バラマンディ・フィッシング]]U
再びデントリー川でGTアタック

バラマンディルアー 13KB
テリー宅ガレージで見つけた戦士達

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'14/12遠征



'14/12/30(火)
〜 イスズのD-MAX(改) テリー仕様 〜


イスズ D-MAX 8KB 朝5時半に起床。昨夜は暑くて寝苦してやら、寝ていて嫁さんからベットから押し出されて落ちそうになったりして、なんとなく寝不足な感じ。釣行2日間分の疲れも出てきており、起きがけは少し体が重かった。先に起きていたテリーと朝の御挨拶をしながらタックルを整え、いつもどおりにシリアルの朝食を食べ終わった頃には、元気が復活した。

デントリーへの道のり 10KB 本日の行き先はデントリーリバーに決定。2日続けて同じ場所に行くのは珍しいのだが、初日のジョンソンリバーが渋かったという印象が強く頭の中に残っている事と、昨日のデントリーリバーではGTがルアーに良く反応したので、再釣行を決定した。

 テリー御自慢の、イスズのD-MAXの後部キャノピーに荷物を入れながら、テリー仕様に改造した部分についてアレコレと話を聞く。フロントグリルには大型のカンガルーバーを取り付け、吸気用ノズルのシュノーケルがボンネット横から伸びている。燃料タンクは、長距離移動が可能なように大容量に。大量のキャンプ道具や釣り用品を積み込めるようにキャノピーの屋根部にはルーフラックを設置。後部には梯子と予備タイヤ2本を背負っている。この車で奥さんと国内旅行をするのが夢らしいが、迷彩色にしたらもっと迫力が出そうだ。

 午前6時半に出発。車中では、最近のケアンズの様子をテリーから聞いた。一番の話題は、中国人が巨大なカジノホテルを作ったこと。中国人が沢山お金を落としてくれてケアンズの経済が回っていくのは良いけれど、いつまでバブリーな中国経済の右上がり調子が続くのだろうか。かつて、日本企業や日本人がケアンズに大挙して押し寄せていたが、潮が引くように撤退した頃、ケアンズの街中が一気に寂れてしまった感じを強く受けたのを思い出す。

〜 デントリーリバーまでの沿道


サトウキビ収穫中 7KB 今朝は、沿道にある草地に沢山、ワラビーが来ていた。日中は木陰に入ってしまうので、見られるのは朝の早い内がチャンス。車を停めてじっくり見てみたい気もするが先を急ぐ。花盛りの街路樹を眺めながら、更に北上すると、視野が開けて海岸沿いのワインディングロードとなる。以前は細く曲がりくねった道で、場所によっては落石が頻繁に起きるような所もあったが、今では道路改良が進み、とても走りやすくなった。オートバイで走れば、さぞや気分が良いことだろう。

教会 8KB ポートダグラス周辺のサトウキビ畑は、丁度収穫中。大型のコンバインが走り、サトウキビをバサバサと刈り込み、併走するコンテナを積んだトラックに切り刻んだサイトキビを排出している。その後、コンテナは専用の運搬列車に乗せられ加工工場へと運ばれて行くのである。

 モスマンに入ってから、小休止しながらトイレ休憩。目の前には、古くて大きな教会が立っている。教会の名前は判らないが、その佇まいには歴史が感じられ、デジカメを向けて数枚写真を撮らせてもらう。

 路肩で大型車両が作業を始めたので、何をするのか見ていると、ゴミの回収作業だった。日本のように2人組の作業員が、ゴミ袋を掴んで後ろの開口部に放り投げるのではなく、車体横から折り畳みアームが伸びて道路際においてある黄色いフタの付いた大きなボックスを摘み上げ、車体上部にある開口部にひっくり返して中のゴミを落としていた。無駄がない動きで、とってもメカニカルで格好が良い。日本のマンパワーによる回収方法やり方とは随分違うので、とても興味深かった。

〜 ケビンとの再会


ケビン&嫁さん9KB 午前8時過ぎ、デントリーリバーのボートランプに到着。そこには以前、カルンバヒンチンブルック島で一緒に釣りをした事があるケビンが、2人の若者を伴って釣りの準備をしていた。若者2人は釣りの初心者らしく、今日はケビンの案内でエサ釣りをするらしい。ケビンの本業はボートの製造。その腕前はとても良いらしく、豪華クルーザーを作ったりしている有名な人と聞く。オーストラリア東海岸に浮かぶ船の多くを彼が手掛けたらしいが、年齢からしてもうリタイヤしたのかもしれない。

ケビン投網 9KB 因みに、ケビンとテリーとは釣りのスタイルが違う。テリーのガイドで釣りをすると「絶対にあわせるな」と何度もキツク言われ続けるが、ケビンは魚がヒットした際には、瞬時にパワフルな電撃フッキングを入れるスタイル。小さな魚の場合、吹っ飛んで来ることもあるし、バラマンディのように吸い込み系の魚の場合は、ルアーがスッポ抜ける場合もある。しかし、そんな事はお構いなしに、「ゴンッときたらガツン」と思いっ切りアワセを入れる。ルアーがスッポ抜けた際には、アレコレと悪態をつくのが習慣となっている。いわゆるOZ的なフィッシングなのである。

 ボートを下ろす順番待ちをする間、彼らと情報交換をしたり、ボートランプの様子をビデオに収めたりしながら時間を潰す。少しして、ケビンが桟橋で投網を投げ始めた。どんなベイトが入るか楽しみにしていたが、エサには使えない小さな鉄砲魚や名前が判らない幼魚が数匹入っただけ。彼は数回投げて、この場でエサを確保するのは断念。ボートで少し走って場所を変えれば、手軽にベイトがネットの中に沢山入るらしいので、エサには困らないようだ。



〜 再びデントリー川でGTアタック


GT 6KB 前日、GTの群れが入っていたので、流れの筋がはっきりと出ているボートランプ周辺からポッパーでチェックする。開始5分で私のエアラコブラにGTがドカンと出た。サイズは47cm。体がまだほぐれていない開始早々のこの1匹は、とてもスリリングなファイトで楽しませてくれた。続いてテリーがTDポッパーで40cmUPをキャッチ。その5分後には私が45cm、そしてテリーが同サイズをキャッチした。

嫁さんポッピング中  8KB 一方、嫁さんのにはノーバイト。どうやらポッピングのスピードが、魚とマッチしていない様子。GTの活性が高い時は、かなり早めの連続ポッピングが効果的。彼女のポッピングの様子を見ていると、竿を上下させる動作とリールの巻取りのタイミングが合わずギクシャクしている。ルアーをカポカポさせるため竿を動かすことに集中すると、リールの巻取りが疎かになり、逆に巻取りを意識すると竿が動かずルアーがポッピングしていなかったり・・・私達は当たり前の様に手が動くのだが、初心者にとっては右手と左手の動きをテンポよく連動させるには、もう少し練習が必要みたいだ。

 流れの筋を見ながらフェリー乗り場まで下ったが、魚の反応がなくなったため一気に上流へと上がる。昨日、バラマンディが連発したスパイクエリアは水位が高く、流れも強すぎた。バラマンディは、流れが強い場所を好まない。とりあえずロングAを数回投げて様子をみてから、次の場所へと更にボートを走らせる。水位が下がった際には中洲が出来る河川中央部のシャローエリアで、Wスウィッシャーを試してみた。

 竿先にぶら下がるのはウォーターランドのWスウィッシャー、正式名称は忘れてしまったがバトルダブルスイッシャーだったか、ダブルバボーだったか。このアルミボディのルアーは、ベイトタックルで扱いやすく、水面をジャバジャバと賑やかに奏でる。水温が高過ぎて魚の活性が低い時でも、ドバァーンと魚を出せる優れもの。ストレートリトリーブをやったり、強めのジャーキングをしていると狙い通りに何度かドカンと出た。しかし、プロペラが邪魔になっているのか、フッキングミス連発。なんとか魚を掛けたいと思っていると、いつの間に魚達は何処かに消えてしまった。



〜 ボトムレンジのターポンフィッシング


ターポン 9KB 更に上流へと上がると、ケビン達がアンカーを下ろしボートを停めてエサ釣りをしていた。そこは、川が大きく曲がり、水深がある場所。魚達は強い日射を避けるため、深い場所に集まっているらしい。豪州のセミ達がシャーシャーとうるさく鳴く中、こちらもアンカーを下ろしてボトム付近を狙う。ケアンズ近郊の釣りにおいて、テリーのガイドでは深い場所を狙うシチュエーションが殆どないため、ボトム付近を探れるルアーの持ち合わせが少ない。限られたルアーの中から選んだのが、どこでも、どんな相手でも使える万能選手のレンジバイブ70ES

テリー&ターポン 8KB 水深は16〜17m。キャスト後、ボトムまで沈め、魚が集まっている水深14〜15m付近で、巻いては落とし、巻いては落とし・・・とやっていると嫁さんにヒット。相手はターポンの良型のようだが、予想以上のファイトで魚が中々浮いてこない。暫くして、急に激しく魚が暴れ始め、ラインが引きずり出されて突然のラインブレイク。どうやらファイト中、サメに襲われた様子。嫁さんの悔しがる様子は、見ていて笑えたが、よくよく考えると失ったのは私のルアーだった。今回の遠征で、彼女は一体いくつのルアーをロストするんだ?!

 ラインシステムを組み直し、再びレンジバイブ70ESを使って彼女が再び釣り始めると直ぐにヒット。私の方にはワンバイトすらないのに、何故か彼女のルアーに反応。周囲にはサメがいるハズなので、今度は先程の反省を活かし、結構強引に魚を巻き上げる。サイズが少し小さいのか順調に魚が浮いてきたと思いきや、水面まで来て魚体が見えたところでポロッとフックオフ。魚が小さかったのではなく、魚自らがボートに向って泳いできて、口をパカッと開いた時にフックが外れた様子だった。

 2匹連続して魚を取り逃がし悔しがる嫁さんをなだめていると、テリーがバックシートでターポンを掛けた。何度もラインを出されつつも、手際よく魚を浮かせて危なげなくキャッチ。サイズは60cm。船底に置くとバタバタ激しく暴れてトラブルを起こすので、写真を撮ってサイズをはかり素早くリリースする。彼が使っていたルアーは、鉄板系のバイブレーションルアー。小さくても良く飛び、良く沈み、ブルブル震えて魚を引き寄せるとのこと。ターポンは小魚を食っているので、良く光る小さめなルアーが効くらしい。



〜 周囲はサメ、サメ、サメだらけ


いつも陽気なOZ 8KB 午前10時、ケビン達のボートに寄せて、ティータイムをしながらボトム付近のターポンを狙う。私が試したTN50レンジバイブ70ESは全く反応がないため、続いてサージャーなどのボックスの片隅に入れてあるメタルジグを試す。しかし、魚は相変わらず反応しない。その横でテリーが45cm前後のターポンを2本追加。嫁さんも3度目の正直、サイズは小振りになったがターポン(40cm)をキャッチした。結局、この場で釣れていないのは私だけ。以前からジギング系の釣りは苦手意識があるのだが、やっぱり釣りをしていてもシックリとこない。

 試しにテリーの名称不明の鉄板系メタルバイブを借りて試すと2バイト。残念ながらフッキングには至らなかったが、鉄板系メタルバイブの有効性について認識を改めたので、次回遠征時には、ボックスの中に何個か入れて来ることになるだろう。

 ケビン達と別れ、更なる魚を求めて移動する。ストラクチャー狙いで、私とテリーがシャッドラップ8を使いバラマンディを1本ずつ掛けたがいずれもフックアウト。嫁さんのシャッドラップ8にはサメが反応し、何度も追い掛けて来ている。こんな所で魚を掛けてもきっとサメの餌食になるのがオチなので、次のポイントへと移動するが、そこでもサメの姿を確認した。サメがいるという事は、エサになる魚が集まっている訳で、竿を出したい気持ちもあるが、我慢して次のポイントへ移動する。

ケビン 11KB ぐるっと見てきた中・上流域は、サメが多かったのでケビン達のボートの所まで戻る。その後の釣果を聞くと、サメが釣れてフックを外す際にケビンが腕を噛まれたと言う。バックリと噛まれたらしいが、サメが直ぐに口を開けてくれたらしい。幸いにも肉をもぎ取られることはなかったが、噛まれた腕を見せてもらうと結構なキズと血の塊がベットリと付いていた。「魚を釣っていてサメに噛まれた」だなんて、うちの近所の釣り場だったら、大事件なのである。

 河川の中でウロウロしているサメなので、それほど大したヤツじゃないと思っていたが、名前を聞いたらブルシャーク(Bull Shark オオメジロザメ)だと言う。このサメはとても危険で、海水域だけでなく淡水域でも生息可能。河川の中にも遠慮なく入ってくるタイプのヤバいサメ。魚の産卵期に集まる習性があるので、相当数のサメがこのエリアに入っているのだろう。

 ケビン達にはこれ以外にもトラブルがあり、走行中に停泊している大きなヨットのアンカーロープに気がつかず、ロープに引っ掛かってボートが何処かに突っ込んだらしい。ケビンのボートにはその事故の跡がクッキリと残っていた。こんなトラブルが短時間に続いたにも関わらず、まだ釣り続けるなんて私からすればOZはクレイジーだ。

〜 "如意棒"の登場 〜


バラマンディ狙い嫁さん 8KB サメを避ける意味もあり、クリークに入って釣りをすることにした。しかし、ここでは別のリスクがある。テリーは平気なのだが、肌が柔らかく免疫も持っていない私達はサンドフライの餌食になりやすい。予め肌の露出は避け、虫除け薬をたっぷりと塗っておく。やはりクリーク内は風がなく蒸し暑く、目の前を小さなサンドフライが沢山飛び回る。

嫁さんとバラマンディ 9KB クリークを少し入ったところで、嫁さんのシャッドラップ7に銀色のグランターがヒット。しかし、ファイト中に残念ながらフックオフ。嫁さんが使っていたシャッドラップのサイズ合わせ、ワンサイズ落としてストラクチャー周囲を丁寧に探ったがノーバイト。結局、このクリークでは嫁さんが魚を掛けただけで、サンドフライの猛攻にあい早々と退散した。本流に戻り下流域へと移動。ボートを流しながら、マングローブの根際や倒木周りを探ってゆく。

 暫くして、水中に沈んでいる枝周りで私のシャッドラップ8にバラマンディがヒット。しかし、直ぐにフックオフ。再び同じ場所にルアーを打ち込むと、再びヒット&フックオフ。50cm弱のバラマンディが1か所に何匹も集まっているようで、3人で一転集中のキャストを重ねる。打ち込んだルアーに反応し、何度もルアーを咥えるが、直ぐに吐き出してフッキングしない。ここでフッキングさせたのは、まさかの嫁さん。しかし、水中の枝にラインが絡まり、どうにもならない状況に陥った。

 ラインが枝に絡まった状態でも魚はまだルアーを咥えたままだったので、テリーは伸縮自在のルアーリトリバー"如意棒"を取り出した。ラインと魚の位置を頼りに、"如意棒"で何度か水中を探りトライ&エラーを繰り返していると、幸いにもラインが枝から外れ魚がフリーになった。彼女はすかさずラインを巻き取り魚を引き寄せたが、長い時間のファイトでバラマンディ(46cm)は疲れ切ったように体を横にして引き寄せられてきた。



〜 クリークの中は不発 〜


ゴールドスポットコッド 10KB この場所には、活性の高い同サイズのバラマンディが群れていたハズだが、残念ながらこのドタバタ救出劇で魚達は何処かに消え失せてしまった。キャスト&トウィッチを繰り返すことによって魚の活性が上がって来たところだったので、上手に攻めればもう何本か同サイズを追加出来そうだった。ボートをポイントに寄せて、"如意棒"でガサガサやり過ぎてしまったようだ。

テリーとランチ 11KB 時計を見ると、午後1時過ぎ。昼飯も食べずに更なる追加を求めて、少しずつボートを進めて魚の姿を探したが不発。そこで、気分転換に少し広めのクリークに入ってみた。クリーク入り口の水中に沈むストラクチャー周りでシャッドラップ8にゴールドスポットコッドがヒット。ストラクチャーの中へ必死に潜ろうとする魚を強引に引き寄せてキャッチした。大きな口の中に鋭い歯がびっしりと生えているこの魚のサイズは42cmだった。

 クリークの中にボートを進めるが、全くルアーに魚が反応しない。今回、クリークの中は魚の反応が悪く、時間を掛けて粘る割には釣果が伴わなかった。午後1時半に少し遅めのランチを摂り、一息つくことにした。

 午後になって風が出て来たのでキャストの精度がぐっと落ちる。本流での釣りにおいては、日差しは強いままなので日陰の部分へビシッとルアーを入れないと魚は出てこない。その点、クリークの中は風が弱く、薄暗いので、本来ならこの時間帯は魚を釣るには良い場所。しかし、今回は何処へ行ってもダメ。暫く下流域をウロウロしたが、全く反応がなかったので、一気に中・上流域へと上がる。狙うポイントは、マングローブの根がスパイク状に川底から伸びている場所。バラマンディの実績もあり、流れの強さと水深がマッチしていれば必ずチヤンスはあるハズ。



〜 スパイクエリアに望みを掛けて 〜


マングローブ帯 15KB スパイクエリアに到着し周囲を見渡す。水位は下がっており、マングローブ帯から濁った水が帯状に本流へと流れ出ている。テリーの指し示したピンポイントに嫁がキャスト。すると、「奇跡の1投?!」と思えるほどドンピシャでロングAが打ち込まれた。すると、着水同時に水面が割れてバラマンディが飛び出した。やはりガイドが指示する場所には魚がいるのである。彼の指示でストラクチャーの中に潜られないよう、一気にオープンエリアに魚を引きずり出す。

バラマンディと嫁さん 9KB さて、これからが勝負・・・という段階で、バラマンディは大きくエラ洗いをして見事にルアーを吹き飛ばして逃げていった。明らかに魚を掛けた彼女より、バラマンディの方が格は上って感じ。彼らは、きっとルアーフックの外し方を知っているに違いない。ポイント的には、このタイミングがベストといえる状況(日陰、シャロー、濁り水)なので、ほかにも魚がいるハズ。3人でピンポイントにルアーを次々と打ち込んでいると、バラマンディの活性が上がってきた。

 バックシートでテリーが、リーズルアーハイジャッカーを使ってバラマンディ(45cm)をさりげなくキャッチ。続いて、私が銀色のロングAを使ってセイゴクラスのバラマンディ(35cm)をパッと釣る。まだまだ魚はいる様子。「次は嫁さんの番だぞ〜」とプレッシャーを掛けたら、またもやミラクルキャストでピンポイントにドンピシャでロングAが入った。

 狙っているピンポイントにルアーが入ると、必ず魚が反応している。嫁さんのド定番カラーである金黒のロングAに出たバラマンディは、男2人が直前に釣った魚より明らかに大きい。ファイトの様子をデジカメの動画モードで撮影する。テリーがオーシャングリップで掴んだ魚は51cm。直前に見たのがセイゴクラスだったので、彼女が釣った魚は悔しいかなとても大きく見えた。

〜 最後のシメはシーウォッチャー 〜


テリー&バラ 7KB 午後3時半を過ぎ、トイレ休憩のために一旦、ボートランプまで戻った後、上流を目指して一気にボートを走らせる。スパイクエリアの調子が良いので、残り1時間程の間で主だったポイントを効率良く回る。魚がいれば数投で反応があるハズ。使うルアーは、私が銀色のロングA、嫁さんは金黒のロングA、テリーはハイジャッカー。兎に角、ポイントについたら、精度の高いキャスティングでピンポイントにルアーを打ち込み、短い移動距離の中でルアーが多彩な動きをするようにバラジャークやトウッチで誘いを掛ける。

 先ず私が40cmのバラマンディを釣り、リリース直後の1投目で50cmクラスを掛けたがバラシ。銀色のロングAに良く反応するようなので、これを嫁さんに渡して、私は往年の名品シーウォッチャーに交換。その間、テリーがハイジャッカー40cmをキャッチしてこのポイントは沈黙した。

ハラマンディ 8KB この場で粘っても、サイズアップは見込めず、数も出そうにないため、直ぐに移動する。小川の流れ込みポイントや、河川の分岐点、私が"バラマンディグラス"と名付けた水際に繁茂するヨバイグサの際などを、次々と撃ってゆく。

 因みに、私が使っているシーウォッチャーはバラマンディなどをターゲットとして作られたスカジットデザインズ(2015年7月末 解散)のウッドプラグ。既に廃盤となって随分経つが、私がバラマンディ釣りを始めた頃、日本製ルアーでバラマンディをターゲット魚種として捉えていたのは、おそらくこのルアーだけではなかったか。1個3,000円もするルアーなのでロストが怖くて、ココゾという場面でしか使わず出番は少なかった。

 「ウッドのハンドメイドなので・・・」との言い訳がメーカー側から聞こえてきそうだが、ルアー個々のバラつきが大きかった。水に浮かべると、浮力や浮き姿勢が異なったりしていたが、トウィッチやジャークでヒラをうつアクションはバラマンディに効果的。とても頼りがいのあるルアーなのである。

 納竿予定時刻の5分前、ボートランプに戻る途中で立ち寄った小川の流れ込みで、シーウォッチャーにバラマンディ(50cm)に出た。その後もかなりド派手なバイトが2回あったが、フッキングには至らずタイムアップとなった。もう少し竿を振る時間があれば、最後のシメでシーウォッチャーを使い1〜2匹追加出来そうな感じもしたので、後ろ髪を引かれる思いで納竿した。

〜 お土産はウールワースで 〜


バラマンディ釣堀 7KB 午後5時にボートを引き上げ、ケアンズに向けて出発。間もなく、左手にバランマディの釣堀Hook-a-Barraが見えてくる。以前は養殖場だったのだが、数年前に釣堀としてオープンしている。ここのバラマンディの目はルビー色をした天然物とは違って青っぽい。目の色は食べているエサに影響されているようなのだが、真っ白いアルビノタイプや、白黒まだら模様の魚もいる。

マリアさん 10KB バラマンディ釣りを体験してみたいと思う方は、立ち寄ってみるのもいいだろう。ガイドのテリーにココの話を詳しく聞こうとすると、なんとなく機嫌が悪くなるのは気のせいだろうか・・・。因みに、この釣堀はキャッチ&リリースで、シングルフック使用。1人、1時間当り45ドル。釣りをしない人は7.50ドル。

 モスマンの街で新しくなったウールワースに立ち寄り、日本へのお土産を買う事にした。帰国までの間で、ゆっくりケアンズ市街でショッピングをしている時間がないスケジュールであり、空港で買うよりも安上がりなのだ。手持ちのお金が少なかったのでテリーにお金を借りて、豪州ワイン2本とチョコレート、フィッシャーマンズフレンズ等をまとめ買いした。

 キャプテンクックハイウェイを爆走してテリー宅に到着したのが午後7時過ぎ。マリアさんから「今夜はピザよ〜。」と楽しげに声を掛けてくれたが、チーズが食べられない私にとっては、とても辛い罰ゲームと同じ。私だけ特別にチキン&レタスのサンドウィッチを作ってもらい、ワインを飲みながら空腹を満たす。食後は、タップリの完熟マンゴーにバニラアイスをのせたデザートを頂き、幸せな気分に浸って午後9時にベットイン。

釣行3日目の結果

TOSHI

ASAKO

TERRY

バラマンディ

3

2

2

GT

2


2

ターポン


1

3

ゴールドスポットコッド

1





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