バラマンディ・フィッシング]]U
デントリー川でGTゲーム

水辺はワニに注意 10KB
クロコダイルの生息域なので水辺は御注意を

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'14/12遠征



'14/12/29(月)
〜 来年のクリスマスの御馳走


ケアンズの朝食 10KB 午前5時、未だ周囲が薄暗い中、鳥達の鳴き声で目が覚めた。静かにベットから抜け出して、キッチンに行くと、丁度テリーも部屋から出て来たところだった。2人で本日使うタックルを手際よく車に積み込む。因みに、私達が使うスピニングロッドはテリーからの借り物。私は、プロキャスターV IM7(6.6ft、ミディアムライト)にステラ3000を付け、嫁さんは同じ竿にツインパワーC3000を装着してある。

ワイルドターキー 12KB 朝食の準備を手早く整えていると、いかにも眠そうな顔つきで嫁さんがヨタヨタと起きてきた。一晩熟睡したハズだが疲れは取れなかったらしいが、今日も一日彼女には頑張ってもらわなければならない。

 ここでの朝食は、毎度お馴染みのシリアルをメインにした物。ミルクとたっぷりとのハチミツ、スライスしたバナナとデイツを盛って、手早く胃袋へと流し込む。テリーと雑談していると、お庭にワイルドターキーがチョコチョコと歩いてきた。裏庭の奥にあるブッシュの中に住んでいるらしいが、毎朝、朝食を食べにこの庭にやってくるらしい。「クリスマス用の御馳走にならなくて良かったねぇ」「もう少し太った方が、美味しそうだねぇ。」「来年のクリスマスの御馳走に」などと笑いながら、ちぎったパンやバナナの切れ端を投げて餌付けをしてみる。

 一定の距離を保ち近づいてこないので、人間に対してある程度の警戒心を持っているようだが、美味しい食事の誘惑にかられて少しずつ近づいてくるのが微笑ましい。ワイルドターキーは暫く庭の中を歩き回った後、ブッシュの中へと姿を消した。

〜 2日目はデントリーリバー


ガソリンスタンド 9KB 本日の行き先は、何ら迷うことなくデントリーリバーに決定。昨日、ジョンソンリバーでアレほど苦戦するとは思ってもみなかったと言うのが正直なところ。始めてケアンズで釣りをする人だったら、きっともっと苦戦していたに違いない。「オーストラリアに行けば、次から次へとルアーに魚が飛びついて、大きな魚がガバガバ釣れる・・・」なんて思い描いていると、そのギャップは相当大きいだろう。ガイドが精一杯、努力してくれてもどうしようもない時があるのは、自然相手だからである。逆に、余りにも簡単に魚が釣れ過ぎてしまうと、本当の趣味の領域にはならず、飽きるのも早いに違いない。

ケアンズ 花咲く樹木 11KB 午前6時半、準備が整ったのでケアンズの街から北に向かう。途中、ガソリンスタンドに寄り、ボートの燃料タンクを満タンにしてから国道をひたすら突っ走る。道の両側には赤や黄色、ピンク、紫色の花を付けた木々が私達の目を楽しませてくれる。12月のケアンズは暑さに耐えられれば、とても美しい所だ。

 モスマンの街に入る手前で、テリーが走行中に牽引していたボートがひっくり返って事故を起こしたポイントを通過。未だその時の恐怖は忘れられず、損失もかなりあったので笑い話にもならないが、二度と同じ事が起きないよう気を引き締めて運転をしてもらう。

 午前8時半少し前、デントリーリバーのボートランプに到着。私達が到着した頃には、既にボートを出し終わった数多くのボートトレーラー付きの車が駐車スペースに所狭しと停められていた。ケアンズからワザワザ車を2時間も走らせて来るので仕方がないが、本来だったら朝イチから出船したい場所なのだ。

〜 世界遺産の中でのGTゲーム


デントリー川駐車場 12KB クイーンズランド湿潤熱帯地域が世界遺産(自然遺産)として登録されたのが1988年。私が始めてこの川で竿を振ったのが、10年後の1998年。それから結構な年月が経つが、殆ど変わっていない感じがする。そもそも、この自然環境を残すべき物として世界遺産として認定されたので、変わってはいけないのだろう。とは言え、世界中からの観光客を受け入れるため、ボートランプの周囲は、ここ数年で少しずつ整備されている。パンフレットを置く東屋が出来たり、記念撮影用の巨大ワニ頭のオブジェが設置されたりもした。一番有難かったのは、しっかりとした仮設トイレが備わったこと。これで女性でも、このエリアでの釣りはトイレの心配が減ったのだ。

デントリー川ワニと記念撮影 11KB ボートランプから下流に下りながらキャストを開始。ファーストヒットはバックシートで竿を振っていたテリー。アスリート9Sで30cm程のGTをキャッチした。彼がアスリートのシンキングモデルを使うなんてとても珍しい感じがしたが、その理由を聞く前に私のスゴイスプラッシュに同サイズのGTがドカンと出た。魚は30cmそこそこのメッキなのだが、そのファイトは強烈。竿をギュンギュン曲げて、リールからラインを引きずり出した。

デントリー川マップ 11KB 丁寧にやり取りをして、最後は船の中にタイミング良く抜き上げる。先ずは確実に本日の一匹目をキャッチして一安心。記念撮影をして素早くリリース。更なる追加を期待して竿を振り始めた。すると間もなくトラブル発生。キャストした際、テリーに借りていた竿の4番ガイドが根元からポロリと折れた。

 折れたガイドにはラインが通っているので、何処かに飛んでいかずガイドとガイドとの間で行ったり来たりしている。釣りを始める前に何かにぶつけたり、踏みつけた訳でもない。どうして折れたのだろうとジックリとガイドの脚部を観察してみると腐食していた。船上では修理しようもないので、この竿は片付ける。私自身は根っからのベイトタックル派で、長い間、軽いルアーもそれなりに不自由なく投げていた。しかし、ポッパーや小型ルアーを扱う状況が多いようなら、やはりスピニングロッドの方が楽。そこで、テリーが予備で持っていたG・LoomisGL3 722 (6ft Medium、ファーストアクション、6-12lb 1/8〜3/8oz)を借りて、釣りを続ける事にした。

〜 ロングAとシャッドラップ、そしてプラスα


フゥリー乗り場付近 8KB 世界遺産として認められた大自然を満喫しながら釣りができるなんて、なんて素晴らしいんだろう。「きっと、このルアーでも魚が面白いように釣れるに違いない・・・」と夢想しながら出発前に準備をしていると、日本から毎回数十種類、数にして100個前後のルアーを持ち込むハメになる。しかし、結局のところ、このデントリーリバーで使うルアーはロングA(15A)シャッドラップ7シャッドラップ8がメイン。これにポッパーがあれば、十分事足りるのが実際のところ。

GTポッパーゲーム 9KB  嫁さんからは、「そんなに沢山持って来たって、結局、使うのは4〜5個でしょ。」とハッキリ言われたりもするのだが、「それでも、やっぱり、色んなルアーを使って魚を釣りたいのだ」と言うのが、心からの叫び。ルアー釣りは、「色々なルアーをアレコレ選んで魚を釣る」という事に大きな楽しみの要素がある。

 しかし、最初から好き勝手にルアーを選んで釣りをすると、ガイドが思い描いているイメージや組み立ててある戦略とズレてしまう。慣れない内は、本職からのアドバイスを素直に聞き取って実践する方が、結果的には"吉"と出る。

 フェリー乗り場周辺の流れがある場所にGTが群れている様子。ここで彼が取り出したのは、ZBLシステムミノー50S。彼は「ザブラ」ではなく、「ゼビエル」と呼んでいるが、2012年のアラクン遠征で私がこのルアーを使って凄い釣りをした事が切っ掛けになり、テリーからケアンズ周辺の仲間に口コミで急激に広がったルアーだ。彼はとても大切に使っていたのだが、私達の目の前で、突然ルアーにバラクーダが襲い掛かり、太いリーダーをブッチ切って逃げていった。この時の彼のガッカリ度は、計り知れなかった。

〜 ジャベリンフィッシュって?!


珍魚キャッチ 11KB 船首でロングAを投げていた嫁さんの竿がいきなり曲がり、リールがうなった。体ごと持って行かれそうな強い引きに、「ひぃ〜、ひぃ〜」と声にならない声を出して耐えていたが、残念ながらフックオフ。かなり良いサイズのGTだったに違いない。速い流れの中に群れが入っているようで、早いテンポでポッピングしていたスゴイスプラッシュにもビッグバイト。後ろでTDポッパーを使っていたテリーにも同じタイミングでドカンと出た。残念ながら私はファイト中にフックオフしたが、テリーは絶妙なやりとりでキャッチした。掛けた魚を確実に手に収めるには、もっと場数を踏んで技術を磨く必要があるのだろう。

ジャベリンフィッシュ 8KB トップウォーターゲームも面白いが、前回デントリーに訪れた時には、ウォーターランド蝦夷ミノー湾ベイトが凄い活躍をしたのが脳裏に焼き付いている。ボックスの中から、これらを取り出し試しに投入してみたが、全くアタリはない。気がつけば、太くて力強い流れはいつのまにか消えてしまっている。足の速いGTの群れは既に移動してしまったようで、これらのルアーには1バイトすらなかった。

 午前10時、木陰でティータイム。小休止した後、クリークの中に入ることにした。入り口の水中に沈むストラクチャーをシャッドラップで探っていると、バラマンディがヒット。アタリが小さかったので、魚のサイズは小さいと油断していたら、水面に現れた魚はソコソコあるサイズでビックリ。驚いている時にストラクチャーの中に潜られて、フックオフとなった。水中にある枝葉が複雑に絡んだ倒木の奥に、ルアーが引っ掛かったので回収には一苦労。魚に持っていかれなくて幸いだったが、他にもバラマンディが潜んでいそうなポイントだったので、とても残念だった。

 クリークの中を静かに進んでいると、嫁さんのシャッドラップ8にヒット。デッキに抜き上げた魚(25cm)は、始めて見る顔。背鰭がトゲトゲしているグランターのような、イシモチのような魚が釣れてきた。テリーに名前を聞くと、ジャベリンフィッシュとのこと。それほど珍しいようでもないらしいが、何年もこの河川に通っているのに、まだルアーで釣っていない魚がいた事に驚いた。しかも、釣ったのは嫁さん。一昨年の遠征では、私が見たことも釣ったこともない巨大なジャングルパーチを釣り上げた。やっぱり彼女は"何か持っている"に違いない。

〜 初心者の嫁 VSバラマンディ


クリーク内の釣り 9KB その後、クリークの奥ではモスキートとサンドフライの集中攻撃。おまけに、狭いクリークの中では、嫁さんがキャスト毎に頭上や水際の木々にルアーを引っ掛けまくり、釣りにならなくなったのでギブアップ。Uターンして、私がバラマンディを逃したクリーク入り口のストラクチャーポイントまで戻った。ある程度時間が経っているので、ここには再び魚が戻ってきているハズ。3人でストラクチャー周辺を探っていると、嫁さんのシャッドラップ8にバラマンディがヒット。やはりここに居ついている魚は、サイズが結構いいようで悪戦苦闘。いかにも主導権は魚の方にある感じで、嫁さんの方が右往左往引きずり回されている。残念ながら、この魚にはストラクチャーの中に潜られてフックオフ。勝負の軍配はバラマンディの方に上がった。

バラマンディ&テリー 11KB 少しボートを進め次のクリークへと入る。「いかにも釣れそう・・・」と思えるような場所ばかりなのだが、実際に魚がいる場所と全くいない場所がある。これを見極めて、効率よく魚を客に釣らせられる事が出来るかどうかがガイドの腕前。彼が指し示した細い水路の真ん中には、水中からピョコンと枝が1本飛び出していた。どうやら水路の真ん中に倒木が沈んでいるらしい。3人とも使うルアーはシャットラップ8。狭い場所なので、トラブルが起きないよう気を配りながら順番にルアーを投げて様子を伺う。

 私達が何度か投げて反応がなかったので、テリーが水中に沈んでいる倒木を狙ってみると、直ぐに答えが出た。使っているルアーは同じなのに何が違うのか・・・彼は数回ジャークした後、ポーズを少し長めに取っていた。とかく「ルアーは動かさなければならない」という意識が私達の頭の中にあるのだが、魚の食いが悪い時は、逆に余り動かさず水中に漂わせる事も大切なのだ。彼が水の中から引き上げた魚は59cm。サイズはそれほど大きくはないのだが、テクニックの差を見せ付けられて感心することしきり。

 このクリークでは、私にもワンチャンスあった。目の前でバラマンディがルアーを吸い込み反転する瞬間がはっきり見えたのだが、フッキングがしっかりと決まらずルアーがスッポ抜けた。サイズは60cm前後なのだが、魚が見えていただけに、悔しいのなんのって。



〜 やっぱり気分転換は大切


マゴチ狙い 6KB クリークを抜け出し、河口域を探ることにした。干潮時には干潟となる場所にはマゴチがいる。私達が住む静岡県の遠州地方では"マゴチ釣り"と言うと、河口域や延々と続く砂浜で10ft以上の竿を使いルアーをブンブン投げ飛ばして釣るスタイルなのだが、こちらではボートを流しながら、バスタックルでサンドバー周辺の水深が30cm程の場所をテンポ良く探っていくスタイル。僅かなカケ上がりになっているような所や、窪地に魚は潜んでいるので目の前にルアーを通してやれば大きなマゴチが一発でパックンチョ。ルアーを投げて巻くだけのお手軽な釣りなのでゲーム性は低いのだが、狭いクリークの中でミスキャストを繰り返してストレスが溜まっているような時の気分転換には良い。

 ルアーをブン投げて軽くトウィッチを入れながらリトリーブをする。ボートの影に驚いて砂煙を上げて逃げてゆく魚を何度か目撃したので、確実に魚はいるのだが、ルアーにはノータッチ。マゴチ狙いのベストシーズンは9月頃らしい。今回の遠征は、タイミングを外してはいるがオープンエリアでのキャスティングで十分リフレッシュできた。

アンブレラツリー 12KB マゴチが不発だったので、河口周辺のマングローブエリアをチェックする。私のシャッドラップ8にマングローブジャックがヒット。釣り上げるまでの様子を嫁さんにビデオ撮影してもらい、いざ魚を抜き上げる時になってフックが外れてポトンと落ちた。思わず嫁さんから「オ〜ノォ〜」と声が出た。続いてのハプニングは嫁さん。過去の遠征でデプスレスが結構イイ仕事をしていたので、彼女にお試しで使ってもらった。このルアーは小型だが、シャッドラップロングAに比べ良く飛び横風があっても扱いやすい、しかも良く釣れるのだ。

 テリーが指し示したボートの前に横たわる倒木を狙って彼女がキャスト。すると、これまで使っていたルアーより飛び過ぎて倒木の向こう側に着水した。そのままリトリーブを始めたら、まさしく倒木の所でドカンと良型バラマンティがヒット。魚は一気に倒木の下をくぐり、ボート側に泳いで来た。その結果、嫁さんは倒木を支点に魚とファイトを始めるハメになってしまい、ラインが擦れてバチンと激しい音がしてラインブレイク。

 テリーからは、「倒木の手前にルアーを入れなきゃダメだ」「向こう側を狙うのは、ボートを移動してからだ」と立て続けに言われる。それはもう御もっともなお話で、私達2人してションボリ。失ったデプスレスは私のお気に入りカラーだったが、今回は念のため複数個持って来ていたので、「この後も何とかなるだろう」と気持ちを切り替える。



〜 タグ付きバラマンディをキャッチ


ランチタイム 11KB 傘の骨組みのような形をして咲く赤い花、アンブレラツリーを眺めながら暫くキャストを続ける。嫁さんが暑さで少しへばって来たようなので、木陰に移動し午後1時半過ぎにランチタイムとなった。いつものように手早くサンドウィッチを作ってパクついてから、少し長めの休憩を取る。そして午後の部の開始前にボートランプまで戻り、トイレを済ませて準備完了。

タグ付きバラマンディ 10KB 強い日差しが徐々に傾いて来たので、これからが勝負。潮位を考えながら組み立てておいた作戦通りのタイミングで、日陰側になるマングローブの根がスパイク状に川底から伸びているメインポイントに入った。テリーが最初にバラマンディ(45cm)をキャッチした後、続いて私がロングAでGT(35cm)をヒットさせ、船首に立って水中から一気に引っこ抜いてキャッチ。次は、嫁さんの番だ・・・と期待していたら、見事にマングローブの根にルアーを引っ掛けてこのポイントを潰す。

 スパイクエリアは他にもアチコチにあるので、ボートを走らせて次のポイントに移動。ロングAを根に引っ掛けないようにコントロールしながら、操っていると再びドカン。45cm38cmのバラマンディを立て続けにキャッチ。この場所には若いバラマンディが群れている様子。根掛かりを恐れて遠慮している嫁さんを促してルアーを投げさせている最中、またしても私のロングAに出た。

バラマンディ 9KB このバラマンディ、ボートに上げてから気がついたのだが、背中にタグが付いていた。タグ付きのバラマンディを釣ったのは、これが始めてだったのではないか。タグを摘んで刺さり具合を確認したが、しっかりと刺さっていて周囲の肉が少し盛り上がっていた。生育調査魚であるため、ダメージを極力与えないように魚には一切触らず速やかにリリースした。

 魚が反応するのは岸際から3mぐらいの間。この幅の中で、フィッシュイーター達にとって、いかに魅力的なアクションをさせるかがキモ。ロングAを水面に叩きつけるように激しく打ち込み、強めのジャークを入れてルアーをダイブ。ポーズを取ってゆっくりと浮かばせて、再びジュボッと音を立てながら水中に気泡を引き込むようにジャークを入れる。いわゆる"バラジャーク"というテクニックを多用したり、無数に突き出ているスパイク状の根を絶妙にかわしながら軽めのトウッチで魚を誘うのが、いかにもバラマンディ釣りって感じでとっても楽しいのだ。



〜 ポッパーでGT&クイーンフィッシュゲーム


GTポッパーゲーム 8KB スパイクエリアでGTを追加した後、ボートを更に上流へと進める。ストラクチャーをタイトに攻めたり、マングローブの根際ギリギリにルアーを打ち込んだり、スパイクエリアでネチネチとルアーをアクションさせるのは私にとって楽しくて仕方がない。一方、釣りをやり始めて間もない嫁さんにしてみれば、このような釣り方はハイレベルなテクニックを要求しており、実はかなり酷なお話。

 今日は河川の中のGTの活性が高いようなので、残り1時間半程は、ポッパーを使ってGTをメインに狙うことにした。オープンエリアでポッパーをフルキャストするのはストレスが少なくお手軽な釣り方。キャストの際、へっぴり腰になっていた嫁さんのキャスティングフォームもいつしか格好良くなって、イイ感じでルアーが飛んでゆく。

GT 10KB 川の流れを意識しながらポッピングをしていると、直ぐに魚のチェイスがあった。彼女は開始早々にTDポッパーで35cm程のGTを続けさまに2匹釣り上げ、笑顔がこぼれた。私は名品スゴイスプラッシュを使って40cm弱のGTをキャッチ。続いて、岸際近くをポッピングしていたら水面が爆発し一気にラインがリールから引きずり出された。これまで釣っていたGTとは明らかに魚のサイズが違う。テリーは6〜7kgサイズのクイーンフィッシュだと言う。

ボートピックアップ 10KB ここから魚との長時間にわたる対決が始まった。ポンピングで魚を引き寄せてからラインを巻き取るが、直ぐに寄せた長さ以上にラインが引きずり出される。時間を掛けて引き寄せ一旦はボート際まで魚が上がってきたが、再び猛烈な勢いで走ってゆく。暫くして、急に魚が異常に暴れだした。テリーが言うには、サメに攻撃されているらしい。その後、一直線にラインが引きずり出されてラインブレイク。20分程掛けて私が格闘していた相手は、クイーンフィッシュから途中でサメに変わり、挙句の果てにスゴイスプラッシュまでロスト。疲れきってボートデッキにへたり込み、ガックリと肩を落とした。(この様子はYouTubeの動画で御覧あれ)

 サメがウロウロしているエリアは魚が集まっているハズだが、魚を掛けてからキャッチするまでが難しい。アラクンの遠征時には、随分サメに泣かされた事を思い出した。水が濁り気味なので姿は見えないが、多分私達のボート周辺をクルーズしているに違いない。GTやクイーンフィッシュはまだいるようなので、引き続きポッパー狙っていると、嫁さんがライン切れでTDポッパーをふっ飛ばした。度々、アチコチにルアーを引っ掛けていたのでPEラインの何処かが痛んでいのだろう。ボートをターンさせてルアーを回収しに行くが、フックを太軸に変えており浮力が抑えられているので、にボディが水面上出ているのは極僅かな部分のみ。結局、見つけることが出来ずに捜索終了。どうやら、今回の遠征ではルアーをロストする場面が多いようだ。

〜 明日に備えて


ライン交換 11KB 午後5時に納竿。ボートを引き上げ、ケアンズに向って爆走する。沿道で美しく咲いている花々は2週間程度で終わってしまうらしい。咲き始めてから既に1週間が経っているので、残り1週間。「年末年始が丁度お花の見頃だなんて、いいところだなぁ」と感心していると睡魔が襲ってきた。足をパンパンに腫らせてヨタヨタしていた嫁さんには快適なシートの前席に座ってもらい、私は硬くて垂直に立っている窮屈な後部座席。座り心地が悪くても、睡魔には勝てない・・・ふと、気がつけば、テリー宅に到着。

土踏まずへのシップ 7KB お宅では、マリアさんがサーロインステーキを焼いて私達の帰りを待っていてくれた。赤ワインを頂きながらハーブの香りがするパンとサラダも腹一杯に詰め込みエネルギー充電。食後は、明日の釣行に備え、テリーの作業ガレージでトラブルが多かった嫁さんのラインを交換する。今回、新品のYGKベイサイドシーバス14LB(1.2号)を巻いてあったのだが、キャストミスでアチコチに引っ掛けたり、ストラクチャー狙いで強引な釣りをするので太いPEラインの方が良いと彼は言う。今回、予備に持って来ていたラインはスーパーファイヤーライン24LB(1.5号)。「もっと太いラインは持っていないか?」と尋ねられたが、持っているのはコレだけ。

 ライン交換の際に、彼が電動ドライバーを取り出したので興味深く見る。すると、彼は先端に空スプールをつけて、リールからラインを素早く引きずり出して巻き取った。電動ドライバーを使えば短時間でライン交換が出来ることを知り、このアイデアはとても参考になった。しかし、新しいファイヤーラインに交換するのは、従来どおりのやり方。彼がスプールを持ち、私がリールのハンドルをグルグル巻いて完了した。

 明日の釣行準備が整い、ベットルームに戻ってビックリ。嫁さんは、顔全体を保湿パックシートで覆い、両足の土踏まずには大判のシップを貼り大の字になって寝ていた。確かにタックルのメンテナンスも重要だが、女性にとってはボディケアも大切なのだ。彼女の足の具合が、明日の釣行に耐えられるか少し心配になってきた。

釣行2日目の結果

TOSHI

ASAKO

TERRY

バラマンディ

3


2

GT

4

2

2

ジャベリンフィッシュ


1


マングローブジャック

1





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