ミノー・シャッド |
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サミーは、口元に小さなカップが付いており、ドックウォークの際に水をピチャピチャやって逃げ惑う小魚を演出することが出来る。強めのトウィッチで水中ダイブもこなし、賑やかなラトルで魚を誘き寄せる芸達者。65、80、100、115の4サイズあるが、豪州遠征でのお勧めは18.5gあるサミー115。何処にいるのか判らない活性の高い魚を探したり、ストラクチャーの中や水底に沈んでいる魚を引き出すには強いアピールが必要なのだ。また、このサイズは遠投しても水面上に出ている部分が多いため、視認性に優れるという特徴もある。出る魚はデカイのでフックは勿論、カルティバST56に交換。
2008年9月の遠征ではガニッシュ115と共に大活躍してくれたルアー。「ペンシルベイトはポッパーに比べアピールが小さい」と言って使わなかったガイドのテリーが、このルアーの威力を目の当たりにして、「帰国したら送って欲しい」とスペシャルオーダーが入ったルアーでもある。ケアンズの釣具店でも取り扱いが始まったが、店頭価格はA$30。一般的な豪州ルアーの2〜3倍の価格であり、OZ達の手には中々入らないルアーなのだ。
名品サミーの影に隠れてしまい存在があまり注目されていないようだが、使ってみたらその実力に脱帽。重量は19gありバランスも良いのでキャストするとブッ飛んで行く。ドックウォークとスケーティング、そしてスプラッシュも飛ばせるペンシルポッパー。T.Dポッパーなど一般的なポッパーは風が強かったりすると思うままにキャスト出来ないのだが、このルアーは高比重のタングステン樹脂ウェイトの力を借りて広範囲を探ることが出来る。米国での販売名はガンフィッシュ。名前はこの方が良かったのかもしれない。
私の使い方は、早いテンポの連続トウィッチでスプラッシュを上げながら首を振らせ、水面を賑やかに走らせる方法。浮力があるのでフックはカルティバST56に交換しても十分OK。後部フックを1サイズ上げれば尻下がりになり、より派手なアクションを引き出すことが可能だ。2008年9月の遠征ではサミー115と共に大活躍してくれたルアーだ。
このルアーがシマノから発売された時は、名前どおり衝撃的だった。それまで同社からリリースされたルアーには距離を置いていたのだが、「是非使ってみたい」と切望したのを覚えている。また、これが爆発的な人気を得た後に各メーカーから類似ルアーが無数にリリースされ、釣具業界の節操のなさに愕然とした。豪州遠征に持って行くなら13cmのTP-0014(左写真上段)と12cmのTP-0012(同下段)。TP-0014は34gもあり、キャスト&リトリーブを繰り返して魚を探す釣りでは使い続けるのは難しいが、いることが判っているエリアでは是非試したいルアーだ。
出番が多いのはTP-0012の方。12cmで23gなので扱いやすい。引き波を立ててウネウネ泳ぎ、規則的なラトル音とプロップが水をかき混ぜる強烈なアピールはビラボンでの釣りに効果的。使う際の難しいテクニックは一切必要なく、ただ引きでバラマンディやサラトガの爆裂バイトを得ることが出来るだろう。シマノから発売されたプロップとヒートンのチューンナップパーツを使ったり、リップのシンカーを抜くチューニング、プロップを外すチューニングなど様々なアレンジがあるのだが、フッキングの悪さに閉口した際、私が行ったお手軽チューンがスプリットリング2個付け。フックは必ずカルティバST56に交換すべし。なお、同社のルアーはどれも高温に弱く変形しやすいため、炎天下の釣行では保管方法に十分気を配る必要がある。
「バラマンディやサラトガにはダブルスウィッシャーが効く」という情報を豪州釣り雑誌や先輩諸氏から仕入れていたので、毎回、ボックスの中に同類のルアーを何個か入れている。過去にホッツィートッツィーやウォーターランドのバトルダボー、オーザックマウンテン(ルーハージャンセン)のウッドチョッパー、ニップアイディーディー、ウーンデッドザラ、ミロルアー、ピカソフィーなど色々試したが、最も扱いやすく、プロップが水をかき混ぜる音もイイのがこのルアー。
ラフな扱いにも耐える頑丈な作りで、ストレスなく使えるため使う時間も長くなり、必然的に釣果も上がりやすいのだ。悩みどころは装着されているフック。カルティバST56に交換したいところだが、このフックはシャンクが短いのでバランスが悪い。ただでさえ、フッキングの際にフロップが邪魔をするのでショートシャンクのフックは不利になる。マッチするフックがない場合は、取り敢えず純正品をピンピンに研いで使おう。
因みにガイドのテリーは、オーザックマウンテン(ルーハージャンセン)のウッドチョッパーを良く使っている。しかし、このルアーはフロントのペラにラインが絡まりやすく、傷が付いてラインブレイクの危険性が非常に高い。また、ホッツィートッツィーなどのハンドメイド系は、豪州の猛魚相手だとヒートンが抜けるなどのトラブルが心配されるので自宅に保管しておこう。
メインに使うのが5/8OZ(18g)のモデル。ダブルフックに交換し、ウィードやリリーパットが広がるエリアで使っている。フック交換によりフッキング率は勿論下がるだろうが、このお手軽チューニングで随分と障害物回避性能が高まるので大胆な攻めが出来る。バラマンディやサラトガ狙いで是非試してもらいたい。河川やビラボンには巨大ナマズも潜んでいるので、狙いとは違う魚が釣れてもご愛嬌。
なお、ダブルフックはフックが広がった際に、スッポ抜ける場合があるのでPEラインでシャンク部を結んでおくと良いだろう。賑やかなジョイントモデルは大好きなのだが、連結部に使っているヒートンが短いため尾部が抜け、魚に持って行かれる場合があるので要注意だ。
このルアーは河川やビラボンで使うのではなく、河口域や海でブン投げ、早目のただ巻きでクイーンフィッシュやGT、バラクーダなどを狙うのに最適なルアー。もちろんリトリーブスピードを落として使えばバラマンディでも有効だ。2002年12月のヒンチンブルック島への遠征において、猛暑の下で魚が沈黙し、ガイドもお手上げ状態になった際に活躍してくれたルアーであり、その時の様子は脳裏に焼きついている。
単調なリトリーブでも水を掻き分け、S字に蛇行するアクションは秀逸。単にポッピングで使うだけでなく、引き波を立てて引いたり、竿先を下げてリトリーブすれば水面直下を水泡をまといながら泳がせる事が出来る。名前のリップル(ripple)とは"引き波"のことなのだ。タックルハウスが世に送り出してから随分経つが、未だ愛好者がいるのもうなづける。丈夫で壊れないのも非常に助かるのだ。
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