豪州バラマンディ・フィッシング]W
マッドクラブツアー

マッドクラブ 5KB
マッドクラブで腹一杯


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'07/11遠征


'07/11/7(水)

〜 お楽しみのカニ籠投入〜


キャラバンパーク 6KB 昨晩も真夜中に目が覚め、トイレに起きた。空を見上げると物凄い数の星がきらめいている。昨晩見つけたオリオン座は真上にあり、星々が集まったミルキーウェイ(天の川)が天空を横断していた。日本でこんな夜空を見られたら、どんなに感動するだろうか・・・昔、バイクで全国を単独ツーリングしていた時に野宿をした、北海道中標津の開陽台をふと思い出した。開陽台の周囲には何もなく、夜空の星々や朝日が素晴らしかったが今はどうなっているのだろうか。

 用を済ませ一寝入りして午前6時前に起床。ミルクをたっぷり注いだシリアルと紅茶をいただき、体を目覚めさせる。キャンピングカーから外へ出ると、庭先には無数の野鳥が朝食を食べに来ている。隣人のジイさんが、ヒマワリの種子などのエサを大量に振舞っているので鳥達が集まって来るのだ。その中で特に多いのが、背中がグレーで胸がピンク色をしている中型のオウム。ミッチェルリバー方面へ遠征した際に、度々目撃したオウムと同じ鳥に違いない。日本では動物園かペットショップでしかオウムを見られないと思うのだが、こちらでは駅や公園にいるハトと同じような感じだ。

カニ網投入 5KB 身支度を整え車に乗り込み、5分程でボートランプへ到着。波打ち際には大きなペリカンやカモメ、オレンジ色の長い足を持つ大型鳥ジャバルーが集まりエサを探している。ボートを浮かべた水面は強風で波立ち、この様子では海で竿を振ることは出来ない。昨日に続き河川を攻めることになったが、その前に今回の遠征のお楽しみ、マッドクラブを採るため上流へボートを進めカニ籠(クラブポット)を仕掛けに行く。ケアンズ空港の土産店で購入すると1匹55A$以上するマッドクラブ。市内のレストランで注文すると幾らボラれるか判らず、豪州渡航暦は数を重ねたが未だ食べた経験がなかった。今回の遠征ではテリーに「マッドクラブを食べたいぞぉ」とスペシャルオーダーしておいたのだ。

 クリークが合流する地点で停船。昨日、投網で捕まえたベイトをライブウェルから取り出し、ザクザクとブツ切りにする。これをテリーとケビンがそれぞれ持ってきた6個の折り畳み式カニ籠の底に縛り付け、ボートを進めながら岸から4〜5m離して投げ込む。後は頃合を見て引き上げるだけの簡単作業。1匹55A$以上するカニが何匹採れるか、ホント楽しみだ。

〜 キングとブルーの違い〜


ブルーサーモン 6KB カニ籠投入後、直ぐにキャスティングを開始。日中はクソ暑くなるので、朝の内が勝負どころ。スタートは前回の遠征帰りにケアンスの釣具店で購入しておいたリーディーズルアーのB52。コイツは3本フックのロングAより1cm程大きく、適度な重さがあってヘビータックルで使いやすいジャークベイト。クリーク入り口へB52をブチ込み、トウィッチを繰り返すと直ぐに反応。バラマンディがルアーを吸い込み、銀色の体を翻したのが見えたのだがファイト中にフックオフとなった。朝イチのバラシは後に響くので、絶対に避けたかったのだが前日と同じ過ちを犯してしまった。

 次にロッドが曲がったのは、私の後ろで竿を振るケビン。リーズルアーで50cmUPのバラマンディをシャローエリアの単独ストラクチャーから引きずり出した。このポイントではポップアイマレットが水面を泳ぎ回っており、水際で時折ボイルが起きる。魚はいるのでキャストを続けているとテリーのリーズルアーに小バラがヒット。これはランディング直前でオートリリースになったが、すぐさまキャストを再開すると再びヒット。魚はかなり大きいようだが、バラマンディとは違い左右に激しく泳ぎまくる。ボート際に浮いてきた魚はサメのような大きな目を持つブルーサーモン(78cm)。リップを含め全長15cmあるリーズルアーをスッポリと飲み込んでいた。

 テリーが釣ったブルーサーモンは、私が前日釣ったキングサーモンと同じような魚なのだが、コイツには胸部に紐がない。ヒンチンブルックで釣ったブルーサーモンには紐状の鰭があったハズ。テリーに確認すると紐があるヤツとないヤツの両方いるのだそうだ。この魚もデカくなるのだが、肉質が柔らか過ぎて美味しくないという。「食べるのなら絶対にキングサーモンだ」とテリーとケビンが口を揃えてキングサーモンの美味しさを語る。釣り上げた魚はリリースされず、マッドクラブ用のエサとしてキープすることになった。帰国後、図鑑で調べるとキングとブルーの違いは、やはり胸鰭の紐にあるようだ。キングの方は紐が長くて5本、ブルーは短くて4本。キングは30kg、180cm以上にも育つが、ブルーは20kg弱、120cmどまり。因みに、サーモンとスレッドフィンは同じ魚のことを示している。サーモンと聞くとどうしてもサケやマスを頭に浮かべてしまうので、胸鰭の形状からthreadfinの方が判りやすいと思う。

〜 ジャークベイト考〜


バラ 5KB ポップアイマレットが水面を群れて泳いでいるポイントを探しながらボートを進める。使うルアーはサイドステップ。前日の釣行でフロントフックがラインを頻繁に拾ってしまうという欠点が判り、フロントフックのサイズを2番小さくしてみた。それでもやはりラインを拾ってしまう。トウッチで頭を大きく振りすぎてしまうのか、アクションが切り替わる際にブレーキが掛からずルアーが流れ、弛んだラインを拾ってしまうのだろうか・・・。ルアーアクションは竿との相性やアクションのつけ方だけでなく、ラインの素材の違いでも大きく左右されるのは承知の上だが、どうにもこのルアーは使いにくい。岸際をボートで流しながらキャストを繰り返す釣りでは、フックに絡まったラインを外している間にポイントを通り過ぎてしまうのだ。

 このルアーは早めのテンポで強い連続トウィッチをすると、水面から飛び出てしまう時もある。アクションのつけ方をアレコレ工夫してみると、なんとなく判ってきた。当たり前の事だが、少し抑え気味なロッドアクションをすればラインを拾わない様子。サイドステップはもしかしたら、誰でも手軽にトウィッチやジャークを楽しめるように動きやすく作ってあるのかもしれない。私にとっては、その事が逆に扱いにくいジャークベイトルアーとなっている。ロングAリーズルアーのように、本来動きにくいルアーをロッドアクションで動かすから、魚が反応する動きが生まれるのだ。ロッドアクションへの反応が良く、動き過ぎるルアーは使っていて楽なのだが釣果が伸びにくい。このところ、日本メーカーのジャークベイトが幾つか登場しているが、「動かないジャークベイト」を選ぶ事がジャークベイトを極める秘訣かもしれない。

ジャークベイト 6KB テリーやケビンのロッドアクションを横目で見ながらキャスト&トウィッチを続ける。岸際近くにポツンとあった倒木を狙ってサイドステップを解き放つ。竿の振り幅を小さくしてアクションをつけると、狙いどおりにバラマンディが反応。後部フックの1本が、かろうじて口に引っ掛かっているのみ。慎重に魚とやり取りをしてネットを使ってランディング。尾鰭の上半分が黄色く、下半分が黒っぽい60cmのバラマンディを手中に収めた。同じストレッチに倒木があったので3人で集中爆撃。リーズルアーを使ってテリーが60cm、ケビンも負けじと50cmUPを釣り上げた。「まだ魚はいるハズ」と丁寧に倒木周りを探ると、サイドステップに50cmUPが食らいついた。

 ジェットスキーが爆音をたてて河口から上がって来た。通り過ぎるのかと思いきや、途中でUターンし、行ったり来たりの繰り返し。私たち3人は余りのうるささに閉口。ムッとしながらキャストを続けたが反応がないので更に上流へとボートを移動する。小川の流れ込みがあったのでボートをステイさせて、魚の反応を伺う。ルアーを既に生産中止になってしまった3本フックのハスキー・ラパラ(バルサ製)に交換。キャスト後、水面で強いトウィッチによりバブルサウンドを入れてから、ルアーを水中に引き込んで、「トンッ、トンッ」と2段トウィッチを入れる。これに食いついたのが45cmの小バラ。直後にテリーが同じ場所からリーズルアーで60cmを抜き上げた。

〜 苦しい時の助っ人ルアー 〜


テリー&コッド 6KB クリークの中へボートを進める。ここではルアーをビジョン110SWに交換。ノーマルの華奢で使い物にならないフックとリングを捨て、ハードリングを使い太軸フックのカルティバST56を2つ装着する。このチューニングでシンキングルアーになってしまうのだが、水中にストラクチャーがなく根掛かりの心配がないような場所では、結構イイ仕事をするのである。キャストを始めて直ぐに45cmと64cmのバラマンディをキャッチ。ケビンがリーズルアーで50cmを釣り、爆釣モードへ突入かと思いきや、その後はパタリと反応が止まった。これと同時にハエ達の猛攻撃を受け始める。朝の内は、棲家でじっとしているので気にならないのだが、太陽が頭上に昇ると行動が活発になる様子。余りにもハエが多くなってきたのでギブアップして本流へ戻る。

 午前10時にティータイム。ビスケットとシリアルバーを食べ、コーラで流し込む。気温がグングン上がる中、水分補給をまめにしなければならないので、ペットボトルにオレンジ味のエネルゲンを作る。使う水はケアンズから持ってきた水。昨晩、生ではとても飲めないカルンバの水を沸騰させ、ティーパックの緑茶を入れたのだが余りの不味さにギブアップ。お茶の味にうるさい静岡県人としては、とても飲められる筋合いの物ではなかったのだ。20分程の休憩の後、再スタート。開始早々にテリーがクーラーバングで60cmUPのバラマンディとゴールドスポットコッド(25cm)をキャッチした。

 その後は3人で懸命なキャストを繰り返してもパタリと反応が止まった。ここで取り出したのはジャッカルバイブ。豪州のバス釣りシーンにおいて大注目ルアーとなり高値で取引されているようだが、デカバラ狙いと言うよりは「何でもイイから釣れてちょ〜だい」という状況の中でのチョイス。ボートを進めながら岸際を刻むように打っていくと、直ぐに「ククッ、ククッ」っとバイト。巻きアワセでフッキングをして一気に引き上げると、大きな口のゴールドスポットコッド(25cm)がルアーを咥えていた。小さいルアーに反応する魚はいるようなのでシャッドラップ8を試すと30cmの鉄砲魚を2匹立て続けにキャッチ。これを見ていたケビンもシャッドラップを取り出し、同サイズの鉄砲魚を釣り上げた。小型のバイブやシャッドラップは豪州遠征における助っ人的ルアー。バイブレーションは根掛かりをするので使う場所が限られるが、反応がなくて困った時にこの2つのルアーを試してみるのも良いだろう。

〜 マッドクラブ・ツアーのスタート 〜


ケビン&マッドクラブ 5KB 顔の周りに飛んでくるハエが猛烈に増え、釣りを楽しめるような状況ではなくなってきたので3人揃ってギブアップ。昼食前にカニ籠を引き上げようと仕掛けておいた場所へ移動した。目印のフロートから伸びるロープを引っ張り、1つずつ順番にカニ籠を引き上げる。仕掛けた6つの籠に入っていたマッドクラブは僅かに1匹。しかも、捕獲が許可される甲羅長15cmに1cm足りなかったのでリリースとなった。半日程度、籠を沈めただけでカニが沢山採れるとは思ってもいないが、まさか1匹も採れないとは・・・。そんな簡単に採れるカニではないのだ。沢山のマッドクラブを引き寄せるため、キープしておいたブルーサーモンの切り身をたっぷり入れて再び投入する。

 ケアンズでは昔からマッドクラブツアーがあり、観光客に結構人気がある。ツアーを成り立たせるために、実は裏で色々と苦労があるようだ。カニ籠を引き上げたら、「オスしか入っていない」「丁度、ツアーの人数分のカニが入っていた」などと言うのは許せる範囲か・・・。「紐で縛ってあるカニが入っていた」なんて話を聞くと、ツアースタッフが苦労している様子が頭に浮かび、涙が流れてしまいそうだ(笑)。

 ボートを進めると誰かが仕掛けて放置したままになっているカニ籠を発見。フロートの汚れ具合やロープに付いた藻の様子からすると、沈めてから随分日数が経っている様子。ロープの長さが十分ないと、仕掛けた時から潮位が上がった際に回収できないという失態が時々起きるのだ。試しに引き上げると立派なオスが3匹と大きなメス1匹、おまけにナマズや小魚が色々入っていた。マッドクラブのメスは捕獲が禁止されているのでリリース。オスは十分基準を満たしていたのでキープする。マッドクラブのツメの力は指を挟まれると千切れてしまうほど強力。危険なのでケビンが注意深く1匹ずつ籠から取り出す。激しく暴れ厄介なトゲを持つナマズを取り出す時に、マッドクラブがケビンを急襲。手のひらの柔らかい所をグニュッと挟んだ。カニは直ぐに離したので血だらけの惨劇にはならなかったが、挟まれた所は深いキズになっていた。捕まえたマッドクラブは濡らした麻袋に突っ込んで暗所保管。晩御飯が楽しみだ。

 引き上げたカニ籠には、入っていたナマズをナイフで絞めてエサにする。テリーはフロートを洗って汚れを落とし、自宅の住所を書き始めた。「他人のカニ籠をもらっちゃダメだろ」と彼に突っ込みを入れたら、驚いたことにチャッカリ私の名前を書いていた。これで私も犯罪者(涙)。

〜 スチールバック初見参 〜


バラのエサ 7KB 午後12時半に本流のど真ん中でアンカーを打ち、パラソルを立てて昼食。ケアンズ近郊の河川と違って、このノーマンリバーには岸際から覆いかぶさるような木々が生えていない。従って、日陰が全くないのでパラソルのありがたさを肌で感じる。今日の昼食は高級なサーモン缶詰を開け、パンに挟んでサンドウィッチにして食べる。ゆっくり食べているとハエが群がってくるので、短時間に済ませ午後の部に突入。先ずはトローリングを試した。ケビンはハルコ、テリーはストームのディープサンダー、私はディープテールダンサーをセット。後方に投げ込み、魚探を確認しながら6〜7mラインを引く。1時間程、引き回ったがノーバイトだったのでキャスティングゲームへ戻す。

 クリークの入り口でステイし、潜んでいるバラマンディを狙う。シャッドラップ9をトウィッチして64cmをキャッチ。コイツはデッキの上で激しく暴れながら、胃の中から食べた物を吐き出した。食べていたのはカニと小魚を数匹。小魚はドロドロに溶けていたが、カニの方はまだ形がしっかりしていた。てっきり、バラマンディはもっと大きなベイトを捕食していると思っていたので、吐き出されたベイトのサイズには少々驚いた。ベイトサイズに合わせるなら、ルアーサイズをもっと下げるべきではないだろうか・・・。こんなことを考えながら手帳にメモ書きをしていると、私が釣ったピンポイントへテリーがバックシートからクラシックバラを打ち込んで60cmをブチ抜く。

スチールバック 4KB 次に竿が曲がったのはケビン。彼がシャッドラップ9で掛けた魚はバラマンディとは違う様子。ジャンプした際に魚体をチラ見。サーモンではなく、クイーンフィッシュのようだったが顔が違った感じ。ボートデッキに抜き上げられた銀色に輝く魚は初めて見る魚だった。名前を聞くと、スチールバック(40cm)とのこと。名前の由来は背中がスチールのように輝いているからなのか。顔つきやスタイルはサケのようであるがアブラ鰭はない。豪州人が何故この魚をサーモンと呼ばず、紐状のピラピラした胸鰭が気持ち悪い魚をサーモンと呼ぶのか非常に不思議な感じがする。それぐらいサケに似ていて格好が良いのだ。

 強風が打ち付ける中、ケビンのルアーが引っ掛かっている倒木に遠慮なくシャッドラップ9を打ち込む。彼には少しの間、休憩を取ってもらい倒木周りをテリーと2人で探らせてもらう。トウィッチを何回か繰り返すと45cmのバラマンディが躍り出た。ケビンがルアーを回収してからは、彼の連荘が始まった。60cmのキングサーモンを釣った後、40cm、62cmのバラマンディをキャッチ。そしてデカバラを1本バラした。「逃がした魚は大きい」と良く言うが、ファイトの様子からコイツは本当に大きかったに違いない。午後3時半にケビンが釣り上げてからはパタリとアタリが止まった。丸1時間、3人がキャストを続けても沈黙。粘っても無理っぽかったので、少し早めの午後4時半に納竿とした。

〜 大切なのは気づくこと〜


ボートランプ 4KB ノーマンリバーのバラマンディの多くが、尾鰭の色が2色に分かれている。昨日釣ったバラマンディも2色。何故、黄色と黒の2トーンなのかテリーに聞くと、「日本人とアボリジニの混血じゃないのか」と冗談で返してきた。テリーは軽いジョークで言っているのだが、良く考えると、これって人種差別の臭いがプンプンする。豪州人の心の根底には、原住民であるアボリジニやお金の力を借りて押し寄せてくる東洋人を蔑む感覚があるのではないだろうか。ふと、こんな事に気が付いてしまった。

 情けないことだが、自分に振り返って考えても同様な事が思い当たる。英語をしゃべる人種を意味なく偉いと感じたり、相手の事を全く知らないにも拘らず、白人はカッコが良くてランクが上で、有色人種は1〜2ランク下のような感じを持ってしまう。これはきっと子供の頃から学校や親、様々なメディアを通じて、いつのまにか心の底に刷り込まれているに違いない。同じアジアに住みながら隣国の人々を蔑むような気持ちは何処から湧き出てくるのだろうか? 日本から外へ出て異文化に接すると驚くことも多いが、海外旅行は自分の事を見つめ直したり、育ってきた環境を顧みる良い機会になる。物事の全てに通じることだが、上手に、賢く生きるためには「気づくこと」が大切なのだ。

 さて、当サイトを見て「バラマンディを釣ってみたいなぁ」と思っている皆さん! 思うのだったら具体的な行動へ移すべきなのである。自分が「バラマンディを釣りたい」と思っている事に気づいたら次のステップへGO! 行けない理由をゴタゴタ考えて行動しないのはイソップ童話の「酸っぱいブドウ」と同じではないか。お金がなければ作れば良い。時間がなかったら、時間を作る努力をする。人生は短いので、行けそうな時には多少無理をしてでも旅立ってみませんか。

〜 マッドクラブ・パーティー 〜


キャラバンパーク キャラバンパークへ戻り、温水シャワーを浴びる。ラム酒を注いだコーラを飲んでくつろいでから、恒例のOZスタイルの夕べの集いへ参加する。今夜はマッドクラブが待っているので、早めに引き上げ料理に取り掛かる。一番大変なのはマッドクラブをしめてバラすこと。この担当はケビン。大きなハサミを振りかざし抵抗するカニを掴んで裏返し、三角形をしている腹帯の頂点にナイフを突き刺す。しかし、硬くて刃が刺さらない。何度目かの挑戦でナイフを突き刺して息の根を止める。その後、力を込めて甲羅を外し、鰓を取り除いて足をバラす。調理はテリーの担当。キャラバンパークの事務所から借りてきた大鍋を準備。基本的に泥の中に住んでいるカニなので、泥臭さを消すために水で良く洗ってから鍋底に足を敷き詰める。単純に茹でるだけかと思いきや、塩、蜂蜜、チリペッパーを少々入れて暫く茹で上げる。

 目の前に出された山盛りのマッドクラブに私はひたすら感動。ここからは私の担当(笑)。マッドクラブ・パーティーの始まりなのである。勿論、一番美味しいと言われるツメの部分を食べたいのだが、殻が非常に硬くて歯がたたない。フィッシングプライヤーでカラを潰し、肉を取り出そうとして四苦八苦。テリーとケビンから「プライヤーが壊れるから止めろ」と言われ、殻の割り方を教えてもらった。掌でカニのツメをしっかり固定し、大きなスプーンの腹を木魚を叩くかのようにスナップを効かせて打ち付けると見事にクラックが入るのである。肉を取り出し、口に含むとその美味しさに感動。泥臭さは全くなく、旨味がぎゅっと詰まっている。残念ながら他の足の方は、ツメほど美味しくないのだが1匹分を食べると満腹。どっぷりと幸せな気分に浸った。

2日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

KEVIN

バラマンディ


5

5

キングサーモン



1

ブルーサーモン


1


スチールバック



1

鉄砲魚



1

ゴールドスポットコッド

1

1




次のページへ
前のページへ
バラマンディ攻略ルアー・インプレッション
オーストラリア遠征目次へ


トップページに戻る。
私へのメッセージは こちら へどうぞ。 

  
Copyright (C) tamatebako