。それでも全体的に活性が低いのが気になった。

 高級ヨットが沢山停泊しているハーバー前に移動し、マングローブの根際を丹念に探る。ここでもやはり魚の反応があったのは、潮通しの良い場所。バラマンディがアイルミノー105Fを吸い込むのを目の前で見たのだが、一瞬にしてルアーを吐き出し姿を消した。二度目のチャンスを狙ってジャークしていると、今度はマングローブジャックが横から泳ぎ出た。ガバッとルアーを咥えたが、これもフッキングミス。ワンモアチャンスを狙ってキャストをしたら、ガッチリとマングローブに根掛ってポイントを潰しジエンドとなった。

〜 ノースジョンソンリバーにGO 〜


鉄道橋 7KB 午前10時、ノースジョンソンリバーに向けてボートを走らせた。これからは淡水域でのケーム展開になる。国道の橋をくぐり、鉄道橋をくぐった頃には、空模様が怪しくなってきた。つい先程までは日差しが強かったのだが、なんだか雨が降り出しそうな気配。以前、この辺りはウィードやリリーパッドが沢山生え、トップウォーターゲームが楽しめた場所。しかし、今では水生植物がすっかり消滅してしまった。テリーが言うには、流域にバナナ園が増え、降雨で除草剤などの農薬が赤土と共に河川に流れ込んだためらしい。

 更に上流へと進むと、前方に沈下橋が現れた。増水時には川の中に沈んでしまう橋なのだが、現在の水位だと橋の下をくぐるにはギリギリのスペースしかない。そのまま突っ込んで行ったのでは、船尾のイスなどが引っ掛かってしまうため、これを外して体を低くして潜り抜ける必要がある。しかも、川底には座礁する危険性もあるストラクチャーがアチコチに隠れており、闇雲に橋の下に進入すると事故を起こす可能性もある危険な場所だ。



〜 とっても楽しい淡水在来魚釣り 〜


鉄砲魚 9KB 30分程、上流に上がり木陰でティータイム。レーズンパンにたっぷりとイチゴジャムを塗ってパクつく。そして暫し、お互いが持参してきたルアーボックスを見せ合いながら、淡水域でのゲームに備えてルアーをチョイスする。スーティーグランターやジャングルパーチに実績のあるルアーは、永遠の定番であるシャッドラップSR5SR7SR8。そしてポッパー各種と生産終了となって久しいバブルクランク。準備が整ったので、少しずつ上流へとボートを進めながらキャストを開始。私のエアラコブラに何度も激しくアタックがあるのだが、フックングしない。やっとの思いでフッキング成功。エアラコブラを勇猛果敢に追って来たのは25cmのジャングルパーチだった。

スーティーグランター&牛 9KB ルアーをレクストのポッパー ストークに交換する。浜名湖や三河湾のポッパーゲームで鍛え上げられてきたルアーなので、豪州でも実績を上げられるハズ。そう思って今回ボックスの中に忍ばせてきた。牧場前のポイントで牛達の視線を強く感じながらキャストをする。開始早々に、飛び出したのが鉄砲魚(20cm)。この魚を釣ると、妙にテンションが上がってしまうのは私だけではないだろう。水族館で見る魚が、釣れるのはとても楽しいのだ。

浅瀬渡り 9KB ストークには、スーティーグランター(25cm)もガップリと食ってきた。このルアーは、魚へのアピールがバツグン。エアラコブラよりもフッキング性能が高いような印象を受けて気に入った。残念なのは、ちょっとお高い価格。ポッパーなので根掛かりでロストする確率はミノー類に比べ明らかに低いが、ラインブレイクして魚に持って行かれた時のダメージは大きい。一方、バックシートでは、テリーがボロボロになるまで使い込んだTDポッパーを使いスーティーグランターをキャッチ。TDポッパーはとても良く釣れるルアーで、彼やガイド仲間が長年愛用しているのも良く分かる。

 気がつけば時刻は正午。午後は更なる上流域でたっぷりトップウォーターゲームを楽しめるかと思いきや、テリーはUターンすると言う。理由は潮が切り替わり、水位が一気に低くなるためらしい。来る時は水位が高く、潜り抜けるのがギリギリだった橋は余裕で通過出来るのだが、途中にあった浅瀬を越えるのが難しくなる。もし座礁すれば、水位が上がってくるまで延々と待つはめになるので、それは避けたいのだ。心配していた浅瀬は、船底を擦ってしまうほど浅くなっていたので、テリーはボートから降りてプッシュ。無事に浅瀬を越えられた。

〜 シャッドラップとバブルクランクで 〜


バラマンディ 8KB スピニングタックルにはバブルクランク、ベイトタックルにはシャッドラップSR7をぶら下げ、ボートを下流へと流しながら岸際を撃つ。午後0時半にランチタイム。急に雲が厚くなり、強い風が吹くようになって来た。しかも海の方では雷が鳴っている。明らかに天候は下り坂。しかし、釣りをする私達にとっては、強い日差しが水中に差し込むド・ピーカンな天気よりも、曇っていて風で少し水面が波立つくらいの方が、ルアーで魚を騙しやすくなる。

赤い壁ポイント 7KB 30分少々、休憩して釣りを再開。水中にある倒木をシャッドラップSR7で探ると、なにやら反応があった。何度も繰り返し、同じ場所にキャストしジャーク&ポーズを繰り返していると、いきなりルアーを引っ手繰られた。これまでにない強い引きにウッと声を詰まらせる。水中でギラリと銀色に光った魚はバラマンディ。倒木から引きずり出してキャッチした魚は44cm。手早く写真を撮って直ぐにリリースした。続いて出たのは、バラマンディではなくスーティーグランター(20cm)。

 キャストを繰り返していると、バックシートでパチンと音がした。なんと、テリーがキャストミスでシャッドラップSR5をふっ飛ばした。リーダー連結部がガイドに引っ掛かった様子。ルアーはフローティングなので止水域なら回収できたのだが、生憎流れが強い場所だったので直ぐに視界から消えうせてしまった。今となっては希少なSR5をロストしたのは痛い。テリーの様な大ベテランでも、私と同じ初心者のようなミスをするとは。

鉄砲魚&バブルクランク 7KB 河川のアウトベンド、岸がゴッソリと崩れ落ち赤い壁になっている所は、シャッドラップSR8で探る。SR7よりも少し深めに潜るので、水中に崩れ落ちた土砂の塊をイメージしながらチェックする。ここは、強い流れがダイレクトに当たり、渦が出来ていたりするので魚が溜まりやすい場所。いつもは、こんな場所で確実に何匹かキャッチするのだが、今回は不発に終わった。

 バブルクランクをぶら下げたスピニングタックルに持ち替え、オーバーハング下をバンバンと狙い撃ち。ボートはゆっくりと下流へと流れて行くので、斜め前方にキャストをするのがキモ。岸に対して直角にキャストすると、リトリーブを始めた頃には、ルアーはバックシートにいるテリーの前にある。これではまともなリトリーブが出来ないので、出来るだけ前へ、前へと撃つことを心掛ける必要がある。開始間もなく、鉄砲魚(20cm)をキャッチ。この魚は何度釣ってもテンションが上がるのだが、豪州人からしてみれば、「そんな小魚を釣って何が楽しいんだ〜」って感じで見ているに違いない。

 鉄砲魚を写真に収め、更なる追加を期待してキャストを再開すると直ぐにパシッとヒット。フッキングが決まって、今度はジャングルパーチ(25cm)が躍り出た。バブルクランクを引いていると、物陰からワラワラと魚達が現れ、我先にとルアーへ襲い掛かってくる光景を目にする。魚がいない所には全くいないが、いる所にはきっとウジャウジャと集まっているのだろう。

〜 突然の大雨には巨大なパラソル 〜


巨大パラソル 7KB このまま連荘モード突入かと思いきや、突然、激しい大粒の雨が猛烈に降ってきた。カッパを着ている時間もないぐらいの突然の大雨。テリーはすかさずボートサイドから、巨大なパラソルを取り出しガバッと広げた。彼は、昨日の大雨に懲りて、珍しくパラソルを持って来ていたのだ。こんなパラソルを持って来たのは、2007年11月、テリーの友人ケビンも同行したカルンバ遠征の時、以来かもしれない。大きな傘の下で大人2人が濡れないように身をすくめながらカッパを着る。

バブルクランク 6KB 猛烈な雨は30分程降り続き、その後は一気に天候が回復。「あの雨は一体何だったのだろう・・・」と考えてしまうほどガラリと天気は一転した。ウィードが広がるエリアでは、トップウォーターゲームの独断場。ここでバブルクランクを使いガバガバと釣るつもりがポイントは沈黙。どんどんボートを流して、赤土壁の前で鉄砲魚とジャングルパーチを追加。

 更に国道に架かる橋の近くまで下り、水中に揺らめくウィードの直上でを流していると水面爆発。いままでの鉄砲魚やジャングルパーチとは全く異なる物凄い捕食音とともに水柱が立った。魚は間違うことなくバラマンディ。しかし、フッキングはしなかった。悲しいかな、バブルクランクに付けてあるフックはとても小さいのである。反応があった所へ、再びルアーを通すとまたしても爆裂バイト。しかし、これもフッキングせず思わず大きな声をあげてしまった。子供の頃、近所のウィードが繁茂する河川でやっていた雷魚のトップウォーターゲームを思い出す。あのドキドキ感を、時を経てオーストラリアで再び体感できるなんて。

〜 残り時間はソルトウォーターエリア 〜


バラマンディ&シャッドラップSR8 10KB 確実にウィードの下にはバラマンディはいるのだが、3度目のチャンスは訪れずギブアップ。更にボートを下流へと進めソルトウォーターエリアに入った。ルアーをアイルマグネットミノー105Fに交換し、濁りが目立つ岸際を撃ってゆく。朝と同じエリアに入ったが、水位はかなり下がっており雰囲気が全く違っていた。朝の時にマングローブ林の奥に入り込んでいたベイト達が水位の低下と共に、外へ出てきているハズ。とてかく岸を丹念に探ってみた。

 アイルマグネットミノー105Fに反応がないので、エアラコブラに交換。テリーはお気に入りのTDポッパーを投げまくっている。水面で賑やかにカポカポやっていれば、何処からともなくGTが飛び出てきてルアーを引っ手繰って行くのだが今回は沈黙。ベテランのテリーがライントラブルでTDポッパーをフッ飛ばしたのをきっかけに、ポッパーゲームは終了。シャッドラップSR8に交換し、倒木周りやオーバーハング下を大胆に攻める。

GT 7KB この作戦変更が吉と出て、狙いを定めた水中に沈んでいる倒木周りでバラマンディ(54cm)を1匹キャッチ。バラマンディをリリースして間もなく、今度はGTが爆裂ヒット。直線的にギュンギュン引き、水中に沈んでいるブッシュの中に突っ込んでいったり、ボートの下に潜ったりとハラハラ・ドキドキの連続。サイズは50cmを下回ったが、バスロッドでこれくらいの魚を掛けると、とてもスリリングなのである。

 桟橋周りでは、ソルト用太軸フックに交換しシンキングになったステーシーver2を奥深くまでキャストし、ポーズを長く取ってからトウィッチ。頭下がりの姿勢で、水中をゆっくりと漂いながら沈んで行くのをイメージする。長めのポーズの後に再びトウィッチするとガツンときた。フジツボ等が固着した桟橋の柱にラインが擦れると一瞬にしてラインブレイクするのは明らか。桟橋の下から強引に魚を引きずり出そうとしたが、残念ながらフックオフした。魚は見えなかったが、その引き方からして魚は良型だったに違いない。

〜 クリーク内でターポン狙い 〜


桟橋ポイント 8KB 時計はとっくに午後5時を過ぎていたが、水深のあるクリークの中に入りターポンを狙ってみた。使うルアーはレンジバイブ55EX。水深は4m程度。軽くキャストをしてラインを張りながらルアーをボトムまで沈める。ラインと水面の接点をしっかりと見て、沈む途中で変化があったらビシッと竿を煽って合わせる釣法だ。ルアーを食った魚が反転してラインを引っ張ってくれればアタリは手元に伝わって分かりやすいのだが、中には食い上げる魚もいる。この場合は、水面に接しているラインのかすかな動きの変化を見ていないと全く感じないので要注意なのだ。このアタリが取れるかどうかで、きっと釣果は倍以上違うのだろう。

魚探をチェックするテリー 8KB キャストを繰り返していると、バックシートから「あっ」と言う声が聞こえた。テリーは、魚の活性が低い時に絶大な効果があるマスクバイブを使ってボトム付近を探っていたが、何かがヒットした直後にメインラインをスパッと切られたらしい。多分、犯人はバラクーダ。これでまた、テリーのバラクーダに対する憎しみレベルが数段アップしたに違いない。

 テリーが言うには、魚の活性が低い時、マスクバイブの威力は絶大らしい。同種のルアーが他社からも発売されているが、マスクバイブは巻いてよし、リフト&フォールでもよし、川底を探るのもよしとのこと。因みに、今はもう販売されていないこの希少なルアーは、過去に私が提供した物。自宅には買い漁ったストックがまだ豊富にあるので、機会をみて彼にお裾分けをしてあげるとしよう。

公衆トイレ 7KB 魚探にはボトム付近にベイト群が写っていたが、狙ったターポンは1匹も顔を見ることが出来なかった。小一時間前に魚を逃した桟橋に戻り、シャッドラップSR8で探ってみる。しかし、魚っ気が全くない。高度を下げた太陽からの強い日差しが、桟橋の奥まで照らして日陰がない。このような場所では、魚達は何処かに散ってしまうのだろう。多少粘ってはみたものの、コツリともアタリはなくギブアップ。今回の釣行は、天候が大きく変わる状況で数釣りは出来なかったがジョンソンリバーの代表的な在来魚を6種釣り上げ楽しめた。

 タックルを片付けていると、黒く輝く美しい鳥が目の前に現れた。目は真っ赤。カラスに似ている黒い鳥だが、この鳥の方が羽の光り具合が格段に上。ムクドリの仲間で、名前はメタリックスターリン(和名:オナガテリカラスモドキ)とのこと。確かにメタリックっぽく輝いていた。チャンスがあれば是非とも写真におさめたい鳥だ。

〜 夕食はワンプレートディナー 〜


ワンプレートディナー 8KB 午後6時、ボートをピックアップしてケアンズに向けて国道を北上する。道路脇にある、「コーヒー無料サービス」の看板が目を惹いた。聞けば、国が勧めている新たな取り組みらしい。オーストラリアはロングドライブをする機会が多く、居眠り運転による事故が絶えないため、「休んでコーヒーを一杯飲んでいけ」という事故防止対策であるようだ。レーダーを使った速度違反の取締りもちょくちょくやっている。本当か冗談か分からなかったが、クリスマスシーズンの違反金は、通常時の2倍払いになるらしい。

 午後7時半少し前、テリー宅に到着。道中は何度も睡魔に襲われ、助手席でずっとコックリ、コックリしていたに違いない。晩飯はワンプレートディナー。クリスマスランチの残り物を各人が食べたいだけ皿に乗せてパクつく。シンプル・イズ・ベスト。腹一杯に食べて満腹状態となって幸せな気分にひたる。食後にのんびりとシャワーを浴びている間、テリーとマリアさんが、豪州遠征最終日となる明日の行動プランをアレコレと考えてくれていた。朝の内にケアンズ市内で買い物をして釣りに行く案や、ジョンソンリバーの帰りにイニスフェイルの街で買い物をする案、デントリーリバーの帰りにモスマン辺りで買い物をする案などがあった。釣りもやりたいし、同行出来なかった嫁さんにお土産も買わなきゃいけないし・・・。

 嫁さんの御土産リクエストは、ホホバオイル。オーストラリアの物は、日本で買うととても高いらしい。3人でアレコレ話し合って、デントリーリバーで釣りをして、早めに納竿して買い物をするというプランにまとまった。はたして、片田舎でホホバオイルを売っているのだろうか・・・。それが最大の心配事で、魚が釣れるかどうかはニの次だった。「もし、買えずに帰国したら死刑だろう」などと言いながら2人にお休みの御挨拶をして寝室へ。午後9時半過ぎにはベットに潜り込み、「永遠のゼロ」を読みながらいつのまにか眠りに落ちた。

釣行3日目の結果

TOSHI

TERRY

GT



マングローブジャック



ジャングルパーチ

2


鉄砲魚



スーティーグランター

2


バラマンディ

2



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