岐阜市立木田小学校

         川尻早苗教諭 亀山文夫教諭



テーマ

   「キャリア教育『とびだせ!


  がってんプログラム』の実践」


はじめに
 木田小学校では、5年前より総合的な学習の時間内に、キャリア教育の一環として、「とびだせ!がってんプログラム」で和菓子販売を行ってきた。本校のキャリア教育の中には、他に日常的な係活動、道徳や特別活動、さまざまな職業の方に話を聞く生き方講座なども含まれている。
 キャリア教育では、身近に働く人や仕事に触れ合うことで、さまざまな職業や生き方があることを学んだり、体験活動を通して仕事の大変さや仕事の喜びを味わったりして、自分の生き方を考える機会になることを目標にしている。
 今の子どもたちは、「自分のよさを自覚できていない子が多い」「夢や目標を描く力が弱い」と言われている。全国学力・学習状況調査の結果をみると、自分にはよいところがあると思っていない子の割合が小学校で26%、中学校で37%でした。また、将来の夢や目標をもっていない子は、小学校13%に対し、中学校28%であった。「自分に自信がもてない」「自分の将来を考えるのに、理想とする大人のモデルがいない」「社会の状況などを見て、自分の未来に希望あふれる夢を描くことができない」ことなど、社会環境が要因にあると言われている。また、身体的には早熟であるのですが、精神的、社会的な発達が伴っておらず、アンバランスな状態であり、人間関係をうまくつくることができない、自分で意思決定することができない、自己肯定感がもてない、将来に希望をもつことができないことなども指摘されている。
 「とびだせ!がってんプログラム」を始めるにあたって、まず、子どもたちに、「将来の夢はありますか?」と問いかけてみた。すると、「夢がある」と答えたのは、32人中27人であった。食料関係、教育、スポーツ、医療、建築など、様々な職業に就くことに夢をもっていた。そして、多くの子どもたちが、「働くんだったら、自分の好きなことを仕事にしたい、得意なことを生かしたい」という願いをもっていた。反対に、夢がないと答えた子は、「まだ決まっていない」「やりたいと思うことがない」という意見であった。

キャリア教育では
  ・「自分で意思表示・自己主張をできること、それと同時に相手の意見も大切にし、
   認めることができることを大切にする」
  ・「夢や希望をもち、こうなりたいと憧れるイメージをもつ」
  ・「学ぶこと、働くことの意味や役割が分かり、自分の目標に向かって努力する」
以上の態度を育てることに焦点を当てた。和菓子販売及び、販売に向けた取り組みを通して、日常生活でもこのような意識を大切にしていきたいと考えた。

 本校の「とびだせ!がってんプログラム」の実践では、子どもたちがオリジナル和菓子を考案し、販売を行った。その中では、出資金を募ったりすること、模擬株式会社を設立することなど、市場調査から収支決算までに大きく分けて7つの活動を行っていった。和菓子製作には、木田地区の和菓子店「末廣屋本店の安藤さん」にご協力を頂いた。

それぞれの活動についての紹介


1 『市場調査』へGO   2 『分析』へGO  3 『商品開発』へGO  4 『資金調達』へGO

5 『宣伝活動』へGO   6 『販売活動』へGO  7 『収支決算』へGO




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