ミノー・シャッド |
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レーベルのポップRを参考にして日本流にリファインしたポッパー。ポップ音やスプラッシュは本家を凌ぎ、文句なしのトップレベル、正統派のT.Dポッパーとなった。しかし、メーカーは生産中止を決定。これは 、今までのポッパーとはコンセプトが異なるポップXに代表されるチュピチュピ系が一躍注目され、ポッパーのスタイルが一気に変わってしまった事によるのだろう。豪州で釣り比べるとポップXよりもT.Dポッパーの方が明らかに戦闘能力が上。2005年にリミテッドバージョンのU.S.TRAILとしてスポット生産されるまで、当ルアーの確保に随分苦労した思い出がある。
そして2006年4月、クロダイをメインターゲットとして意識したソルトウウォーターバージョンT.DポッパーSWとして生まれ変わった。旧モデルが65mm、7gであるのに対し、SWは67mm(2006年カタログでは70mm)、7g、フックはST31が標準装備。見比べても2mmの差は全く判らないが、旧モデルにはラトル入りモデルがあるので重宝する。SWの登場で、今では「ポップRが最高」と言っていた豪州のガイド達が「T.DポッパーSWが最高」と言い始めた。フックを交換する手間がなく、集魚能力、フッキング性能、遠投性、耐久性など、高い次元で彼らのニーズに対応しているからだ。世話になったガイドへのチップ代わりにコイツをプレゼントすれば、きっと喜ばれることだろう。
ポップライダーは黒鯛、キビレを対象魚として浜名湖で生まれ育った御当地ルアー。尻下がりの立ち姿勢で、魚の捕食音を演出したら数あるポッパーの中でコイツが1番だろう。6cmで7.5g、キャストするとブッ飛んでゆく。ワイヤースルー構造で、豪州の大物が掛かっても安心だ。バラマンディ・ガイドのテリーもこのルアーを絶賛。ソルトで使われることを前提に作られているため、フロントフックはST41TN、リアフックにはガマカツ13-6が装備されフックを交換せずに楽しめる。余分なデコレーションや役にも立たないギミックは施されておらず、極めてシンプルな形に好感が持てる。
中空のプラスチックルアーではなく、ウッドのように中身が詰まった発泡ウレタン製なので水絡みが良い。鋭い歯を持った魚を釣ると歯型がボディに刻まれて、使い込むほどボロボロになり味が出てくる。これがメモリアルとなって愛おしくなるのだが、豪州遠征で酷使すると寿命が短いのが残念だ。また発泡ウレタン製であるがゆえに、製品のバラつきがある。現在、店頭に並んでいる物は問題ないと思うが、手元にあった12個のポップライダーを水に浮かべたら1個だけ完璧な水平浮きをする物があった。販売元である村櫛フィッシング沖で交換してくれるので、ルアーの浮き姿勢が気になったら問い合わせてみると良いだろう。蛇足だが、豪州の猛魚相手に9〜10cmサイズのリリースを熱望しているのだが、いかがだろうか。きっとシイラゲームでも使えるハズで需要もあるだろうから、是非とも発売して欲しいと願う。
ルアーの背中には"SUGOI"と書いてあるため、ケアンズのガイドからは"スゴイポップ"と呼ばれている非常に優秀なルアー。豪州での釣りにはまり始めた頃、レーベルのポップRの他にジャパンメイドで使えるルアーがないものかと探し回った経過がある。結局、辿り着いたのがこのスゴイスプラッシュであり、数多くケアンズに持ち込んだ。発売当時、後部フックの長いフェザーがカッコ良くて注目され、名前のとおりカップから噴出するスプラッシュが素晴らしかった。
フェザーの揺らめきに引き寄せられる魚も多いのだが、ミスバイトが連続する場合は、ハサミで切り詰めると良いだろう。バラマンディより先に、ターポンやスーティーグランター、ジャングルパーチ、マングローブジャックが出てしまうのは御愛嬌。太軸フックに交換する際には、前後のフックサイズをアレコレ試して、スプラッシュとポップ音が良く出るようにルアーの姿勢を調整することを忘れずにしたい。
レギュラーモデルのイエローマジックポッパー(6cm、7g)は前述のT.Dポッパーやスゴイスプラッシュと肩を並べる正統派のポッパー。非常に優秀なルアーなので、製造販売元がなくなっても釣り人からの熱いラブコールが相次いだ。これを受けて権利を引き継いだメーカーが作り続けてくれたのはとても嬉しかったが、最近は店頭から姿を消してしまった様子。勿論、豪州でも活躍する場面は多いと思うが、私が使うのはロングサイズのPlus1(8cm、9g)の方。太っちょな兄貴分のマグナム(14g)ではない。
Plus1はカラカラとしっかりした音のラトルが入り、レギュラーサイズよりも重くてスリムなため飛距離が出る。浮き姿勢は立っているが早引きに対応し、スリムな形状なためフッキングも良い。この利点を活かして河口域でのGTやクイーンフィッシュをスピーディーに広範囲に狙うのだ。群れになって高速で移動するこれらの魚を同船者よりも先に掛けるためにはコイツをボ ックスの中に忍ばせておくと良いだろう。
イエローマジック+1と同サイズだが、ファット系でボリュームがありカップも大きい。このため大きなスプラッシュを前方へ飛ばせ、ルアーの存在を強くアピールする事が出来る。また、浮力があるため太軸フックを装着してもOK。対象魚が大きくて柔なフックではお話にならないような場合には、是非このルアーを試してもらいたい。
当初はアメリカ向けの輸出モデルであったため、限られた販売店での取り扱いだった。苦労して入手した経過があったが、その後国内向けにも販売するようになったのでホッとした思い出がある。ケアンズのNo1ガイドであるテリーのタックルボックスの中に塗装がガリガリに剥がれてボロボロになっているGスプラッシュがあれば、きっとそれは私がプレゼントしたルアーだろう。
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