豪州バラマンディ・フィッシング]X
キャンプサイト撤収

レイクフィールド 4KB
レイクフィールドの広大な風景に感銘

擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'08/9遠征


'08/9/29(月)〜30(火)

〜 キャンプサイト撤収 〜


キャンプ場入り口看板 7KB 毎晩、真夜中にテントから這い出しオシッコをしながら満天の星空を眺めていた。知っている星座を探してもオリオン座しか見つからないのだが、日本で見る星の数なんて比べ物にならないほどの数に圧倒されっぱなし。レイクフィールドの夜空とお別れするのは、とても残念で寂しい。「日本でこんな夜空が見られないものか・・・」と思いにふけりながら再びシュラフの中に潜り込む。

 目が覚めたのは午前6時。朝食はシリアルにアンズとデイツをトッピングし、ミルクをたっぷり注いで食べる。テリーが焼いていたクランペットが美味そうだったので私にも焼いてもらい、バターとメイプルシロップをタップリ塗ってかぶりつく。クランペットはいわゆるパンケーキやホットケーキみたいなヤツで、焼くと外側がカリカリ、中はもっちり。小さな穴が沢山開いていて、この穴の中にバターやメイプルシロップが入り込むので、口に入れるとこれらがジワ〜染み出てくる。イギリス文化圏では朝食や小腹が空いた時に良く食べられているのだ。

 相変わらずワイルドターキーの雄鶏が落ち葉をかき集め、巣を大きくしている。交尾をしているのを度々目撃したが、タマゴを生んだかどうかは確認出来ず心残りだ。沢山生んでいたら1個失敬して目玉焼きを作ろうと思っていたのだが・・・。出発予定時間を午前10時とし、一気に片づけを始める。テント1つという訳ではないので、撤収するまでに時間が掛かる。テーブルやキッチン、巨大なクーラーボックス、タープ、簡易シャワー等を土埃と汗まみれになってトレーラーに手順良く積み込む。そして、ラフロードで荷物が暴れないようにロープでガッチリと固定。一番最後にクソ思いボートを担ぎ上げながらウインチでトレーラーの上へ引っ張り上げる。

 「絶対忘れ物がないように」と2人でしっかりと確認し、予定時間を10分遅れて出発。走り出して間もなく、大トカゲが私達の目前を横切った。「黒猫が横切ると不吉な事が起きると言うが、大トカゲの場合はどうなんだろう?」などとアホな事を考えつつ地図を広げてこれからの道のりを確認する。凸凹がきついラフロードを暫く走ると、時折異様な振動音がするようになった。後部座席に積み込んだ荷物の配置が悪かったようだ。凸凹道は延々と続くので、一度停車して確認。長時間の振動は致命的な故障を引き起こす原因になるので、万全をきす必要があるのだ。

〜 山道でオーバーヒート目前 〜


ロードトレイン 5KB 午前11時にレイクフィールドのレンジャーステーションを通過、そして午前11時半にニューローラのレンジャーステーションを通過した。途中、路肩の深い砂にハンドルを取られて蛇行。牽引しているトレーラーが横転するかと思うくらい激しく傾き、非常にヤバイ状態になったが事故にはならず切り抜けた。ケープヨーク半島を縦断する81号へ出ると、これまでフカフカに砂が浮いていた道路から洗濯板状の硬い凸凹が続く道路に変わる。ローラの市街地は舗装されホッと一息つけるのだが、直ぐオフロードに戻ってしまう。「中国製タイヤにトラブルがなれけば良いが・・・」と心の片隅で不安に思いながらも、時速80〜90kmをキープしケアンズに向かってひた走る。

 時計が12時を回ったところで昼食にする。曲がりくねった急坂を下りた所にある小川の脇に車を停めランチの準備をしていると、轟音とともに激しいブレーキ音を響かせながら巨大なロードトレインが下ってきた。トレーラーの全長は50mを超えるだろう。すかさずデジカメを持って道端へ走りよりシャッターチャンスを伺ったが、地響きと砂煙に圧倒され後ずさる。ロードトレインが走り去った後は周囲は砂埃が立ち込み、収まるまでサンドウィッチに手を出すことが出来なかった。ロードトレインの後ろはとても走れたものではなく、追い越すにも危険が伴うので一服して十分距離をおいてから出発する。

 午後1時を過ぎ、外気温が最高気温に達する頃にエアコンが故障。噴出し口から熱風が出るようになった。レイクランドを通過し山道に差し掛かった頃からエンジンがうなり始め、スピードが極端に落ちてメーターパネルにある水温計が急上昇。これは明らかにオーバーヒートの兆候。続いて、ウインカーが点灯しなくなってマジにヤバイなと思っている時に山道を上り切った。ここからは時速120kmで山道を下る。水温計はスッと下がりオーバーヒートで立ち往生という最悪な状態を回避することが出来た。この道は眺めが非常に良いワインディングロードだが、道路脇には牛の干からびた死体がゴロゴロしている。しかも路面には黒いブレーキ痕が何本も残っており、牛との接触事故を物語っている。時速100kmを超えるスピードで巨大な牛に接触すれば、無事にはいられないだろう。前方に牛を見つけた時は、ぐっとスピードを落とし牛を刺激しないように通過する。

〜 寄り道してショッピング 〜


タックルショップ 7KB ケアンズまで100kmの所にあるマウントカーバインでトイレ休憩を取った後、新しく出来たバラマンディ・フィッシングエリアを横目で見ながら収穫中のサトウキビ畑を走り抜ける。そして、一山超えて走りなれた海岸通りのキャプテンクックハイウェイに出た。パームコーブのヌーディストビーチに丸裸で水遊びをしている人達を目撃。「ここは、本当にヌーディストビーチだったんだ!!」といたく感動する。テリーとデントリーリバーへ釣りに行く際、必ずこのヌーディストビーチを紹介されるのだが、通過するのは早朝か夕方遅くのため過去一度もビーチで遊んでいる人を見たことがなかったのだ。

 私のリクエストで立ち寄ることになったBRANSFORDS TACKLE SHOPに辿り着いたのは午後4時半だった。私の写真が無断使用で載っている
ガイドブックは、好評につき第3版に増刷。しかも店内にはミッチェルリバー釣行時の写真がちゃっかり置いてあったりする。どれも随分懐かしく思え、しみじみと見入ってしまった。ルアーの品揃えについては、中国製のゴムルアーと日本製のルアーが増え、個性的な豪州製ルアーが徐々に隅に追いやられていくような印象を強く持った。テリーがイチ押しのT.DポッパーSWの取り扱いが始まり、価格はA$26.99。日本円にして2,700円前後というビックリ価格。一方、同じ輸入品であるラパラのシャッドラップがA$15.99〜16.99で日本での販売価格と200〜300円違うだけ。価格を比較すると日本メーカーのルアー価格がいかに高いかが良く判る。結局ここでは、テリーが勧めてくれたリーズルアーの新商品を特別価格で買い込んだ。

テリー&ボート 7KB テリー宅に到着する前にウールワースへ立ち寄りショッピング。お土産を買うには街中の土産物店や空港の免税店よりもスーパーの方が遥かに安いのだ。買う物は予め決めてあったのでショッピングカートに次々と放り込んでレジに並ぶ。今回もフィッシャーマンズ・フレンドを山ほど購入したのだが、相変わらずレジのお姉さんは1個ずつ手に取りバーコードリーダーで読み取らせている。打ち出されたレシートはホント笑えるくらいに長かった。会計までに時間が掛かり、私の後ろに並んだお客さんはきっとイライラしていたに違いない。

 レイクフィールドを出発して7時間半、午後5時45分にテリー宅へ無事到着した。笑顔で出迎えてくれたのはテリーの奥さんマリア。庭のベンチに座りソフトドリンクを飲みながら、デジカメの写真を見せて彼女に釣果報告をする。テリーが荷物を片付けている間、庭の隅に整然と並んでいるボートを覗き込むと、昨年11月にカルンバ遠征で私が貼ったOFTのメジャーステッカーがまだ貼ってあった。彼は一般客だけでなく様々な釣具メーカー関係者のガイドやメディアの取材に対応するため、基本的にステッカーは貼らない主義。だから、これが残っているのは驚きなのだ。これまで船内で目に留まるのは、バナナ持ち込み禁止のイラストだけだったが、このステッカーはきっと役に立っているのだろう。

〜 ポールニューマンの訃報 〜


 今宵はテリー夫婦の御厚意により、お宅に一泊させてもらう。マリアが腕を振るったローストチキンで腹一杯。デザートには山盛りのアイスクリームを頂いて大満足。食後はテリーがコツコツと作っているハンドメイドのルアーを見せてもらったり、御自慢の大型フラットテレビで娯楽番組を見てゆっくりくつろぐ。このテレビの凄いところは、雰囲気に合わせて後ろの壁をライトアップするバックライト機能が付いていることだ。

 テレビを見て驚いたのはポールニューマンの訃報。「明日に向かって撃て!」「スティング」「タワーノリングインフェルノ」などの映画作品が直ぐ頭に浮かんだが、俳優を引退した後はどうしているか全く知らなかった。がんと闘病しながら慈善事業に取り組んだり、BBQソースやドレッシングを作る食品会社を経営していたようだ。2006年9月のレイクフィールド釣行では"クロコダイルハンター"スティーブ・アーウィンがアカエイに刺されて死亡したという痛ましい事故があったのを思い出す。情報から隔絶した場所に長く滞在していると、ビックリすることが多いのだ。帰ってきたら「東海大地震が起こっていた」なんて事がないことを祈るばかりだ。

 午前6時半、けたたましいワライカワセミの声で目が覚める。晴天、無風で穏やかな日で、テリーは「本当の春が訪れた」と喜んでいる。シリアルを食べて一服しているところに、当初一緒にキャンプをするハズだったケビンから電話が入った。彼らは爆風続きで当初予定していたパスチョーリバーを諦め、レイクフィールドの東、ケープヨーク半島の東海岸にあるジェニーリバーに滞在。しかし、ここも連日、強風が吹き荒れて7日間のうち釣りが出来たのは僅かに3日。しかも潮位の関係で1日で釣りが出来るのは3時間、釣果はバラマンディ、バラクーダ、GT、ハタ、マングローブジャックが少し釣れただけ。一方、こちらは渋いながらもバラマンディを2人で78匹釣り上げた。やはりテリーの釣り場選択は間違っていなかったのだ。

〜 ケアンズから日本へ 〜


ジェットスター 4KB 帰国のための荷作りが完了し、午前8時半にお馴染みのタックルワールドへ行く。このタックルショップはケアンズ市内にあるため価格は押しなべて高め。昨年以上に日本メーカーの商品が増え、ダイワ、スミス、ラッキークラフト、ヨーヅリ、エバーグリーンなど日本で普段見ているルアーがそこにあった。また、ラパラ、ストーム、ニルズマスターも品揃えが多いが、それら以上に中国製のコピールアーが大量に並んでいた。因みに、エスドライブがA$59.95、Gスプラッシュ80サミー115がA$30。ラパラのシャッドラップがA$22.95というビックリ価格だった。この店ではテリーお勧めのスナップSEA HOURCEのSIZE 1とバラマンディ攻略本Rod Harrison's BARRAを購入。SEA HOURCEのスナップは韓国製。ワイヤーをクルクルと捻っただけのシンプルなスナップなのだが、開閉が楽なのに釣行中に開いてしまうトラブルもなく、丈夫な素材を使っており耐久性が高い。つまり安心して使っていられるのだ。ハルコでも同スタイルのスナップがあるのだが、見比べてみると明らかにバラつきが多くて精度が劣っていた。

 テリーに空港まで送ってもらい、再会を約束して何度も硬く握手して別れる。午前9時半、ジェットスターのカウンターでチェックイン。預けるスーツケースとバズーカの総重量は制限を2kg超えた22kg。「軽くしろ」と言われる覚悟をしていたが、スルーパスだったのでホッとする。12時25分、定刻どおりに離陸したが、最後尾のシートに座っていたので昼食が出たのは午後3時。腹ペコだったので餃子ライスを5分で完食した。その後は、空いていた隣の2席も使って爆睡・・・。

 中部国際空港への到着予定時間は日本時間の午後7時。しかし、空港が非常に混雑しており着陸できず、着陸許可が出るまで高度1,000mを維持して旋回することになった。20分遅れで着陸体勢に移る。少々手荒なランディングで体に強い衝撃が伝わり、「オイ、オイ、大丈夫か?」って感じだったが無事に着陸した。出国手続きを済ませ、外に出ると雨。ケアンズの最低気温が、こちらの最高気温ぐらいなので寒くて震えた。民間駐車場で愛車を受け取り、自宅を目指してひた走る。気圧変化に体が対応出来ず、ずっと耳が痛いまま1時間半のドライブで午後10時に到着した。片付けもソコソコに風呂に入る。体を洗いながら良く見ると、足の甲や足首を中心にアチコチと虫に刺されていた。十分、虫除け対策をしていたつもりだったが、詰めが甘かったようだ。暫くは痒みに悩まされることだろう。明日からは仕事。無事に社会復帰が出来るのかちょっと心配だ。

Terry's message
We had a lot of fun camping and fishing . The Barra were slow , But we kept trying new places everyday . Finally we got many small fish , and some big ones . The best fun was catching Barra with Topwater-Lures !!

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